デザインを学び始めたきっかけ
私の背景とデザインへの道のり
デザインの話を始める前に、まずは少しだけ私の背景をお話しさせてください。社会人経験は10年ほど。まだまだ未熟な部分も多いですが、いろいろな価値観や考え方の人々と関わる中で、大切な気づきがありました。それは「前提」というものの重要性です。
人それぞれが異なる生き方、感じ方、考え方を持っている以上、同じ言葉でも意味が通じなかったり、捉え方がズレてしまうことがあります。なぜそうしたすれ違いが起こるのか。それは、人によって「前提」が異なるからです。(もちろん他にも理由はありますが、デザインに関わる上でこの前提の違いはとても大切な要素です。)
前提が違えば、背景も結論も変わります。デザインにおいても、コンセプトを立てる際に「前提」を理解することは非常に重要だと感じています。
デザインの道に進んだきっかけ
私がデザインに興味を持ったのは、高校時代まで遡ります。将来について深く考えたこともなかった私が、進路相談の話を受けたとき、当時好きだったのは音楽、小説、そしてちょっとしたイラストを描くことくらいでした。あとは洋服やヘアスタイルにも興味があり、「美容師になろうかな」などと軽い気持ちで考えていました。
しかし、担任に相談すると「美容師は一人前になるまで時間がかかりすぎるし、稼ぐのが難しいぞ」と言われ、あっさりと断念。その後「じゃあ、画家になろうかな」なんて言ってみたものの、「それはもっと厳しい」と返されてしまいました。そんな中、担任が「デザインという分野もある」と教えてくれたのです。
当時の私は「デザインって、大量生産の画一的な仕事なんじゃないの?」と否定的でしたが、なぜか心に引っかかるものがあり、自分なりに調べ始めました。そして、デザイナーという響きに興味を持ち始めた頃、担任が「この大学なら推薦でいけるから、デッサンを頑張れば入れるよ」と背中を押してくれたのです。今思えば、気軽な気持ちで始めましたが、そこから私のデザイン人生がスタートしました。
大学での学びと初めてのカルチャーショック
デザインについての知識が全くなかった私は、基礎から学べるようにと4年制大学の美術学部デザイン学科に進みました。大学1年生のときは、ジャンルを問わずデザインや美術の歴史や成り立ちを総合的に学び、「美しい」という概念をここまで深掘りする世界があるのか、と驚いたのを覚えています。高校までの受動的な学びとは違い、デザインを能動的に深めていくことがとても新鮮で、貴重な体験でした。
もちろん、大学1年生としての学びはまだまだ始まったばかりです。この後も、未体験の出来事が次々と私を待ち受けていました。
次回に向けて
長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。今後は学びのことも踏まえつつ、大学を卒業して家具メーカーで働き始めてどんな経験をして、どんなことが起こったのかを書いていけたらと思います。
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