ボンドストリート 10月14日〜365日の香水
パリ、ニューヨーク、ロンドン
パリの「シャンゼリゼ」通り、ニューヨークの「フィフスアベニュー」の香水については過去に触れた。
今日はロンドンの「ボンドストリート」、である。
シャンゼリゼはゲラン、フィフスアヴェニューはエリザベスアーデン、ボンドストリートはヤードレーから出ているので、いずれも各国の老舗ブランドが自国が世界に誇る目抜き通りをテーマに扱ったということになる。
フローラル、グリーン、オリエンタル
シャゼリぜ(復刻版)は、明るく活力に満ちたフローラル、フィフスアヴェニューは洗練されたグリーンノートだった。
ボンドストリートはというと、シックなオリエンタルタイプ。
シャンゼリゼの華のある光彩、フィフスアヴェニューの躍動とスピード感、そしてボンドストリートの落ち着きとコンパクトだけれどハイクラスに特化した趣き、それぞれを表現する香りのタイプになっているということかもしれない。
上海、ソウル、銀座
ChatGPTにこのシャンゼリゼ、フィフスアベニュー、ボンドストリートを、東アジアの都市にある通りで、例えてみるようにと依頼してみた。
結果、シャンゼリゼは上海の南京通り、フィフスアベニューは韓国のソウル漢南通り、そしてボンドストリートは東京の銀座と言う回答が返ってきた。
シャンゼリゼはもともと貴族が馬車で行き来をする通り出会ったから規模も大きく現在はハイブランドだけではなく、庶民的なお店もあって、その辺が南京通りと通じているのだろうか。
そう考えると、ボンドストリートというのが銀座と言うのはわかる気がする。
もちろん銀座にも庶民的なお店はあるけれど、やはりラグジュアリーに特化したイメージとそして伝統。そういうところが共通しているのかもしれない。
1950年代
さて、ヤードレーからボンドストリートが登場したのは1950年代と思われる。
1947年にディオールのニュールックが発表され50年代もフレアスカート、絞ったウエストラインが一つのトレンドだった。ジバンシーがオードリーヘップバーンのためにデザインしたサブリナパンツもこの頃。後半はブルジョワな雰囲気を継承しながら、やがてくる若者カルチャーの兆しも見え始めたし、シャネルの復活劇もあった。
資料がないのでわからないけれど、ダンヒルやバーバリー、アスプレイなどこの頃のボンドストリートは英国の老舗ブランドが厳かに軒を連ねたいたのだと想像される。
英国らしい高級ショッピング街の様相。
bond street/yardley/195?
ジャスミン、ヘリオとロープ、イランイラン、オリエンタルと合わせるのに王道のフローラル。
ムスクやバルサムとウッディで落ち着いた品格あるオリエンタル。
この時代なので動物性香料も植物性香料も一定の天然香料が用いられていたはずで、なんとも贅沢な香水。派手さはないけれど、ラグジュアリーそのもの。
つまり、ボンドストリートと同じ。
香り、思い、呼吸。
10月14日がお誕生日の方、記念日の方、おめでとうございます。