画像診断医k

大人の間違い探しを愛する画像診断専門医。科学の徒を応援する身でありたいと思っています。 文責:屋代香絵 内容は所属を代表するものではありません。 当方の記事を引用する場合、引用元の明示をお願いします。

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最近の記事

SNSコミュニケーションの限界

Xでは発信者の心にないものを勝手にトッピングされがちで、それを強い確信とともに糾弾されるという、藁人形論法が起こりがちです。発信者が、誤解をうけてると知って正確な心情を可能な限り詳しく説明しても、言い訳するな!と余計に憤慨されてしまうケースもよく見ます。さらに批判を目的とした批判も次々とトッピングされ、批判の雪だるまの出来上がりという・・・なんかもう、手詰まり感が半端ないです。 人間、どうやっても読む人自身の色眼鏡が入るし、読む人は自分の掛けている眼鏡には気付きにくいので、

    • 個人的なNGワード

      昔、私の尊敬する人が「どう考えても、は何も考えてないのと同じ」と言っていて、それ以降、私は「どう考えても」を避けて発言するようにしています。確かにその言葉を避けるだけで、いちいち論拠を考えるようになりますね。良い習慣になりました。感謝。 あと「常識」という言葉は昔から避けてます。「私の常識は、他の誰かの非常識」でしかありません。家で靴を脱ぐ日本の風習は、世界の常識ではないですので。 「どう考えても」や「常識」は、自分も相手も互いに思考停止させて、持論を押し付けるための常套

      • 「論文を信じてはいけない」は、誰が言ったかで意味が変わるという話

        「誰が言ったかより何を言ったかが大切だ」と言い続けている私ですが、一字一句が同じ台詞でも、誰が言ったかによってまるで違う意味になることはあります。その一つが「論文を信じてはいけない」という台詞です。 陰謀論者の「論文を信じてはいけない」は…  論文は半分以上が嘘です。論文なんて研究費や薬の売上が欲しい人達や目立ちたい、出世したい人が我欲で書いているだけだから、論文にはほとんど価値はないです。それより自分の直感を信じましょう。 …という意味で使われています。 一方、科学者の

        • 徒然

          上の息子も義務教育が終わろうとしています。身長も私を超えて、出会った頃の夫にそっくりになってきました。遺伝子さん、お仕事し過ぎです。 で、先日、上の子に頼まれて髪を切りました。私にはイケメンにしか見えないけど、本人には、えー、これじゃあおっさん臭いよ、と怒られました。ごめんね。息子。 その後は外注しています。他人を信頼して髪を切ってもらえるようになったのも、過敏さのある息子には成長の一つです。体だけでなく、中身も大きくなったね。洗顔すら苦労していた頃が懐かしくもあります。

          肉球スプーンでプニプニ肉球白玉づくり

          肉球スプーンを買って、肉球白玉を作りました。 作り方 まずはいつも通りに白玉の生地を作ります。白玉粉に少しずつ水を混ぜ、耳たぶ程度になるまで混ぜます。 で、できた生地を4つに分けて、1つはそのままで白に、色付きは各々、セリアの製菓材料をふりかけてコネコネします。 薄茶:ココア クリーム色:かぼちゃ粉 濃茶:ブラックココア そして親指の頭大に丸めます。三毛猫風は3色の生地を適当にくっつけて丸めます。濃茶と薄茶をマーブルにすれば、サビ猫もできそうですね。 未加熱では生

          肉球スプーンでプニプニ肉球白玉づくり

          不妊症とCovid-19感染に関する現時点での知見のまとめ

          妊娠中にCovid-19感染すると母体は重症化しやすく、胎児のリスクも上がること、感染後は長期に渡って精子が減ることも既に有名です。 となると、必然的に「感染後の長期的な影響として、不妊症のリスクにもなるよね……」と推定されます。 そこで、現時点でわかっていることを、男女別に、Perplexity.AIに纏めてもらいました。 なおこのPerplexity.AIは、ChatGPTと違ってエビデンスも丁寧につけてくれるので、科学的な質問にも耐えられるお利口さんです。日本語に

          不妊症とCovid-19感染に関する現時点での知見のまとめ

          コミュニティノートとカルトと私

          唐突にスシローのテイクアウト寿司ですみません。本文とは直接的な関係はありません。 で 𝕏のブロック禁止。kも、ただでさえしんどい𝕏をさらなる争いの地にしてどないすねん(呆笑)とは思うけど。 コミュニティノートは、ブロックが非常に邪魔なのは確か。 なんだろう、コミュニティノートを書いた結果を見てると、バカな有名人には強いけど、性悪やカルトには弱い印象があるんですよ。後者はブロックしまくってエコーチェンバーの中なので、つけても表示されにくいし、表示されても沈められやすいの

          コミュニティノートとカルトと私

          コミュニティノート攻略?

          需要あるかわからんけど。ベータ版として。 一部の方々に効果テキメンなコミュニティノート。有名なデマ垢がTwitterやめると言ってて話題になってます。 コミュニティノートは、今年になってから運営にペナルティを受けてなければ、電話番号認証をすれば(他にもいくつか条件あったけど)誰でも始められます。 ただ、デマ垢からのブロックを防ぐため、サブ垢で始めたほうが賢いと思います。新規アカウントだと無理なので、あまり知られてない昔からの趣味垢などがあればそちらがベター。鍵垢ならベス

          コミュニティノート攻略?

          kが2ヶ月も黙っていたという嘘

          イントロ 反証となる証拠がありすぎて、すごく長くなってしまいました。ごめんなさい。まあこれだけ証拠があるのに、私を攻撃したい人たちは、よくそんな嘘が平気でつけるよなあとも思いますが……。私にも心があるし、嘘八百で貶めて良いものではないのです。これ以上、私に訴えられる人が増えないことを望みます。 本題某所で「屋代香絵は夏からモデルナの心筋炎リスクがファイザーより高いことを知りながら2ヶ月も隠していて、10月15日の厚労省の交互接種の発表とともに初めて周知を行った酷い医者であ

          kが2ヶ月も黙っていたという嘘

          次亜塩素酸水についてkが思うこと

          はじめに コロナ禍3年目の冬がやってきます。また北海道から冬の波が始まっていることが示す通り、やはり換気の難しくなる夏と冬に波が来やすいようです。 換気が難しい場合、空気清浄機を併用することも考慮すべきで、そういう動きも活発になっています。それ自体は良いことで歓待していますが、そうなるとまた空間除菌勢が勢いづきそうだなと危惧しています。 再三申しております通り、大前提として、「現時点」では、一般人が「空間除菌でコロナを撃退!安心の空間作り」は、どんな化学物質を噴霧しよう

          次亜塩素酸水についてkが思うこと

          オミクロン変異株?変異体?

          kは臨床医かつ生物化学ヲタです。 まず、生物ヲタの視点から。仮に「オミクロン変異株は誤訳!正しくは変異体!」と主張するなら、きちんとオミクロン多様体と訂正すべきです。 というのは・・・日本人類遺伝学会がvariantの日本語訳も変異体から多様体に変えたからです。今は変異体を英訳するとmutantですから。混乱させるのは良くないかなと。 (´・ω・`) 遺伝学用語改訂のお知らせ d5fdc84ae83d3a9a6627b7ac249e4db0.pdf (jshg.jp)

          オミクロン変異株?変異体?

          EPA(米国環境保護庁)によるオゾン発生器についての見解

          最近日本でも低濃度オゾン発生器販売業者が躍起になって売り込みをかけてます。コロナ禍終わりそうだから売り抜けようと必死なんでしょうね。 (´・ω・`) でも、オゾンはシンプルに有毒ガスです。以前書いたノートにもあるように、空間除菌はウイルスも人の気道も死なばもろともです。原理的に不可能、と考えるのが科学に則した考え方になります。 オゾンの構造式を見れば、不安定で強い酸化剤だってことぐらい(高校化学学んでれば)すぐに分かるし、ヤバさを感じるもんだと思いますけどね(遠い目)

          EPA(米国環境保護庁)によるオゾン発生器についての見解

          K医師との想い出

          まずお断りですが、私は「現在の」K氏の主張は全く賛同しておりません。また、彼の著書について、特に(ワクチンについて事実と異なる発信を行い不安を煽る)反ワクチンの姿勢については苦々しく思ってます。 でも、私が研修医のときには、確かに彼は、尊敬すべき点が多い医師でした。最初の著書も本文を読めば概ね主張は正しく、むしろ現代の医学では当たり前となったことの記載も多いです。 しかし外科至上主義の、医師と患者の関係が完全な主従関係であった時代に、彼の言説は非常識であり、強く糾弾されま

          K医師との想い出

          エアロゾルに対するkの「気持ち」

          いつも「論理と理屈をこね回す」私ですが・・・私らしくない題名で始まる今回のnote。 いや・・・ね。(´・ω・`) エアロゾルにしても飛沫核にしても、定義(定理?)が林立しているのですよ。そうなると「立ち位置」によって「慣れ親しんだのと違う」ものにも出会うわけで……ネットの世界は広いし垣根もないからね。 そこで「その定義はおかしい!」と感情的になる人がいるのですよ。 うん。(´・ω・`) 私だって、最終的には共通規格が欲しいけど……しょうがないよ、過渡期なんだから。

          エアロゾルに対するkの「気持ち」

          感染経路の分類

          プレコロナ時代からの感染症の教科書には、感染経路の種類について、以下のような記載があります。(COVID-19における重要性の順番とは異なります) 〔分類〕1)接触感染  物やヒト表面に付着した感染源が、直接ないし指などを介して対象に運ばれる。 2)飛沫感染  直径5μmより大きな粒子(飛沫)を介し、直接、対象に付着する。通常1m以内程度にポトッと落ちる。 3)空気感染  直径5μm以下の粒子(飛沫核)を介する。空中を長い間浮遊する粒子による。 4)媒介感染  汚染された水

          感染経路の分類

          マスクの誤解を解くよ2ー不織布マスクが良い理由ー

          「マスクの誤解を解くよ」を書いたときとはマスク関連の状況が変化し、当時はなかったウレタンマスクが登場したり、各種マスクのフィルター能力に関する新しい知見も得られたし、変異株の登場で1段上の対策を目指したいところなので、2を書きます。 長くなるので結論から。 「不織布マスク」を「できるだけ密着」させて使ってね! 「ウレタンマスク」はやめよう! もうこれだけでも良いのですが(笑)、提言するからには明確な根拠が必要だと思うので、そこに至る理論の解説をします。 さて。 エ

          マスクの誤解を解くよ2ー不織布マスクが良い理由ー