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ヨーロッパ・スーパーリーグ

今朝プレミアリーグのすべてのクラブが離脱し、SLからも中断し再検討すると発表されたスーパーリーグ。少し落ち着いたけど、昨日の時点でほぼ書き終えてたので投稿します。


スーパーリーグ構想について僕の見解

結論から述べると、スーパーリーグは受け入れられるものではない。セビージャを含む全ての中堅クラブ以下、規模の小さいクラブを著しく軽視したもので決して賛同できない。スーパーリーグ参加を表明した12クラブが発展成長したのはそれ以外のクラブの存在あってこそであったはず。クラブ規模がでかくなってから規模の小さいクラブを見捨てる構想なので、サッカーの伝統を踏みにじるものであると言われても仕方がない。
何より今回の欧州ビッグクラブの囲い込みは、ボールさえあればどこでもどんな人でも出来るという特徴を持ったサッカーの倫理観に逆行するもの。サッカーは金持ちだけのスポーツではないし、金持ちがお金を得るという側面だけを持ったスポーツではない。


とは言いつつ勿論スーパーリーグは法外なものではないし、確実に収入が得られるというメリットとUEFAが発表したCLの新フォーマット、UEFAのCL運営の不透明性(実際そうなのかは分からないが)を鑑みれば参加表明した12クラブの心情も理解できる。サッカーファンからすれば夢のようなビッグマッチを一年に何度も見ることができる。
もし仮に欧州の4つのビッグクラブが短期間でのスーパーリーグのような大会創設を発表しても今回ほどの反発はなかったのではないか。それらとの線引きは非常に難しい。


格差の拡大

上記のような倫理的なことは置いといて、僕がスーパーリーグに反対するのはスーパーリーグがサッカーを衰退させると考えるから。
一つ確実なのは格差の拡大。15チームが固定され安定した賞金を得られるなら、経済的格差が広がりそれは戦力の差に直結する。更にSLによって経済力に加えてブランド力が高まるとビッグクラブの移籍市場における交渉優位性が更に高まり割安で中小クラブの主力選手が引き抜かれることに繋がりかねない。仮に今季セビージャがCLに出場できていなかったならば多くの主力選手がチームを去ることになってただろう。プレミアの潤沢な資金力には勝てない。それでも主力選手の引き留めに成功したのはセビージャにCL出場権がありプレミアのビッグクラブのいくつかにCLに出られないクラブがあったから。競争によって得たCL出場権が移籍市場におけるパワーバランスを保っていた。


クラブ間の格差だけではない。スーパーリーグは“ヨーロッパ”・スーパーリーグと名乗る割に現状の12クラブの内訳はプレミアから6クラブ、リーガから3クラブ、セリエから3クラブ。現状を見ると今シーズンのCLベスト16を振り返ると4大リーグ以外の勝ち上がりはポルトとPSGの僅か2クラブと少し寂しい。スーパーリーグが4大リーグないし6大リーグのビッグクラブで閉鎖的に囲い込みをすると現状のリーグ間格差も更に拡大する。
サッカーの成長?逆の結果招くんかなと。



SLの大きな問題点

15チームを固定するという閉鎖的なフォーマットがここまでの反発を招いている要因。UEFAへのクーデターをするならより受け入れられやすいフォーマットで新しいコンペを創るべき。またこの先15のクラブのいくつかにリーグ戦で低迷するクラブが含まれていてもビッグマッチであると言えるのかという疑問もある。ただサポーターの多いクラブ同士の試合、それはやはり放映権収入が目的であると言わざるを得ない。少ないヨーロッパのコンペ出場権を争ってこそ自国リーグの競争が生まれるのであって、固定されてしまえば競争は生まれない。あとの5枠を他のクラブに争わせるのはフェアではない。リーグ戦降格の心配がない中堅クラブはどこにモチベーションを置けばいいのか。競争がなければスポーツは衰退する。



UEFAとの妥協点を探る

スーパーリーグ構想に対するUEFAとFIFAの対応はとにかく酷い。SLに参加した選手のW杯やEUROといった大会の参加は認められないという強硬手段。UEFAに対する批判を受け入れる姿勢が見られないし脅迫で構想を無くそうとしてる。サッカーにとって一番最悪なのはCLとSLの分裂なはず。恐怖ではなく対話で問題解決を図るべき。
そこで素人なりにUEFAとESLの抗争解決のための打開案を考えてみた。


①数年に一度の夢の祭典としてESLを開催する

勿論各国のサッカー協会に収入の何割かを納める。出場クラブだけが得をしない制度の確立。

まあでもこの案は不可能かな。
要因として、現状ビッグクラブの会長たちが大会を私物化しかねないこと、
また開催の場合はCLは開催しない又はそれ以外のクラブで開催となるが到底UEFAは受け入れないやろうし。


②CLの新フォーマットの再検討とUEFA(CL)の経済的透明性を高める(場合によっては正当な分配金を保証する)

まあ分配金に関してはどれだけ増やしても、どれだけ透明性を高めても彼らが納得することはないと思うが。


③CLにSLのフォーマットを一部採用する

確かに20チームがリーグ戦形式で戦い上位チームでプレーオフを行うのは面白い。まあCL2024の新フォーマットもそのような形式を採用してるけども。
出場チームは固定するのではなく前年度SL上位何チームかに出場権を付与する形やUEFAクラブランキング順に出場権を与えるといった格差を拡大させない工夫をこなす



これから

自分が考えついたんはこれくらい。次々の参加を決めたクラブが離脱しフロレンティーノへの風当たりが強くなっているが、フロレンティーノのマドリー会長辞任やマドリーのCL出場停止でこの終わらせてはならない。勿論他のクラブのヨーロッパコンペ締め出しも言語道断。でも12のクラブで始めたこと。UEFAと交渉し譲歩を引き出すという最低限のミッションを遂行した上でスーパーリーグ参加を表明したクラブの会長らは何らかの形で責任を取るのが筋かなと。ここまで大きなことになってしまったから。辞任すれば良いということではない。


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