Adjoa

ガーナの小さな集落で、2年半生活していました。現在は、ガーナに関する旅行記事の執筆をしています。国際交流イベントで、ガーナの文化紹介活動もしています。国際理解教育のお手伝いも承ります。 https://tripnote.jp/writer/adjoa

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最近の記事

【読書記録 #57】『定食屋「雑」』(原田ひ香 著)を読みました

※本記事にはネタバレが含まれます。 あらすじ沙也加が入ったのは、定食屋「雑」。そこでは愛想のない店主「ぞうさん」が一人で調理も接客も行っていた。甘すぎる生姜焼きや肉じゃがに絶句する沙也加であったが、後日彼女は定食屋「雑」に貼られた「店員急募」の貼り紙を見つけ、働きたいと申し出る。 沙也加とぞうさんを中心とした、定食屋「雑」で繰り広げられる人間ドラマが描かれる。 感想女店主ぞうさんの作るお惣菜の味を想像するのが楽しかったです。 ぞうさんが手作りにこだわりすぎず、業務用の

    • 【読書記録 #56】『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2』(ブレイディ みかこ 著)を読みました

      ※本記事にはネタバレが含まれます。 あらすじ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2』は、作者の息子さんの通う中学校で繰り広げられる、彼らにとっての日常(私たち日本人にとっては非日常)が描かれています。全部で11章のお話しで構成されます。 特に印象に残っている、第2章『A Change is Gonna Come ――変化はやってくる――』のあらすじを以下にまとめます。 1年前に主人公(?)のクラスに編入してきたアフリカ系の女子生徒。なかなか学校に溶け込むことが

      • 【読書記録 #55】『休養学』(片野 秀樹 著)を読みました

        内容まとめ休養の方法とは、寝ることだけではない。 疲労を回復するためには、単に寝て身体を休めるだけではなく「活力」のチャージが重要である。活力をチャージする方法は、栄養のある食事をとるほか、軽い運動や旅行、創作など、これまで多くの人が「休養」とは考えていなかった行動も含まれる。 「疲れたから休む」というように「疲れ」が先で「休養」が後という考えも、改めた方が良い。「休養(チャージ)」が先。そしてチャージした活力を、その後の活動に使うのである。つまり、疲れを溜めないためには

        • 【読書記録 #54】『奇跡のモリンガ』(大山 知春 著)を読みました

          内容まとめ「モリンガ」は「ワサビノキ」という樹木の一種です。「地球上で最も栄養が豊富な植物」と言われています。近年は日本でもスーパーフードとしてモリンガの注目度が上がっていますが、インドでは5000年以上前から伝統医療に使用されてきました。 モリンガの何がすごいのか。それは、世界で1番栄養のある植物だということ。モリンガには、体に必要とされている7種類の必須ミネラルと、8種類の必須微量ミネラルが含まれています。またタンパク質もモリンガ5gにつき1.45gと豊富です。そして、

        • 【読書記録 #57】『定食屋「雑」』(原田ひ香 著)を読みました

        • 【読書記録 #56】『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2』(ブレイディ みかこ 著)を読みました

        • 【読書記録 #55】『休養学』(片野 秀樹 著)を読みました

        • 【読書記録 #54】『奇跡のモリンガ』(大山 知春 著)を読みました

          【読書記録 #53】『100%共感プレゼン』(三輪 開人 著)を読みました

          内容まとめプレゼンテーションで聴き手の心を動かし、さらに行動に移してもらうために必要なのは、正論ではなく「共感」。 そしてその共感を得るために大切なことは、 ・自分だけの物語を語ること ・弱さや失敗を曝け出すこと ・個性・キャラを活かすこと 自分にしかできないプレゼンこそが、共感を産むのです。 それに加えて、プレゼンの技術を学び、さらにトレーニングを重ねることで、人の心を動かすプレゼンをすることができます。 感想勉強になりました。 私には、学校や団体などの人前で話

          【読書記録 #53】『100%共感プレゼン』(三輪 開人 著)を読みました

          【読書記録 #52】『さよならも言えないうちに』(川口 俊和 著)を読みました

          ※本記事にはネタバレが含まれます。 あらすじ『さよならも言えないうちに』には全4話が収録されています。4話に共通するのは、それぞれの話の主人公が「さよなら」を言うことなくこの世を去ってしまった者に会うために過去に戻る、という点。 過去に戻って大切な存在と会話をすることで、自分を許す。そして前を向いて生きていく。大切な存在を失った4人が過去を受け入れていく様を描いた物語。 感想『コーヒーが冷めないうちに』シリーズを5年ぶりに読みました。 「さよなら」。それが本書のテーマ

          【読書記録 #52】『さよならも言えないうちに』(川口 俊和 著)を読みました

          【読書記録 #51】『エレジーは流れない』(三浦しをん 著)を読みました

          ※本記事にはネタバレが含まれます。 あらすじどこにでもいそうな、一見ごく普通の高校生の怜。でも、彼には父親がいない。代わりに2人の母親がいて、2つの家で暮らしている。2人の母親がどういう関係なのか、そして生みの親がどちらなのかも、怜も知らない。 個性豊かな家族・友人とともに過ごす高校生の日常を描いた物語。 感想平和であること、普通であることが、実は1番幸せであると感じさせてくれる物語でした。 顔も名も知らない主人公の父が突然現れたり、博物館で泥棒退治をしたりと、ちょっ

          【読書記録 #51】『エレジーは流れない』(三浦しをん 著)を読みました

          【読書記録 #50】『始まりの木』(夏川草介 著)を読みました

          ※本記事にはネタバレが含まれます。 あらすじ 「藤崎、旅の準備をしたまえ」 民俗学を専攻している大学院生の藤崎千佳は、指導教官・古屋神寺郎の一声で、今日もフィールドワークへと出かける。 千佳と古屋が旅先で出会う「木」に関する物語が、日本の美しい風景とともに描かれる。 感想 あまり面白くなかった、というのが正直な感想です。途中で読むのをやめようかと思ったくらいです。ただ、Amazonのレビューを見ると評価が高いので、好みの問題なのでしょう。自分が理系の人間であり、「民俗

          【読書記録 #50】『始まりの木』(夏川草介 著)を読みました

          【読書記録 #49】『野菜も人も畑で育つ』(萩原 紀行 著)を読みました

          内容まとめ著者ご自身の経験に基づいて、中山間地における野菜作り・土づくりの知識から、チームビルディングの方法などが紹介された1冊。 都会の大企業営業マンが、未経験のまま就農してから現在に至る23年間の軌跡を描く。 感想 農業はもちろん、仕事をする上での心構えなども勉強になりました。 私がこの本を読んだ動機は、農業を生業の1つにしたいと思っているからです。この本の著者である萩原さんは脱サラして就農をされた方。しかも、農業経験一切なしで。私も農業経験が全くない状態で、農業を

          【読書記録 #49】『野菜も人も畑で育つ』(萩原 紀行 著)を読みました

          【読書記録 #48】『臨床の砦』(夏川草介 著)を読みました

          ※本記事にはネタバレが含まれます。 あらすじ信濃山病院は、新型コロナウイルス感染者の受け入れをしている、地域で唯一の病院である。病院では、感染症の疑いがある患者の受け入れ窓口である「発熱外来」を開設し、日々感染者対応を行っている。医師や看護師たちはもう1年以上もの間、このウイルスとの「戦い」に臨んできた。しかしながら感染者の数は一行に減らず、むしろ増加の一途をたどっている。病院のベッドはもともと6床しかないところ、増加に増加を重ねてとうとう36床になったが、それでも入院待ち

          【読書記録 #48】『臨床の砦』(夏川草介 著)を読みました

          【読書記録 #47】『お探し物は図書室まで』(青山美智子 著)を読みました

          ※本記事にはネタバレが含まれます。 あらすじ 会社員、一児の母、ニート、定年退職後の男性--。 何かに導かれるように図書室を訪れた彼らは、本を探してレファレンスコーナーへと向かう。 「何をお探し?」 司書さんのその問いかけに、彼らは自分自身と向き合い始める。探している本を伝え、司書さんに検索してもらうと、本のリストの最後に、明らかに関係のない一冊が加えられていた。そして「あなたには、これね」と、本の付録を手渡される。 司書さんから受け取ったリストにある一冊の本、そし

          【読書記録 #47】『お探し物は図書室まで』(青山美智子 著)を読みました

          【読書記録 #46】『失われた世界』(コナン・ドイル 著)を読みました

          ※本記事にはネタバレが含まれます。 あらすじ 想いを寄せる女性・グラディスに振られたマローンは、彼女を振り向かせるための行動に出る。 彼は自分の勤める新聞社の上司に相談し、ロンドンの科学界一危険な人物と噂されるチャレンジャー教授に話を聞きに行く機会を得る。チャレンジャー教授と面会した彼は、自ら志願してアマゾンへの冒険旅行へと出発することになる。 彼はチャレンジャー教授と、彼のライバル・サマリー教授、そして冒険家のロクストン卿とともに「失われた世界」へと足を踏み入れる。そ

          【読書記録 #46】『失われた世界』(コナン・ドイル 著)を読みました

          【読書記録 #45】『夜明けのすべて』(瀬尾まいこ 著)を読みました

          ※本記事にはネタバレが含まれます。 あらすじ小さな会社で働く藤沢さんはある日、同僚の山添くんが仕事中に炭酸飲料を飲み、ペットボトルのふたを開ける音にぶち切れる。些細なことにイライラして、我慢できなくなる彼女のそれは、PMS (月経前症候群)の症状であった。 別の日、藤沢さんが会社のトイレ掃除をしていると、薬が落ちているのに気づく。そこには「ソラナックス」と書かれていた。事務所に戻ると、山添くんが息苦しそうにしゃがみこんでいた。それを見た藤沢さんは、拾った薬を彼のものだと確

          【読書記録 #45】『夜明けのすべて』(瀬尾まいこ 著)を読みました

          【読書記録 #44】『心淋し川』(西條奈加 著)を読みました

          ※本記事にはネタバレが含まれます。 あらすじ 心町(うらまち)。掃き溜めのようなその町には、貧しさ、醜さ、人を傷つけた過去など、様々な事情を抱えた人々が暮らしている。 苦しい人生にもがきながらも希望を見つけ、逞しく生きていく心町の人々の物語。 感想 なぜか、面白かったです。私が好きなタイプの本でもないし、先が気になって仕方ないという類の物語ではないのですが、なぜか読み進めたくなるのです。 この本を面白いと思った理由はおそらく、物語が現実的だからです。心町の人々はそれぞ

          【読書記録 #44】『心淋し川』(西條奈加 著)を読みました

          【読書記録 #43】『旅ごはん』(小川糸 著)を読みました

          内容まとめラトビアの黒パン。リトアニアの砂糖漬け松ぼっくり。エストニア、フランス、スイス、イタリア、ドイツ、インド、韓国、そして日本。 ヨーロッパを中心に、小川糸氏が旅先で食べた食にまつわるエピソードを綴ったエッセイ。 感想 とにかく文章の素敵さに惹かれた1冊でした。この本は食をテーマにした旅行記のようなものです。小川糸氏の小説は何冊か読んだことがありますが、エッセイを読んだのは今回が初めてでした。さすがは小川糸氏、旅行記でこんなふうに小説の世界が表現できるものなのか、と

          【読書記録 #43】『旅ごはん』(小川糸 著)を読みました

          【読書記録 #42】『アマゾンの料理人 世界一の“美味しい”を探して僕が行き着いた場所』(太田哲雄 著)を読みました

          内容まとめ東京の筓櫻泉堂。イタリアのラ・フラスカ、ラ・フェルマータ。スペインのエル・ブジ。ペルーのアストリッド・イ・ガストン。 料理人として様々な現場を経験した太田哲雄氏が、グルメオタクだった高校生時代から、軽井沢を拠点にビジネスを展開する現在に至るまでをエッセイとして綴る。 感想新手の旅行記! とても面白かったです。 イタリアでの語学留学から始まり、イタリア、スペイン、ペルーでの料理人修行、そして自らが主催するアマゾンツアーまで。この本を読んでいると、海外旅行を疑似体

          【読書記録 #42】『アマゾンの料理人 世界一の“美味しい”を探して僕が行き着いた場所』(太田哲雄 著)を読みました