言葉にまつわる、いくつかの記憶
母さんは言葉の遅い子だったらしい。2歳を過ぎてもほとんどしゃべらず、心配したままちゃんは徳島(じいじの実家ね)のおばあちゃんに相談したという。相談されたおばあちゃんは徳島においでと言い、ままちゃんはその通りにした。多分、家族みんなで徳島に行ったんじゃないかな。君たちも知っての通り、母さんの下には年子の弟が二人いて、さすがにじいじが二人の面倒を一人で見たとも思えず、かと言ってままちゃん一人で三人の子連れで千葉から徳島まで旅行するのも大変だ。その時のことで母さんが聞いているのは