ショートエッセイ:グンマ―の生活 (8)激闘・正月麻雀家族!!

いつの頃からか、お正月の実家の娯楽というと家族麻雀となった。
祖母宅には父が持ち込んだようだ。ある年は父が半荘で大三元を二度上がって話題になった。
祖母は「麻雀のルールもろくに知らない」とうそぶく割には強かった。
配牌をバラバラにして1個、2個、3個と立てて考える癖があったので、
「モアイが立っている」
と叔母などは笑った。
「ねぇ、これ揃ったけど上がったかねぇ」
と上目遣いで父(得点計算役)を見る。父が上がり手を見ると…結構高い。
祖母は嬉しげにニヤリと笑うのだ。

祖母がいつも座っていた席は、祖母没後も「おばあちゃん席」と呼ばれている。
そして、おばあちゃん席に座って卓を囲むと勝利する、というジンクスがある。祖母の霊が降りてくるのだそうだ。
おばあちゃん席には大抵私が座るので、割と勝率が高い。

正月麻雀は私のジンクスともなった。自分が勝った年は良いことがある。大学に受かった年、学部で一番難易度の高いゼミに受かった年、就職が決まった年、結婚が決まった年…全部自分が一人勝ちしている。
最近は正月に帰省することもなく、自分の運命を賭けるようなイベントもなくなった。四人集まることもめったにない。
麻雀アプリをインストールしようかな、とも時々思うが、負けて悔しがる母や旦那の顔を見たいなとか思うと、絶対リアル麻雀だよね。。

今年は私のnoteデビュー(随分と乱暴なデビューだったような💦)にお付き合い下さり、どうも有難うございました。
明日から帰省するのでしばらくお留守致しますが、戻って参りましたらまたよろしくお願い申し上げます。

皆様も、良いお年を。