見出し画像

Unlocking the power of Google Ads 03



Google Adsのオークションの流れ

 Google Adsでは検索連動型広告だけではなく、ディスプレイ広告および動画広告に関しても同一のプラットフォーム上で稼働させることができます。オークションの大枠の流れは下記の通りです。

①インプレッションの発生。
②広告枠に広告を掲出するべき、キャンペーンおよび広告グループをキャンペーン設定の内容や過去の掲載実績から決定。
③予測クリック率の算出および広告ランクの算出。
④オークションにおいて複数広告主との間で広告ランクにより掲載順位を決定。
⑤広告の掲載。

検索連動型広告

画像1

 運用されている方の視点では、ユーザーの検索した文字列=検索語句とターゲットキーワードが照合されて、そのキーワードが追加されている広告グループの広告クリエーティブが露出しているように見えるかもしれませんが、実際にはそのような処理をしていません。ターゲットキーワードの設定がユーザーの検索語句をターゲットできる条件下において、ユーザーが検索した検索語句に対して広告を露出するべきキャンペーン、広告グループはどこかを特定、広告クリエーティブの露出およびクリックの結果を、広告グループ内の検索語句と文字列の合致度合いが高いターゲットキーワードに戻すという処理をしています。

 前々回の後半で品質スコアに関して記述しましたが、品質スコアに加味されるクリック率とは、検索語句とターゲットキーワードの文字列が完全に一致した際のクリック率のみ、と説明しました。これはあくまで広告主や運用されている方の視点での説明であって、実際のところは検索語句の文字列に対する広告の結果を、同一文字列のターゲットキーワードが広告グループに追加された際に品質スコアとして可視化しているので、検索語句とターゲットキーワードの文字列が完全に一致した際のクリック率のみ、になるということなのです。

 広告ランクとは、広告の質(推定クリック率、広告の関連性、ランディングページの利便性)と広告のお金(最大許容入札単価)の掛け合わせですので品質スコアで可視化されるのは、広告の質の部分です。

 下記、広告ランクに関するGoogle Ads ヘルプでの記述です。

"広告の掲載順位(ページのどこに広告が掲載されるか)や広告掲載の有無を決めるために使用される値です。広告ランクは入札単価と品質スコアのコンポーネント(推定クリック率、広告の関連性、ランディング ページの利便性)、広告表示オプションやその他の広告フォーマットの見込み効果に基づいて算出されます。"

 広告ランクが算出される要素の一つは"品質スコア"ではなく、"品質スコアのコンポーネント"と記述されています。これは管理画面上で確認可能な指標である品質スコアを用いて、管理画面では確認不可能な広告ランクを説明しているので上記のような説明になっているのかもしれませんが、広告ランクの算出に品質スコアが使われているわけではありません。

 品質スコアとは、広告ランクにおける広告の質の部分を、検索語句と文字列が合致するターゲットキーワードレベルで視覚化した10段階の広告の評価指標であり、検索語句をターゲットキーワードとして追加しない限り、その文字列に対する広告クリエーティブの課題点を品質スコアから確認することはできないのです。

 広告ランクは、検索される度に過去の結果に基づいて算出されます。ターゲットキーワードにおける品質スコアのコンポーネント=ターゲットキーワードと同一文字列で検索された際の"過去"の広告の質、なので管理画面で確認可能な指標を用いて広告ランクを説明するなら上記のような内容になるのでしょう。

ディスプレイ広告

画像2

 ディスプレイ広告もオークションのプロセスは検索連動型広告と同じです。過去のディスプレイ広告のアカウントにおける典型的な構造とは、広告グループをバナーサイズやフォーマットで分ける構造でした。手動入札ではバナーサイズおよびフォーマット別で異なる単価の入札ができないためです。

 オークションのプロセスでは、ユーザーがサイトに来訪して広告が表示されるまでの間に各アカウントのどのキャンペーン、広告グループが広告を出すべきかを過去の掲載実績から決定し、どの広告クリエーティブがオークションに参加するべきかを決定します。このキャンペーン、広告グループの決定プロセスにおいて、広告掲載枠のサイズは考慮されていません。すなわち広告掲載枠のサイズの広告クリエーティブが入稿されている広告グループが選ばれるわけではないということです。そのため広告グループ決定後、広告掲載枠のサイズの広告クリエーティブが存在しなければオークションに参加することはできず、広告ランクによるインプレッションシェア損失率に数値が算入されることになります。

 オークションに参加できなかったということは、いわゆるオークションに負けたということであり、この"負け"が積み重なると関連性の高いプレイスメントやオーディエンスに対して広告露出の機会があったとしても、お呼びが掛からなくなり、関連性の低いプレイスメントやオーディエンスに広告を露出することになると考えられます。

 現状ではレスポンシブディスプレイ広告がテキスト広告に代わる新しいフォーマットとして登場し、従来のテキスト枠および広告グループに入稿されていないバナーサイズでの広告掲載機会においては掲載枠に対して広告クリエーティブのサイズを自動変更してくれますので入稿されていないサイズの掲載枠に対してもオークションに参加できます。

 すべてのサイズのバナーを広告グループに追加するとなると50種類以上になりますが、バナー枠の大部分を占めるバナーサイズは5〜7サイズ、加えてレスポンシブディスプレイ広告のフォーマットを追加することで広告掲載の機会は最大化できると考えられます。

動画広告

画像3

※動画広告のオークションはディスプレイ広告のオークションシステムと踏襲していると思われます。

機械学習

統計的有意差

 広告の運用業務において広告クリエーティブの追加および効果検証は非常に重要な業務です。その目的は広告の効果を最大化するためであり、ユーザーの検索トレンドやニーズに移り変わりがあるからこそ、常にデータからそれらを察知し、改善案を追加していくことが運用型広告においては求められます。

画像4

 Google Adsにおいては新しい広告クリエーティブを追加する際にその広告の予測されるクリック率は、その広告クリエーティブに関連性の高い既存の広告クリエーティブのクリック率の平均値が採用されます。その後、実際に広告クリエーティブが露出し、クリックされることによって新規追加した広告クリエーティブの予測されるクリック率は、実績のクリック率に基づいて更新されていきます。新規追加した広告クリエーティブが他の広告とは訴求内容が異なり、ユーザーにとってのメリットが大きい内容である場合に、広告クリエーティブの配信量およびクリック数が増えれば増えるほど他の広告クリエーティブとの差は明確になり、その差自体は信頼性の高いものになります。そしてこの差のことを統計的有意差と呼びます。

 Google AdsではTargeting、Bidding、Creativeという領域において様々な機能が存在しますが、それらのすべてが、ユーザーにとって、そして広告主にとって有益な広告をどのように配信すればよいかという点において、この統計的有意差を利用して稼働しています。


シグナル

 シグナルとは、パソコンやモバイルなどのデバイスを経由してGoogleで検索したり、ウェブサイトを閲覧しているユーザーが個別に所有するデータであり、Googleのみが保持しうるファーストパーティデータのことを指します。広告の配信において識別しているシグナルは数百といわれ、その数や活用範囲は年々増加していると考えられます。どのようなデータをシグナルとして識別しているのかを自動入札機能で活用されているシグナルの一部で見てみましょう。

検索連動型広告

-実際の検索語句
-広告内容
-デバイス
-リーセンシー
-所在地
-時間帯と曜日
-検索広告向けリマーケティングリスト
-検索広告向けリマーケティングリストの優先度
-検索パートナー
-ブラウザ
-OS
-言語

ディスプレイ広告

ユーザーの行動

-前回のサイト訪問からの経過時間
-サイト上で閲覧したページ数
-サイト上で閲覧した商品の金額
-過去にアクセスしたサイト

ユーザー属性

-年齢と性別
-所在地
-デバイスの種類
-興味/関心

閲覧されるページのコンテキストとセッションのコンテキスト

-ウェブサイトのコンテンツ、構成、キーワード
-時間帯と曜日

広告の特性

-広告のフォーマット
-広告の掲載結果


 これらはシグナルの一部に過ぎず、実際にはより数百、数千のシグナルを識別・分析しています。Google Adsにおける自動入札機能(TargetCPA / TargetROAS)においては、検索語句に対する広告のコンバージョン率を予測して上限入札単価を拡張させますが、予測されたコンバージョン率は、これまでの実績コンバージョン率に過去のコンバージョンデータが保持していたシグナルの分析から得られるコンバージョン率調整を加えて算出されます。すなわち実績のコンバージョン率、分析から得られる調整値が精度の高いものであればあるほど拡張すべきオークションおよび上限入札単価の拡張幅の識別は的確なものとなります。

 機械学習において重要なこととは、まず大前提として学習の初期値を与えるのは人間であるということです。初期値の与え方を間違えると学習自体も間違ったものになってしまいます。次にポジティブなデータだけでなく、ネガティブなデータも与える必要があるということです。先述した統計的な有意差とはポジティブなデータとネガティブなデータとの差であり、その差が明確であればあるほど自動化した機能の精度は上がるわけです。そのため、Google Adsにおいてはシグナルとして識別および分析している軸でデータ自体を分割してしまうとポジティブなデータとネガティブなデータの差分が、すべてごちゃ混ぜの状態に比べて小さめに出てしまう可能性があります。その結果、自動化された機能の精度が低くなってしまい、本来得られる効果が得られないことが想定されます。初期値とは、いわば改善を前提として導き出された仮説であり検証が必要なものです。仮説と検証は繰り返されるものであり、終わりがありません。だからこそ正しいデータが、正しく分析できる、そして改善することを前提とした環境を構築しておく必要があります。

アカウント構造

 すべてのシステムは必ずその理想的な利用方法を持っています。Google Adsとは、ユーザーのクリックによって広告の良し悪しを統計学的に判断し、広告主に対して適切な金額を課金するシステムです。Google Adsにおけるアカウント構造は、システムの観点では、システムが広告の良し悪しをデータとして判断するため、運用者の観点では、日々の運用業務における人的、時間的工数の削減と各アカウントにおけるTargeting、Bidding、Creativeを作成〜検証〜自動化までスムーズに移行させ、その後システムに対して次なる初期値を与えるという意味での仮説・検証業務を繰り返し実施するために重要です。

キャンペーン

 アカウント構造におけるキャンペーンはどのように構築されるべきか?Googleは“世界中の情報を整理する”ということをミッションとして掲げていました。ウェブサイトにおけるディレクトリとは情報の整理の最たるものであり、ユーザーに対しての広告とは、その整理に基づいたコンテンツに対して作成されたものであればあるほどユーザーのニーズに親和性の強いものとなるはずです。すなわちGoogle Adsにおけるキャンペーンとは広告主のウェブサイトのトップページおよびその配下、第1階層のコンテンツに合わせるというのが基本的な考え方です。

 キャンペーンに設定できる項目としては、

-日予算

-配信ネットワーク(google.com、検索ネットワーク)※検索の場合

-エリア(ターゲットエリア、配信除外エリア)

-広告の配信方法(標準、集中化 ※集中化は10月末に廃止)

-広告のローテーション(最適化する、最適化しない)

-広告のスケジュール

-有効な入札単価調整

-デバイス

があります。

1日いくらの予算でどのようなターゲティング設定で配信するか、予算とターゲティングに関する項目を設定する階層です。キャンペーンに設定した内容は配下の広告グループに適用されますが、広告グループでも設定できる項目に関しては広告グループでの設定が優先されます。Google Adsにおけるすべての機能において、各階層で設定可能な項目に関しては、より細分化された階層での設定が優先されます。

広告グループ
 
 広告グループは広告クリエーティブとターゲット(※検索ならキーワードやオーディエンス)を入稿および設定する階層であり、Google Adsの仕組み上、最も重要な階層です。オークション毎に予測クリック率を算出するプロセスやその算出精度を考えるとある程度のインプレッションが想定される、すなわちユーザーのニーズが大きい階層のコンテンツで組むことが必要となります。動画広告を除けば、検索連動型広告もディスプレイ広告もクリックの先にあるランディングページの設定が必要となるため、ユーザーのニーズにぴったり一致する結果を返すためには、すなわちユーザーのニーズに対して広告主の意図した広告を配信するためには、広告クリエーティブはユニークなものでなければなりません。(GoogleにおけるAd Uniquenessという指標はここから生まれています。)その後のランディングページとの関連性という観点を踏まえれば、コンテンツおよびターゲティングが異なれば広告クリエーティブを変えるべきであり、その場合、インプレッションが見込めるのであれば広告グループとして独立させる、見込めない場合、検索連動型広告であれば広告カスタマイザーを利用し、広告グループとしては分割せず、ユーザーのシグナルを元に広告クリエーティブ(+トラッキングテンプレートとカスタムパラメータを利用することでリンク先)を変えることができます。ディスプレイ広告では広告カスタマイザーは利用できないため、インプレッションが見込める階層のコンテンツに対して広告グループを組み、ターゲティングが異なるのであれば広告グループを分割、広告クリエーティブを変えることになります。

検索連動型広告 1 content*1 targeting = 1 ad group
※Google Adsリニューアル版では通常のキーワードターゲティングの広告グループ(ad group type=standard)と動的検索広告の広告グループ(ad group type=dynamic)を分けるように仕様が変更になりました。検索連動型リマーケティングに関してはキャンペーンもしくは広告グループにリマーケティングリストを設定できます。

ディスプレイ広告 1 content*1 targeting = 1 ad group

画像8

 ディスプレイ広告の場合、キャンペーンをプロダクト(=ターゲティング)で分けている構造をよく見かけますが、上図のように顧客ファネルに沿ってプロダクトが分かれているのでキャンペーン配下の広告グループをプロダクトで分けたほうが、サービスや商品(=キャンペーン)に関してどの顧客ファネルまでターゲティングできているのか分かりやすく、かつ戦略的に運用できると思われます。

 先に述べた通り、推奨サイズのバナーとレスポンシブディスプレイ広告を入稿の上、自動入札を適用してください。ディスプレイ広告は広告クリエーティブ(=広告ID)×ターゲットで予測クリック率、予測コンバージョン率を算出しますので、広告グループ内の広告クリエーティブは一律の入札単価ではなく、個別の入札単価で拡張入札されます。 

動画広告 1 ad format*1 targeting = 1 ad group

※動画に関しては利用するフォーマットによってキャンペーンもしくは広告グループを分ける必要があります。ターゲティングに関する考え方はディスプレイ広告と同様です。

 広告グループを組むにあたり、どのような粒度で組むべきか、またどのような場合に広告カスタマイザーを利用するべきかという質問が非常に多くあります。わかりやすいイメージとしては、広告グループは雑誌でいうところの特集記事のようなものです。記事を書くということは工数が発生するものであり、その良し悪しを判断するためにはある程度の量の閲覧者がいなければ判断できません。マーケティング・リサーチなどのサンプル調査において統計的有意差を出すために必要なサンプル数は700〜1,000とされており、Google Adsにおいて同一広告グループ内に存在する複数の広告クリエーティブ間で統計的有意差を出すためには1広告クリエーティブあたり1,000 impが最低限必要と考えてください。では1,000impあれば必ず統計的有意差が出るかというと必ずしもそうとは限りません。あくまで最低限であり、統計学上はサンプル数は多ければ多いほど予測数値の精度および信頼性は高くなるわけですから、現状のサイト来訪者数や既存のアカウントのデータなどを参考に広告グループを組む階層を検討してください。
 
 また広告グループで管理すべきか広告カスタマイザーで管理すべきかについてですが、広告グループを組もうとしているコンテンツおよびテーマに関してユニークな検索語句が200以上ある場合、広告グループを組んでください。200に満たない、かつ広告グループのインプレッションも1,000 impを下回るようであれば広告カスタマイザーを利用してください。(※広告カスタマイザーについては後述します。)

キーワードとマッチタイプ

 先に述べた通り、キーワードとは広告のパフォーマンスを文字列レベルで可視化することで、Targeting、Bidding、Creativeに的確な改善を加えるために存在します。そしてマッチタイプとはターゲティングの精度を調整する役割です。すなわちどのような検索語句に対して広告を出していくかの幅を制御するために存在しています。

完全一致 [Google Google Ads]
 完全一致、[Google Google Ads]の場合、Google Google AdsとGoogle Ads Googleという検索語句とそのゆらぎ、打ち間違えのみターゲティングします。過去はGoogle Google Adsとそのゆらぎ、打ち間違えのみのターゲティングでしたが、定義が改定され、複数フレーズの場合にはその並び替えに対しても完全一致で対応することになりました。

フレーズ一致 "Google Google Ads"
 フレーズ一致、"Google Google Ads"の場合、GoogleとGoogle Adsの語句の並びが守られている検索語句とそのゆらぎ、打ち間違えをターゲティングします。すなわち、◯◯◯ Google Google AdsやGoogle Google Ads ◯◯◯といった検索語句をターゲティングします。

絞込部分一致 +Google +Google Ads
 絞込部分一致、+Google +Google Adsの場合、GoogleもしくはGoogle Adsを含む検索語句とそのゆらぎ、打ち間違えをターゲティングします。この場合、部分一致の拡張は稼働しません。

部分一致 Google Google Ads
 部分一致、Google Google Adsの場合、GoogleもしくはGoogle Adsを含む検索語句とそのゆらぎ、打ち間違え、およびGoogle、Google Ads各々が拡張した検索語句をターゲティングします。

画像6

 過去に同一文字列のキーワードを複数のマッチタイプでターゲットとして追加し、マッチタイプによってキャンペーンや広告グループを分けるというアカウント構築方法がありましたが、同一文字列、複数のマッチタイプのキーワードは同一の広告グループ内に存在する場合と別広告グループに存在する場合でターゲティングするエリアは変わります。

画像7

 同一広告グループ内に同一文字列のキーワードを複数のマッチタイプでターゲティングしている場合、例えば完全一致のキーワードとフレーズ一致のキーワードが存在している場合、フレーズ一致のキーワードがターゲティングしているエリアは完全一致のキーワードがターゲティングしているエリアを除いたエリアとなります。

画像8

 同一文字列のキーワードを複数のマッチタイプでターゲティングし、マッチタイプによって広告グループを分けた場合は上図のようにターゲティングが重複している状態になります。相互に除外をすることでターゲティングの重複を防ぐなどの対処は検索クエリの追加時に除外もしなければならないため、運用工数の観点で難しいのと(結果、検索クエリを追加したくなくなる。)広告クリエーティブに対してその文字列との関連性を除外することになると考えられるため、品質面での影響が考えられます。

URL管理システム
 
 URL管理システムの改善は2015年に実施されたもので、それ以前に設定されているDestination URLが二つの要素に分割されました。一つ目がFinal URLで、二つ目がTracking Templete(略してTT)とCustom Parameterです。この二つの要素に分けることの利点とは、まずFinal URLは広告審査の迅速化に繋がります。Tracking Templete(略してTT)とCustom Parameterは入稿作業の迅速化に繋がります。

 Templeteとは、ウェブの世界では頻繁に使用される概念です。情報過多の現代においては、情報を伝達する際にフレーム化できる部分はフレーム化するのがエコでありセオリーなのです。ウェブサイトに例えるならば、全コンテンツが文字による情報の違いのみで、デザインが変わらないのであれば、トップの階層にデザインを規定するCSSファイルを一つ置いて全コンテンツに適用すればよく、全コンテンツに同じCSSをコンテンツ分用意する必要はないのです。それと同じことです。サードパーティーツールは、id型にせよ、リダイレクト型にせよ、ルールに基づいてURLが生成されるはずです。共通するルールを紐解き、フレーム化できる部分をフレーム化した上で、出来る限り階層の上部にフレーム=Templeteを登録することで、キャンペーン、広告グループ、キーワードの各要素の追加を簡素化、迅速化させることができます。

 Custom parameterは識別のための識別子であり、各要素の追加の際は、各々の識別子=parameterを入力すればよく、もしくはGoogle Adsシステムが各要素に対してユニークなparameterを付与してTracking Templete内に差し込むため、わざわざURLを一個一個吐き出す必要がありません。検索連動型広告におけるコスト効率化とはユーザーのクエリに対して的確な広告を露出することであり、すなわちユーザーの検索クエリを追加し、広告を視認性の観点で改善することが効率化につながるわけですが、これまでの仕様だと、キーワードレベルでトラッキングしているとトラッキングURLをアクセス解析ツールから生成する必要があるため、検索クエリの追加にかなりの時間を要し、効率化のスピードを早められませんでした。TTを広告グループよりも上位の階層に設定することでそんな手間からは解放されることになります。

※広告カスタマイザーでリンク先をターゲットするキーワードやロケーションによって変える場合、カスタイザーフィードにはCustom parameterを指定することになるのでTracking Templeteを利用している必要があります。

to be continued...

株式会社アンノウンとは、”葉隠” 葉陰に隠れて見えない=まだ知られていない、”はやい、うまい、やすい”を生み出していくために設立した会社です。

アカウントのコンサルティング業務、Google広告、Yahoo!広告をはじめ、SNS広告など各種アドプラットフォームの運用業務、アカウントデータ分析に基づくクリエーティブ制作やデジタル人材の育成業務を行っております。

当社では、採用は随時行っておりますが、未経験の人材の方のみ対象としております。デジタルマーケティングに興味関心があり、学ぶ意欲がある方であれば、是非、お問い合わせください。

website:https://un-known.co.jp/   contact:info@un-known.co.jp 

・サークルを作成しました。

クリエーティブ主体の広告運用を考える会https://note.com/adplatform_tiger/circle

いいなと思ったら応援しよう!

Tomoyuki Yonemitsu / un-known inc.
株式会社アンノウンとは、”葉隠” 葉陰に隠れて見えない=まだ知られていない、”はやい、うまい、やすい”を生み出していくために設立した会社です。各種アドプラットフォームの運用業務、コンサルティング業務、データ分析に基づくクリエーティブ制作やデジタル人材の育成業務を行っております。