『掏摸』
中村文則さんの作品。
なぜだか分からないが、この話を白黒映画で想像していた。
偶然知り合った少年に掏摸の技を伝授する場面が印象的だった。
掏摸の仕方について書かれているが、作者の中村さんは誰から聞いたのか気になった。
木崎の語った「貴族のノート」の話がとても興味深かった。
印象に残っている文
財布には、その人間の人格や、生活が出た。携帯電話と同じように、その人間の秘部、人間が身につけるあらゆるものの核として、中央にあった。
「犯罪に最も必要なのは、計画だ。計画のない犯罪をする奴は馬鹿だ」
「万引きをするには、ある程度無駄な動きが必要なんだ」