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今日始めたことにするという魔法 9月24日~365日の香水

魔法の言葉
前にも書いたかもしれない。時々思い出す(というか心に蘇るように浮かんでくる)恩師の言葉がある。
「今日始めたことにする」
壁にぶちあたって、いわゆる「伸び悩み」の時期だった。悪循環で今まで出来ていたことさえミスをしたりするようになる。不思議なもので「できていない現在」というのが「できていた過去」をどんどん侵食して、過去のよかったあれもこれもがすべて無に帰すような感覚を味わい、余計に焦燥感が増す。そんな日々。
何かのついでのように、さりげなく「今日始めたことにすればいい」と言ってくれた。

今日始めたにしては・・・逆転の発想
今日始めた割には、既に知識がある
組織の中での人間関係も作れている
人に知ってもらえている
いくつかの試作品がある
そうやって、スタート時点ですでにたくさんアドバンテージを持っていると発想を転換する。
もともと、今日はゼロのはずなのに、ありがたいことにすでにあるものがいっぱい。
失ったかもしれない信用とか、傷ついたかもしれない評判とか、あるいは自信そのものも、常にこの見方をすれば惜しくもなく、むしろ現在にありがたみを感じる。

その後も少しスランプは続いたけれど、スランプに対する私の気持ちが変わった。
いつのまにか追い込まれて気が付けば苦しい状態の時に、この言葉が”私のもとにやってくる”。

今朝の夢
十数年前に作ったアイオライトの指輪がある。気が付くとそれが持っているものよりも10倍くらいの大きさになっていた。そしてそこに薄い膜~家電を買うと貼ってある後ではがす用の薄いビニールのようなもの~が貼ってあった。「気が付かなかったけれど剥がすともっと輝くのかも」と思って剥がそうとする瞬間に石を落とし、割れてしまう。
大きな2、3の塊と小さな破片を”修復”のために集めているところで夢は終わった。
転換したら面白い見事な石が割れるのはたまらなく悔しいけれど、リセットして「なぜか今日、石の大きな破片をいくつも手にしている」と思えたら。実際には、経済的なこと、時間的なこと、いろいろあって何事にもというのは難しいかもしれないけれど、でも「転換したら面白い」ということを忘れずにいたい。
これはサロンで大事にしている「小さなアハ体験」に通じる。

Nuee bleue/Vioet/(1953)2017
ニッチフレグランスのメゾンでは、お気に入りのメゾンヴィオレ。
20世紀前半に存在したメゾンを21世紀に若手の調香師たちが復活させた。
香水も香調まで近づけた復刻からネーミングだけの復刻まであるが、このヌエブルー(青い雲)はネーミングの復刻。
青い雲に夏の訪れを喜ぶような、高らかな喜びの声、といったコンセプトのよう。
シトラス、オレンジフラワーの快活にしてエレガントなトップノート、アイリスの香るミドルノートから、サンタルウッドのほのかに甘く優しいラストノート。
雲の流れのように、香りの表情が変化していく。
調香師は大御所のナタリー・ローソン

何故?
夏が終わろうとしている時に夏の始まりを喜ぶコンセプトの香水。夏はきっと「心躍る」「新しい日々」「みんなの笑顔」のアナロジーだと思った。昨日も書いたけれど、秋生まれの私には、それが、今日この頃なのだ

香り、思い、呼吸
9月24日がお誕生日の方、記念日の方、おめでとうございます。

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