Project siranui episode 0
不知火燃ゆる有明の伝えも奇しき火の国に、とは母校の校歌の歌い出し。
中学1年の頃、全く勉強ができませんでした。1学年160人くらいだったと思うんですが、テストの順位は100位以下で、いつも親父から成績表にハンコもらうのに何て説明するか悩んだもんです。
そんな自分にも転機が来て、とある数学の先生との出会いがありました。
賛否両論あった先生でしたが、20歳離れた自分の従兄弟もお世話になったらしく、少なくとも自分には、怖いけど面白い先生だなと。
動機はともかく、夏休み明けのテストのために数学の教科書の問題を1からやり直したんです。たぶん承認欲求だったんだと思います。休み明けの数学のテストは唯一自分だけが満点だった記憶があります。もしかしたら、それが自分にとってのはじめての成功体験だったのかもしれません。「基本が大事」という意味で。
ただそれに気づくのはかなり後のことで、自分はその経験から調子に乗って、たまに難しい証明問題解けたりするもんだから、どんどん基礎を疎かにしていった結果、やさしい問題でミス、いや間違えるようになり、2浪することになるわけです。
でも親父にはそれが視えていたみたいで、2浪目の最初に5教科、センター対策用の問題集を送ってきて、5回解けと。結果、3回しか解けませんでしたが、親父は自分に秘密で7回解いていたのだそうです。実家を探したり、本人にも数年後訊いたりしましたが、問題集はターゲットにしていた大学に合格したのを電話で聴いてすぐ庭で焚火して燃やしたらしく、キレイサッパリなくなっており、訊いても全く認めることなく、秘密はあの世に持っていってしまいました。
hagakureは運用型広告におけるアカウント再構築の施策であり、その本質は情報の整理の最たるものであるサイトディレクトリに従って、1コンテンツ×1ターゲティング=1広告グループの概念で広告グループを組むことでした。
その背景には、広告クリエーティブとは、ランディングページのコンテンツを凝縮したものであり、コンテンツがユニークであれば生成される広告クリエーティブはユニークなものとなるので、この施策でユーザーの検索体験をより価値の高いものにすることと広告主の顧客獲得をより効率的なものにすることを両立することができるという考えがありました。
なぜならGoogleという検索エンジンは、ユーザーのニーズにびったり一致する結果を返す検索エンジンだから。それがGORINにおいてアドユニークネスの指標を追加した背景です。
そしてhagakureのサブタイトルは、Back to the basicでした。
そう「基本が大事」
機械学習がベースとなった運用型広告における運用者の重要かつ基本的な役割は、ターゲティング、ビッディング、クリエーティブにおける機械学習の初期値の作成であり、検証や分析に基づいた根拠をもって、改善が期待される次の初期値を、継続的に策定し投入していくことにあります。
運用型広告におけるクリエーティブの作成は、検索連動型広告が始まった20年前からランディングページの内容を確認し、文字数を調整しながら作成してきました。ただしそのプロセスはどこにも蓄積されていないことが
多く、強いて言うならパワーポイントの中であり、運用担当が引き継がれると過去の作成経緯はわからないという状況を今でもよく耳にします。
siranuiは運用型広告に特化したクリエーティブ作成支援システムです。
4Pや4Cといったマーケティングの基本的なことは机上で学ぶよりランディングページの内容を整理することのほうが余程身につくと思うのです。
このシステムを通じて広告主の強みや競合他社との違いを深く理解し、ランディングページに含まれる訴求要素を整理、優先順位をつけること、どのパーツに何の訴求要素を入れるか考えて、データ分析に基づいて継続的な改善を加えていくこと、メディアやプロダクトが増えても一貫性のある広告展開ができること、そして自ら設計したクリエーティブで機械学習を活用してパフォーマンスを改善できる運用者にちゃんと光が当たりますように、そんな願いを込めて、βテスト開始します。
運用型広告はつまらない業務じゃない。
もし代理店で企画やクリエーティブで楽しい仕事をしたいと思っていたけど運用型広告を通じて、そんな昔の想い忘れたよなんて人がいるのなら、まだ表に出してない炎があるのなら、ぜひこのシステムを通じてその炎を燃やしてもらいたい。
子供のころ、テレビの番組よりテレビCMが好きでした。ただ色彩やデザインのセンスは全く無く、クリエーティブなお仕事には就けなかったですし、目指しもしなかったのですが、無意識なんですかね?マーケティングの領域のお仕事に携わることができ、最終的には子供のころ好きだった領域に行き着いたのかもしれません。
不知火とは、八代海や有明海で旧暦8月1日前後に現れる蜃気楼の一種なのだそうです。
ユーザーに伝えなくてはならない訴求要素は見ようとしなければ見えないものですよね。
さあ、hagakureの伏線回収のお時間です。
Remember to die!
分解|Re-solve・整理|Re-organize・再構築|Re-build
株式会社アンノウン 代表取締役 米満 智之