仁風閣・池田家別邸、片山東熊作
もうすぐ見られなくなる
今年末からしばらく見られなくなるとのとりぴーさん告知に驚きました。鳥取市にある国指定重要文化財の仁風閣(じんぷうかく)。
2023年12月末から約4~5年間、改修工事のため休館するそうです。長いですね。
片山東熊の設計
仁風閣 は1907年片山東熊の設計で建てられました。
木造2階建て白亜塗り、いかにも片山東熊らしいフレンチルネッサンス様式。
1・2階共にベランダが設けられており、二階はガラス張りのバルコニー。
同じく片山東熊設計の奈良国立博物館、東京国立博物館の兄弟建物になります。
宝隆院庭園を一望
ガラス張りの2階バルコニーから池泉回遊式日本庭園の宝隆院庭園を一望できますが、もちろん歩いて見に行ったほうが気持ち良い。
館正面
館正面右にはある角尖塔は、中は螺旋階段だそうです。
この正面の庭が広くて入り口入ってから割と歩くが、なかなか建物が近づかない。真夏は避けるが吉。
坂の上の雲(鳥取版)
元々は旧鳥取藩主池田仲博侯爵の別邸という名目で建てられ、建物飾り意匠に池田家の揚羽蝶が見えます。
皇太子嘉仁親王(のちの大正天皇)行啓時の御宿所として利用されました。
館名の仁風閣は、これに随行した東郷平八郎が命名したそうです。なにやら、坂の上の雲な雰囲気が漂ってきますね
鳥取城
旧鳥取藩主池田家別邸ということでピンとくる人もいるかもしれません。実は仁風閣の立地は鳥取城の中、鳥取城の扇御殿跡に建てられています。
宝隆院庭園からは、鳥取城の石垣がよく見えます。逆に本丸石垣から仁風閣が良く見える。向こうは鳥取県庁街、左側は藩校の流れを汲む鳥取県立鳥取西高等学校です。
鳥取城の石垣は独特の形状をしています。
また、山上に戦国期の山城があり秀吉が攻めたあの場所がありますが、熊出没注意。
これはこれで書き出すと長くなるのでまたの機会に。