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モノクロフィルム現像の頃

202410091712 モノクロフィルム現像の頃

*冒頭のヘッダのイラストは私の手書きです。下手ですみません。ベロの位置を間違えたかも。

 以前にも書きましたが,私は写真を長く趣味として楽しんでいます。最初に出会ったのは中学3年生の時(40年以上前)でした。私が通っていた中学校には暗室があってそこで同級生からモノクロ(白黒)銀塩写真のフィルム現像とプリント(焼き付け)方法を教わりました。

 のちにフィルム現像に関しては自宅で行うことが多くなりました。フィルム現像は専用の小型タンクで現像する場合,暗室が必要ないからです。前後しますが私が現像していたフィルムは35mm(いわゆるライカサイズ)と120フィルム(ブローニーともいう)です。

 手順はこんな感じでした。記憶違いがあったらご容赦下さい。
1。ダークバッグという遮光できる袋の中に現像用の小型タンク(*1)やこれから現像したいフィルムなどを入れる。
2。明るい部屋でダークバッグの中に手を入れて,手探りでフィルムを小型タンクのリールに巻き,その巻き終わったリールを小型タンクに入れてタンクの蓋をして,ダークバッグから明るい部屋に出す。
3。あらかじめ現像液を作っておく(*2)。原則は溶液の温度を20℃にしておく。他に停止液(*3)と定着液(*4)も用意する。
4。現像液をタンクに注いだ直後にタンクを静かに机の上で「コンコン」と叩いて,フィルム上にできる気泡を取り除く。
5。特に現像液はその温度に注意して,小型タンクに注ぐ。
6。時間を時計で測りながら小型タンクの中でまんべんなく現像できるように一定間隔で時々攪拌する。時間が来たら(現像時間が終わったら),現像液をタンクから出す。
7。現像を停止するために,すばやく停止液を入れる。
8。停止液を出して,今度は定着液を入れる。
9。定着液も時々攪拌して指定時間になったらタンクから出す。
10。タンクに水を連続して注いて(流水)水洗する(*5)。
11。最後にフィルムをタンクから出して乾燥させる。

 なんか文章で書くとよくわからなくてすみません。これは道具(小型タンクなど)や薬剤を実際に触ってみないと実感がわかないと思います。道具や器具も今はもう私の手元にないのでその道具の写真もなくて申し訳ないです。さらにいうと当時売られていた上記の薬剤も今は販売していなかったりするようです(すみません。今インターネットで検索するとイルフォード社がいくつかのフィルムと薬剤を出しているみたいですが,リサーチ不足です)。

 デジタル写真の現像が物理的あるいは電子的処理だとすると,フィルム写真は銀塩写真というくらいですから銀の化学反応を使っているので現像は化学的処理です。そのプロセス(工程)を実感するのは楽しいと思うのですが,今現在,白黒写真(銀塩写真)で撮影している人たちはどうやってフィルム現像やプリントをしているのでしょうか。きっと苦労がおありだと思うのですが…

(*1)私はパターソンのプラスチックタンクを愛用していた
(*2)薬剤としてはKodak(コダック)のD-76や富士写真フィルムのフジドールも有名だったが私は主にミクロファインを使った。この粉末薬剤を指定の濃度で水に溶かして現像液として用意する
(*3)酢酸水溶液
(*4)フジフィックスを水に溶かして溶液としておく
(*5)場合によっては水洗促進剤を投入する。これをすると水洗時間や水の量の節約になる

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