力の入れどころ〜Barberの考察〜
今日、美容院に行って感じたことがあるのでここに書き記しておきたいと思います。
「日本の美容院って完璧を求めすぎていないか?」
こんなことを感じた。もちろんポジティブな意見である。
幾多のハサミを駆使し、100もの技術を披露してくる。きめ細やかな技術やサービスが顧客を満足させるのだろうと感じた。
「完璧を求めすぎていないか?」という意見はもちろん、別に比べる対象があるから出てきた想いである。
私は、旅へ出ると決まってその地域のBarberに行くことにしてる。それには、いくつかの背景があるのだが、今回は省略する。
両方を比べ見えてくること
この記事を読んでいる人の中に海外でBarberに行ったことがある人はどれくらいいるかは不明だが、おそらく行ったことのない人にとっては
・粗い技術で下手そう
・言葉も上手く伝わらないしぼったくられそう
・現地の人みたいな髪型にされそう
・タオルとかその他の道具も汚そう
などの先入観があると思う。
私も初めて行く前までは、同じような先入観を持っていたので否定するわけではない。
ただ、ここで言いたいのは、海外のBarberに行ったことがない人は、「おそらく○○だろう」ということしかわからないということ。
実際に行ったことがある人でないと日本の美容院の技術力の高さについて理解することは出来ないので、新しいことにどんどん挑戦することは非常に大事であると思う。
話が逸れたが、海外と日本の両方で髪を切った経験からすると感じたことは以下である。
「日本の美容師は確かに技術力が高い。例えるなら100のうち10くらいの技術だけを披露し、顧客を探りながら満足させようしてくる。結果、 75%くらいは満足するのではないか。海外の美容師(?)は10の技術を100%発揮してくる感じがして、結果ほぼ100%満足する」
結果として、私は海外のBarberに行った時の満足比率の方が高いと経験から感じる。
私が美容院(Barber)に求めている一番のことは、「かっこいい髪型にしてもらうこと」である。
だから、そこを満たされると多少ぼったくられても、多少タオルなどが汚くても満足する確率が高いと思う。
人が求めていることはそれぞれ違う
美容院に求めることが
・かっこいい(可愛い)髪型にしてもらうこと
・清潔感があること
・雰囲気が落ち着いていて、雑誌なども置いてあり癒される空間であること
・美容師さんが程よく必要なことだけを話してくれること
・仕上げに肩や頭のマッサージがついていること
であり、一つ目の割合が80%、残りが20%の評価基準だったら、10の技術を100%披露して満足してくれても、残りの20%の評価で0点が付いたら総合的には満足してくれないかもしれない。100%の力を発揮しているときに落ち着いた雰囲気を作れないかもしれないし、いつ出版されたかのかわからない雑誌だけ置かれても汚くて気を紛らわせないかもしれない。
一方で、一つ目を求めていて、他の要素は確かにあったらいいけどマストではないという人にとっては、こちらのBarberは大満足となるに違いない。
お客様は神様というけど、、、、
これは、日本における過剰なまでの「お客様は神様である」という考えが関係しているかもしれない。基準や求めていることが高い顧客を日々相手にしていたら手を替え品を替え満足してもらえる方法を考えるのは日本の社会では当たり前になってしまっている。
もちろん全体のサービスレベルを上げることには、とても良いとは思うが、肝心な本業はどうなっているのか?
髪を切りにいく=かっこよく、可愛くしてもらいたいということが大きなニーズであるはずである。この大きな
本業で稼げる力がないと広くお客様に支持されることはないのではないかと思う。
そう言ったことがあらゆる分野において、後進国と言われるようになってしまった日本の根底にある問題なのかもしれない。
私たち日本人は、完璧を求めすぎている。
一番達成したいことが100%出来たら(もしくはある程度できたら)満足できる。
それくらいでいいんじゃないですか?