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 お礼を伝えられなかった後悔

もう何年前の事か定かではないけれど
愛娘がまだ3歳とか2歳だったように思う。
だから十年以上前???

元旦那さんがチケットを用意してくれて石川まで新幹線で
愛娘を連れて遊びに行ったことがある。
随分前過ぎて どんな風に遊んだかも記憶すらないけど
その帰りの新幹線での出来事が今でも鮮明に思い出される・・

あの時
怖くて震えててお辞儀すら出来なかった事を
自分の小心者ぶりに悔やまれて仕方ないのだ。

今思えば
乗り換えの駅なのをよく分かってなかったし
座席から降り口が遠かった事も計算できてなかった。
ましてや、愛娘の歩幅は狭く、かつ荷物も割と抱えていた。
(当時はADHDだなんて知らなかったし、普通に出来る事くらいに思ってたし)
切符を確認して「え!あ!降りなきゃ」と思って
愛娘とえっちらおっちら降りようとした瞬間
新幹線の扉が閉まりだしたのだった。

「え~~~~~~~💦」と動揺しまくっておどおどしてたら
その閉まりかけのドアをどなたかが背後から腕を差し込んで開いて
くださったのだ。

無事に降りれて いつもなら振り返ってお礼を
いう所だったけれど、震えていて振り返る事もできなかった。
ようやく、お礼をと頭に浮かんだ時には
あっという間に新幹線は走っていき
どんな人だったかもハッキリ見れなかった・・・・
覚えているのは腕だけだ。

危機一髪だった。

駅員さんとかだったかもだし
男性か女性かも分からないけれど
腕でぐ~~~っと開いてくれたので多分男性だったかもしれない。

乗り過ごしたらどうなっていたんだろうか?
ちびっこも一緒だからなおの事本当に救われたと思った一幕だった。
運よくそうならずに、無事に帰宅できたのは
その方のおかげに他ならない。

予期せぬ事に動揺しまくるADHDは情けない。

その特性を
分かっている今ならめっちゃ構えて
ひとつ前の駅くらいから降り口に行っていたであろう。

今ならツィッターとかで拡散してもしかしたら
お礼を伝えれたかもしれない。
私に下りた瞬間に振り返る気丈さがあればと
ずっと後悔している。

絶対届かないけれど
本当にありがとうございました。うなぎでもご馳走したい気分です。

私が思うに普通なら中々出来ない事だと思う。
もし自分がそういう場面に出くわしたら
自分も同じように誰かを助けたいと思うのであった。