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メタバースが未来の学校生活を変えるかも!?
こんにちは!アドビ未来デジタルラボ編集部です。
7月より開始した学生研究員プロジェクト。各チーム1本目の記事から約2か月が経過しようとしています。ここに至るまでに、WIREDの松島編集長 や、渋谷区観光協会の金山代表をお迎えし、“ワクワクするデジタル社会の未来”について、学生たちとさまざまな観点から議論を重ねてきました。
このnote記事は、各チームの研究や考察がどのように進捗しているかをまとめた2本目の記事となります。今回は、新テクノロジーチーム「Catcafe」からのレポートです。
このチームの1本目の記事はこちらからご覧いただけます。
1) グループで研究することになった具体的な研究範囲
10月も中旬(執筆当時)に入り、本格的に研究を進めて行くこととなり、具体的な研究範囲が決定いたしました。
前回のCat Cafeのnoteでは"新テクノロジー(生成AI、メタバース)と社会との関わり方”について研究するという趣旨を書かせていただきましたが、アドビの皆さんや学生研究員の皆とディスカッションをしていく中で、狭く深く研究を徹底的にしていきたいという話がありました。
また、研究する内容もまだ深くまで知られていないことを研究しようということになりました。そこで生成AIに関しての情報や使い方など、生成AIに関することは軽く調べれば出てくるということがわかり、生成AIではなくメタバースについて研究を行うことになりました。
ネット上でメタバースと検索しても、メタバースの言葉の定義や、簡易的な使い方などの情報がほとんどで、具体的に何ができて、どんなことが可能になるのかなどの詳細はそこまで知れ渡っていないという事実を知り、未知の新テクノロジーであるメタバースの研究をすることにしました。
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さらに、もっと深く、メタバースの研究をすると言ってもまだ広く浅いので、僕たちの学生の立場を活用したいと考え、”メタバースと学校生活”というテーマで新テクロジーであるメタバースを通して、学校生活がどのようにして豊かに、そして充実したものになるのかを研究することとなりました。
2)なぜそのような研究をすることになったのか、背景
学生研究員として一番貴重な価値は、学生であるということだとディスカッションの中で出てきました。さらに言うと、僕たち学生研究員は、新型コロナウイルスが流行していた時代に学生生活を送った貴重な人材であるという話がグループ内であり、それが何よりも貴重であると考えました。これからの世の中で仮にパンデミックが起こったとしても、2020年からのコロナ禍を学生時代に経験したというのは、何十年という時が経っても価値のあるものであるということに気づきました。
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新型コロナウイルスのパンデミックにより、僕たち大学生は様々なものを失ってしまってしまいました。初めて友達を作るチャンスがある入学式(僕が在学している早稲田大学では、校歌とともに手を振るという早稲田ならではの体験もできなくなってしまいました)、同じ趣味や価値観を持つ人とが出会うサークル、大学の伝統である学園祭、対面の授業やゼミ、サークル活動後の集まり、その後のカラオケでオール、卒業式、そして卒業旅行など、パンデミック前までは当たり前のようにできた”大学生らしい生活”ができなくなってしまいました。
もし仮に当時、メタバースのような新テクノロジーが当たり前のように普及していたら、どのような生活になっていたのか、そして今現在コロナ前のようになってきた大学生活にメタバースを活用したらどんなことができるかなどと、今までは不可能であると考えていたことが可能になるのではないかと研究員のメンバーもこの研究テーマに非常にワクワクしております!
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3)現時点での仮説
メタバース(仮想空間)があれば、学校生活が今よりも遥に豊かになるのではないかと僕たちは考えています。今よりも多種多様な学生と交流ができるようになり、対面ではできない非日常的な体験でさえできるようになると思っています。いつ、どこにいても、どんな時でもメタバースさえあれば学生生活に欠かせない体験、そしてそれ以上のことが体験できると思い、考えるだけでワクワクが止まらないです!
4)今後、どのような研究を行っていくのか
僕たち研究員はメタバースについて研究すると言っても3人ともVRゴーグルを装着して体験したことがなく、まずは僕たちが体験しないと何も始まらないことに気づきました。そこで、アドビの皆さんが僕たち学生研究員が実際に体験できるような環境を設けてくださったので、まずは学生の皆で体験して、様々なアプリを使い、何ができるのかを知る機会があればいいと考えています。また定期的なディスカッションもzoomではなくメタバース上でしたいとも考えております。
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僕たち研究員はメタバースの体験だけでは足りないと考えたので、既存のデータを分析したり、今の学生の生活に足りないものは何か、そしてそれをメタバースでどのようにして補えるかなどのインプットを踏まえ、学生のみんなで学習しながら、研究を進めていきたいと思っています。
それに加え、これからメタバースに関する有識者にもインタビューをしたいと考えております。具体的にはメタバースと学校生活というテーマで研究されている教育機関やその分野を担当している方々へのインタビューをしていこうと考えております。
10月にメタバースを体験し、色々なソフトで遊び、インタビューする企業や方々へのアポイントなどを行い、11月には実際にインタビューを行い、そこで建設的なディスカッションができれば良いと思っています。
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5)現時点で想定している具体的なアウトプットは何か
現時点で想定している具体的なアウトプットとしては、メタバース上で学生同士が交流できる場を提供したいと考えています。9月の段階ではメタバース上でキャンパスを作るという話がありましたが、正直なところ不可能に近いと考えました。このラボでの僕たちの使命というのは未来のワクワクするデジタル社会を考えることであり、未来のデジタル社会のためにアイディアを提言することが僕たちのできる最大のことであると考えました。今現在、不透明であるメタバースに関する知識や実現性などをみなさんにわかりやすく伝え、何ができるのかを提言することを目標に研究を進めていきたいと思っています。
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この記事の執筆者
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早稲田大学 国際教養学部 国際教養学科
生まれも育ちも東京ですが、アメリカに約7年ほど住んでいました。理論を構築して、人を巻き込むことが得意です。0から何かを作り上げることに達成感を感じます。フィリピンに行って教育支援を行なったり、早稲田大学吃音サークルを創設したり、ポーカーで全国大会に出場するなど、アクティブな性格です。
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