1月12日の香り~ポートオブスペインの雨と多幸感~
1月12日 イランイランとグレープフルーツ
ポートオブスペインの雨
何年も前だけれどピータードイグ(Peter Dig)展に行ったとき、とても気になり、とても好きだと思った絵が「ポートオブスペインの雨」だった。
ポートオブスペインはトニダードドバゴの首都、その町中にライオン。
ライオンの背景の建物はどうも監獄のようだ。
私にはそのライオンに獰猛さではなく、一種の思慮深さを感じだのだった。
町中の孤高のライオンの姿が、美しく心地よく心に響いた。
多幸感の色彩
さて今日のアコードは、イランイランとグレープフルーツ。
どちらもアロマセラピーでは「高揚感、多幸感」をもたらす精油と言われている。
花や果実の持つ色彩、黄色やオレンジのポジティブなパワーがそのまま精油としての役割に反映しているかのよう。
この色彩感はまるで「ポートオブスペインの雨」のようだ思った。
イランイランは建物の壁、色彩は明るい黄色のグラデーション。
グレープフルーツはライオン。オレンジのグラデーション。
グリーンの扉、薄曇りの空と遠くの港。
幸福は運ばれるくる
先にも書いたようにアロマセラピーではイランイランもグレープフルーツも多幸感~Euphoricsにかかわるとされている。
「Euphorics」はギリシア語の「EU~良い、幸運な」と「phero~運ぶ」に由来する言葉。
幸せは”運ばれてくる”ものという古代からの感覚なのかもしれない。
それは待っているという消極的な姿勢ではなく、”幸せ”が起こった時の”受け止め方”かもしれない。
謙虚に受け取り感謝する。自らつかんだのかもしれないけれど、いろいろなことが関係して、ここに至ったという出来事への畏敬の念。
簡単に言うと、極上のお料理をいただくのに予約も支払いも自分がしたけれど、やはり素晴らしいシェフや最適なサービスや気分を盛り上げてくれるインテリアがそこには不可欠ということ。
ドイグの絵が壁とライオンだけで構成されているわけではないように、今日のアコードもグレープフルーツとイランイランだけ、ではないはず。
受け取る人のその時の感情、その日の天気、直前に起こった出来事、体調・・・。
ちょっと滑稽で、愛しい魔法
この多幸感のアコードを浴びるときに、「きっと大丈夫」と鏡の前で笑顔を作る。それだけで香りを最大限に活かす環境ができ、香りと自分の最良の関係が始まる。
単純で滑稽だけれど、多幸感とはそういうことの寄せ集めなのかもしれない。
そうわかると、あちこちから、たくさんのものは運ばれてきそう。
香り、思い、呼吸
1月12日がお誕生日の方、記念日の方、おめでとうございます。
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