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神聖で威厳に満ちた存在 12月16日〜365日の香水

干支の香水
毎年、選んでいた干支に因む香水。
巳年の時に始めたので今年で丁度一巡した。
たまたま、新年の挨拶を投稿しようと思ったら、彫刻家ニキ・ド・サンファルの香水が目にとまった。二匹のカラフルな蛇が絡み合うボトルデザイン、それで何気なく初めてみた。
動物をテーマにした香水はいくらでもありそうだったけれど、直裁的なものは少なくて、干支がもともと農業暦だったことなどから、植物のサイクルに当て込んでひねり出したこともあった。
12月に入ると新年の干支の香水についていろいろ考え始めるのが年末のタスクの一つになっていた。

辰年の香水
今年はオーケストラデパルファムのアンバーチェロ。
アンバーの別名は龍涎香だから、かなり前からアンバーが主香でネーミングにもアンバーと入ってるものにした。
前に書いたけれど、アンバーグリスを龍涎香としたのはアラビア商人と言われている。
実際はマッコウクジラが体内の結石のようなものを排出されたもので、最初は海上を浮遊していたものを偶然拾い上げたのではないか、と言われている。
現在は天然のアンバーグリスは入手できない。
これを龍の涎と言って取引した人たちは希少性や神聖さを演出したのかもしれない。
ヨーロッパでは見た目のままアンバーグリス(灰色がかった琥珀)としたのに、中国文明圏では龍の涎で定着した。

ドラゴンと龍
ドラゴンはヨーロッパでは邪悪な、人と敵対する生き物として見られる傾向があるようだけれど、東洋、中国文明では、深淵さと威厳を持った存在だ。

威厳は備わって醸し出されるもの。
今年の元旦にもぎゃんぎゃん喚き立てたり、必死に背伸びして大きく見せようとあれこれするのは程遠い。
威厳に満ちた人。

アンバーチェロについてはこちらを

香り、思い、呼吸
12月16日がお誕生日の方、記念日の方おめでとうございます。

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