見出し画像

【Web広告用語解説集】viewabilityとは?

viewabilityの意味

viewability(ビューアビリティ)とは、日本語で表すと視認性です。

広告が表示されたインプレッションのうち、実際にユーザーが閲覧出来る状態にあったインプレッションの割合を指します。

基準

オンライン広告における技術的標準規格の策定を始め、動向調査や法整備などを行う組織であるIAB(Interactive Advertising Bureau)が下記のようにviewabilityの定義を定めています。

・ディスプレイ広告の場合・・・広告クリエイティブの50%が1秒以上デバイスに表示されている
・動画広告の場合・・・広告クリエイティブの50%が2秒以上デバイスに表示されている

計算方法

「ビューアブルインプレッション ÷ 総インプレッション」で計算することが出来ます。

viewabilityが高いほど広告主から見た場合、ユーザーに広告が届く可能性が高くなり価値が高いインプレッションになります。

またアドベリフィケーションツールベンダーであるIAS社が提供するレポートでは、日本国内でのviewability平均値は、42.3%とされております。

画像1

出典:IAS Media Quality Report 2019年上半期

アメリカでの平均値は59.9%、イギリスでの平均値が63.4%であることから、日本の数値は著しく低いことが分かります。

重要性や誕生背景

「漫画村」の事件でも話題になりましたが、昨今アドフラウドが全世界的に問題になっております。

アドフラウドとは、広告費をだまし取るために不正にbotなどにインプレッションやクリックを発生させ、成果費用を水増しする手法を指します。

CPM課金(インプレションベースの課金形式)の場合、広告がロードされれば媒体社の収益になるためにアドフラウドが蔓延しました。

約10年以内に薬物に次いで反社会的勢力の二番目に大きな収益源になると予測するレポートも出ています。

画像2


出典:Hewlett Packard Enterprises, “The business of hacking”, May 2016
日本国内の広告予算のうち、8.7%がこのアドフラウド被害に遭っているとされています。

もちろん広告主からすると、大切な広告予算が無駄になっているために大きな課題となっています。

これらの問題に対し、昨今デジタルマーケティング業界全体で危機意識が高まっており、その様な背景の中で生まれた指標が、viewabilityです。

ナショナルクライアントを筆頭にviewabilityが70%以上の優良な広告在庫しか買い付けを行わないといった動きもあるために、今後日本国内でもより重要度を増してくれる指標になるでしょう。