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勅題から思う。和風とは融合の美意識
新年 初創香と勅題
年明けに初釜よろしく初創香というイベントを開催している。
歌会始の勅題と同じテーマで一年を予祝する意味で行っている
対面で開催できていたのは平成最後の年の「光」、令和2年の「望」まで。令和三年の「実」はコロナで開催できず、令和四年からはオンラインに切り替えて「窓」、今年が「友」と、続けてきた。
令和六年は「和」と決まっている。
歌会始の勅題は、特に令和になってから、気持ちが前向きになるような、明るく優しい心情をかきたてるような勅題が続いてるように感じている。
さて、来年の「和」
和というとすぐに浮かぶのが「調和」、調和といえばアコード。
香りと香りのバランス、調和を取ること。
実は、令和五年の「友」の際に、宮内庁御用達の深川製磁様でのイベントのため、いくつかのアコードを使った。
それは、深川製磁で毎年制作している勅題の盃のモチーフに因んでのことだった。
「高山流水」、かけがえのない友の古典を題材にしていたため、私もそのかけがえのない友同志を、香料と香料の取り合わせにしたのだっだ。
調和、平和、温和、融和、協和、緩和、総和、柔和
さまざま和のありよう。こうしてみていくとやはり、他への尊重を持っていないと和は成り立たない。
いつも言うサロンで伝えたい“エレガントな尊重”。
来年もベースとして準備してするのはアコードをとったものになるだろうか。
今年は友なので親和性のある香料と香料でアコードをとった。
今年は和、平和ということも願い、相容れなさそうな、正反対の質をもつような香料同志でアコードを取ろうか。
香りは争わない
結局のところ、香料同志は喧嘩しない。
正反対をお互いに楽しんで、新しい世界を私達に見せてくれるのだ。
空論といわれるかもしれないけれど、「和」のアコードはそういうコンセプトで準備したい。
あれ?
和と言えば和風。和風ということは、対立ではなく融合させる美意識のことだったの?
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