フジファブリック「星降る夜になったら」

自分なりの解釈を考える。

全てをそつなくこなしてきた「私」。
本当はやりたいこともあるんだけれど、親からの期待、周囲の目を気にしている。
そんな時急に訪れた挫折。ショックではあるけど、どこかほっとしている自分もいる。
大きな失敗なんてしたことななかったけれど、経てなお、しぶとく生きている自分に驚く。
がんじがらめ、規則だらけの人生だと思っていた。
人生を生きづらくしていたのは、本当は自分なのかもしれない。
世間は思っているより優しいし、世界は想像できないほど広い。
何より、「失敗」を選択肢に入れられる人生は、「成功」しかない人生の2倍以上楽しい。


可能性が煌く世界。不安なこともあるけれど、自力で踏み出してみようと思った。
本心を曝け出して生きていくことにしよう。
いろんな事があるだろうけど、そこにはもはや後悔などないのだから。

新しい自分に出会いたい。早く先に進みたい。
そんな思いが溢れそうになる。
周りの目を気にしないように意識してたけれど、いつの間にかそんなことすら忘れていた。

大人になった「私」は、昔のことを振り返る事が多くなった。
希望に満ち溢れていたあの頃。
「衝動的」という言葉がしっくりくる。
大人になるというのが、こんなにも複雑なものとは思っていなかった。
見栄、体裁、責任、それら全てが重くのしかかる。
かといって、絶望しているわけではないし、諦めているわけでもない。
懐かしんでいる一方で、あの頃自分の中に確かに存在した「衝動」にまだ少しだけ期待している。

昔を振り返っていると、寂しくなる。
「もう戻れない」そんな思いが強くなる。
また訪れた面白みのない世界。
これを作っているのも、やっぱり自分だった。
あの頃の「衝動」は、確かに未来に向かっていた。
今からだって、何度だって遅くないはず。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?