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1月18日の香り~秀でて孤高、そこに華あり~366の感性と偶然

1月18日 五月のバラと伽羅

希少なゆえ、素晴らしすぎるがゆえに無二の存在になる。
それは孤高。
冬空の出会いは孤高の伽羅と南仏のバラ。

「バラに例えるなら」の思い出
インターン時代に、同僚を「バラに例える」ことを遊びでしている人がいた。当然バラの物語にはバラの香りの処方(の提案)も添えられた。
詳しくは覚えていないけれど、ある方に対して「冬のバラ、氷の女王のように孤高に咲く」という例えをされていた。
記憶があいまいで脳内で事実とは関係なく再構成されたけれど、氷、冬、孤高ということだけは印象に残っている。
「失礼ね」といって皆さんが大笑いされていたけれど、自分もいつか例えてもらえる日が来るかな、などとその光景を羨ましく眺めていた。
お二人ともそのあと他へ移られたので、私のバラの物語は生まれなかった。

「冬のアコード」
これが間違いなく原風景になって「冬のアコード」というベースを数年前に創った。
令和4年の歌会始の勅題が「友」だったので、それを踏まえて「友」のような関係のベースをいくつか用意したのだった。

(上記より転載)
冬のアコード
ローズとキャラ(伽羅)の華やかで重厚感のある冬を彩るアコード/    ※ローズはローズセントフォリア系

ローズはセントフォリア系としているのはいわゆるローズ・ド・メ、南仏のグラースを主産地としていた香料用のバラのこと。
優美でスイートなバラに、香木の伽羅を想起させるビターで重厚で乾いたウッディノートを合わせた。
ローズ9:キャラ1の配合。
それでもキャラの存在感はトップノートから、大きい。

「秀でるがゆえの孤高」
香木の中でも最高級とされる伽羅は別格扱いといってもいい。
名誉なことであるかもしれないけれど、それはそれで孤独なのだと思う。
存在感があり、衆目が集まるゆえの孤独が作り出す孤高という存在。
熱量がとびぬけて高い、周囲が追い付けないほどのナレッジ、早すぎる選択肢、独自のセンス・・・。
それは俯瞰すれば、「秀でるがゆえの孤高」ということだったと思う。
誰しもがそれぞれに経験してきた場面。

孤高の伽羅は五月のバラ(ローズ・ド・メとはフランス語で五月のバラの意味)と出会い、冬空に映える大輪の花を咲かせた。
一際目を引く、どこか近寄りがたいけれど、それは間違いなく冬の街中の華として存在する。

香り、思い、呼吸
1月18日がお誕生日の方、記念日の方おめでとうございます。

1月18日の香水はこちら


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