ショートエッセイ:英国「食」旅行記 (8)紅茶と牛乳
私は前々から英国のミルクティーについて一つのふかーい疑問を持っていた。
「英国人はお茶にミルクを入れるのかクリームを入れるのか」
日本だと生クリームを入れるじゃないっすか。
しかし英国風俗の本とか読んでいると、必ず「ミルクを入れる」と書いてある。
でもミルクだとお茶がぬるくなりそうじゃん。
「どっちなんじゃーーーーー!!」
と思っていた私、2000年に遂に本物のミルクティーの国に行くこととなりました。
英国南西部のバースのホテル。
部屋に入ったら、お茶のセットがありまして、置いてありましたよ、ステンレスのポット、インスタントコーヒー、ティーパック等に混じって、プラスチックのポーション(要はスジャータのコーヒークリームなんかが入っているサイズのプラスチックの小さい容器だ)に入った疑惑のミルクが!!
ああ長年の疑問がこの瞬間氷解していくのね~~~~~~~~。
で、結論から言うと、ミルクは普通の牛乳でした。
でもそれじゃあお茶がぬるくなるじゃない? いえいえ、プラスチックの容器に(ちなみに日本のポーションより倍くらい大きかったです)入ってて常温放置プレイされているので、お茶に入れてもそんなに温度は下がらなかったです。
それにしても、お茶は本当においしかったです。
ホテルで自分で淹れるか、そこら辺の安い喫茶店でばかり飲んでいたので、それほど気を使って淹れてもらっていたわけじゃないと思うんですけどね。オーダーするとティーパックとお湯が入ったポットが「はいよ」と出たことも多々あったし。
ホテルにあったティーパックは後でバースのスーパーでも見かけたくらいで別段高価でもないものだったし、お砂糖も普通のもの。どこのお店に行っても白いのとブラウンのと両方ありましたけど。
お水は…バリバリの硬水(笑) ホテルの洗面所のお水を汲んで使ったのですが、そのまま飲むと何だかすっきりしないような変な後味が残ります。
じゃ、何でそんなにうまかったのか……本場のお茶が珍しかったからだろう(笑)とも思いますが、私見では、水とミルクの違いによるものではないかと思えてなりません。
バースのスーパーで買ったミルク、むちゃくちゃうまかったんです。濃くて甘味があって、表面に生クリームなんか浮いちゃったりしてて。まるで北海道で飲んだしぼりたての牛乳みたいな味。
ちなみに、買った牛乳は1パイント(600cc弱。中途半端な量だね)入り。プラスチック容器に入ってました。勿論、もっとたくさんの量が入ってるのもありましたよ。普通のタイプ、スキムタイプ、セミ-スキムタイプと3種類あったのが印象的でした。
英国に限らず、ヨーロッパの牛乳は概して美味しいなぁ…。