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伝説の女 Part2 ー私は437,000人の掟を動かした女ー
以前書いた「伝説の女」編がかなりご好評頂いたので、もう1つこのネタで行きます。
でも、この件は私はあんまり悪くないので、前回ほどは笑えないかも。ご了承を。
後、オチが壮大すぎるのでネタ判定出るかもしれませんが、私の知っている限りは全部実話です。
じゅり入社2年目くらいの頃の出来事でした。
職場では一番の下っ端なので、朝出社したら、する仕事もいろいろあります。
UNIX端末(と言うと何か凄そうだが、PCに毛が生えたようなものだと思ってもらっていいです。ワークステーション。以後WSと書きます)の電源をつけて歩くこともその中の一つでした。
一寸上体を伸ばしてモニタの電源をつけた時です。
机の下に遠慮がちに置かれていた本体が突然、私の足の上に音もなく倒れてきました。
何が起こったか即座に把握できず呆然とする若きじゅり。
これまた呆然と私を見る上司と先輩。
一瞬の沈黙。
「痛ってぇ~」←私の叫び
当時のWSは、今のデスクトップPCよりかなり重かったんじゃないかな。
私速攻病院行き。診断「打撲」。
先生は
「足の甲で良かったねぇ。もし指だったら確実に骨折してる」
この件は大問題になりました。
うちの会社は本社も支社も多分殆どが、「端末本体は机の下に縦に置く」方式だったから。当時まだPCは主流ではなく、皆普通にWSを使っていたしね。机の上に横に置いてモニタをその上に乗せるという"正統派"の置き方をしている部署もありましたが少数派でした。
私は
「机の下の端末が足の上に落ちてきた女子社員A」
として、「社内事故月報」めでたくデビュー。「月報」結構熱心に読んでたけど、まさか自分が載るとはorz
事故対策としては、端末が倒れないように置き方を少し変え、さらにちっちゃい補強器具をつけて工夫をすることになりました。これも全社で実施。
数年後。じゅりさんはとある銀行に外注として派遣されてまして、そこのシステムのお仕事をしていました。
あるときそこで仕事をしていたメンバーで飲み会がありました。その席で
「実は何年か前、端末が倒れて私の足の上に落ちてきたことが……」
「え~っ、あの事件の子って君だったの?」と係長。
「あ~あの事件ね~」
「あったあった」
「俺も覚えてる」
なぜ全員覚えてるんだ。
この飲み会は初対面の人も何人かいるのに。そりゃ月報は回ったろうけど。
「いや、あれは皆覚えてると思うよ。インパクト強かったし」
Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン←じゅり
皆って……じゃ、もしかして社員全員私の災難を覚えているレベルの話だったんですか。
うちの社員って確か6,000人くらいいた筈……。子会社や関連会社を含めれば7,000人くらいかな……?
「親会社の月報にも載ったよ。親会社もあれで端末の置き方全部変えたんだよ。俺◯◯オフィスの端末に器具つける作業したもん」
Σ( ̄ロ ̄lll)ガーンガーン←じゅり
お、親会社って……一寸待て。親会社の社員って30,000人くらいいなかったっけ?
私の災難を知っている人がこの世に37,000人?
「親会社だけじゃないと思う。多分グループ会社にも全部行ってるんじゃないかな」
Σ( ̄ロ ̄lll)ガーンガーンガーンガーンガーンガーンガーンガーン…←じゅり
グループ会社って……全部集めたら、確か400,000人くらいいた筈だが。
私の災難を知っている人は、この世に437,000人?
じゅり沈没orz
親会社では奇しくも当時叔父が部長やってました。
管理職だからこの事故の話は確実に知ってる筈です。
この叔父とは年に1度くらいは顔合わせてましたが、とうとう言えませんでした。
いや、一生言えないと思います。
実の姪が某グループ全企業約1,000社の端末の置き方を変えさせた伝説の女だなんてorz
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