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ゼロの原点と360度の女神 12月31日〜365日の香水

360度
360度というと大パノラマのような想像をするけれど、くるりと一周、あらゆるとことで360度は体験できる。
ただ、あまりしないだけ。

リフレクション
毎年、年末に友人と一年を一緒に振り返る。
year compassという振り返りのツールを使う。
ハーブティを入れて、今年はプーランクのノクターンを聴きながら。
空間を360度見渡すことはできるけれど、時間を同じように見渡すことはできるだろうか?
時間を360度見渡すとは具体的にどういうことなんだろう?
すぐに考えつくのは出来事、出来事を振り返ってそれを360度の視点で見てみる。
それは自分以外の誰かの視点だろうか、同じ自分の違う感情の視点だろうか?
とても複雑にそうだけれど、少なくとも、自分と逆の立場、視点、感情で考えてみることはできそうだ。

瀬戸内海を臨む朝
先々週、私は瀬戸内海が見渡せるホテルの最上階で朝食をとっていた。
とてもいい時間だった。
その時私は一人だったので、「この時間を誰かと分かち合えたら、もっと楽しいかもしれない」と思った。
同時に「その誰かが朝食を食べたくないと言ったら?」「昨夜、言い争いをしていたら?」どうでもいいそんな想像をしたりした。
結局、「今、この時間を、この条件のもとで、堪能しよう」そう思った。
わたしの思考は360度巡ったのだろうか?

ゼロの原点
自分で調べたことではない、人から聞いた話だけれど、キリストの教えにゼロの原点というものがあるらしい。
ぐるり一周、360度を辿ると当たり前だけれど、出発点に戻る。
始まりの場所に戻っただけ、自分の立つ地点は、歩き始める前と1ミリも変わっていない。
けれど、絶対的に違うのは一周したということ、同じ点上にいても、一周する前と後では「違う」ということらしい。
どこにいるかの結果より、どんな道のりをきたかのプロセスが存在に意味を与えるということだろうか。
何も進んでいないようでも、やはり、一年前、二年前、昨日の自分と今は違う。
ぐるりでもなんでも、巡り歩いたプロセスが財産。
好きな考え方だ。

360°/perry ellis/1992
あまり馴染みがなかったニューヨークのブランドの香水だけれど、コレクションしたのは、調香がソフィア・グロスマンだったから。
スイートフローラルで、ミュゲやウォーターリリーの瑞々しさとラベンダーやセージのハーバル感を併せ持つ。雑味もでこぼこもなく、滑らかなフローラル。
プロセスを慈しむような、そういうのがあるのかはわからないけれど、“360°の女神”と呼びたくなる香り。

香り、思い、呼吸
12月31日がお誕生日の方、記念日の方、おめでとうございます。
そしてnoteを読んでくださった皆様、ありがとうございました。
良いお年をお迎えください。

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