サウナ市長に引導を渡すため立ち上がった女性市議に敬意
1.パワハラ前市長の不祥事について
サウナ市長として有名になってしまった大阪府池田市の冨田裕樹前市長。その冨田氏がパワハラ等不祥事の責任をとって辞職したにもかかわらず、8月22日告示29日投開票の池田市長選挙に再出馬する件について、大阪維新の会として冨田氏を支援することが一切ないこと等については、既に書いた通りです。
冨田氏に対しては、4月27日に池田市議会本会議に不信任決議案が上程されましたが、高齢者のワクチン接種にメドが立った時点で辞職する旨を冨田氏が表明。冨田氏の辞職を受け、依然として厳しいコロナ禍の中で市長選挙となることについては、二年半前に冨田氏を支援した私としても、改めてお詫びを申し上げます。
2.たきざわ氏が立ち上がった理由
その市長選挙には、既に前市長の冨田ひろき氏(45)、百条委員長として市長批判の急先鋒だった渡辺ちよし氏(67)、労組出身の内藤まさる氏(74)が出馬表明していましたが、10日に大阪維新の会池田市支部長のたきざわ智子市議(40)が議員辞職届を提出。お盆明け18日に正式に出馬表明される意向と承知しています。
たきざわ氏が立ち上がったのは、「混乱した市政を落ち着かせたい。池田を魅力あるまちにしたい。」からであると報じられていますが、まさに、池田市は、冨田市長と市議会がのっぴきならない関係に陥り、反冨田氏でまとまっているように見える市議会も、元市長の倉田薫氏の影響力を巡って元市長派と反元市長派に真っ二つに分かれています。
3.たきざわ氏が市議を辞職した理由
冨田氏に対する不信任決議案を否決した維新、公明の両会派を除き、池田市議会は本当に腐っています。正式の出馬表明に先立つ10日にたきざわ氏が議員辞職届を提出したのは、自らの出馬で議会に空席ができるのを避けるためでしたが、議長は許可を翌日に先送りすることにより選挙管理委員会への通知を遅らせ、補欠選挙の実施を封じました。
一事が万事、市議会は民主主義よりも議員たちの保身を優先したのです。実際、青風会の渡辺氏は、二週間以上前の7月28日に市長選挙への出馬表明会見を開いたにもかかわらず、未だに市議会議員を辞職していません。競争相手となる新人議員を議会に招き入れたくない共産党の市議ら現職の市議団に配慮し、市長選での支援を促しているのです。
4.たきざわ氏の決意に心から敬意
前市長の冨田氏は、既に書いたように市議会とのっぴきならない関係に陥っているのみならず、市役所の職員とも共に働ける関係ではなくなっています。また、吉村洋文代表・大阪府知事はじめ大阪維新の会の同志とも袂を分かっているため、仮に再選されるようなことがあれば、池田市の混乱は続くこととなります。
そうした市政の混乱を、池田の既存政党のリーダーたちの誰もが手をこまねいて収拾できず、元市長派と反元市長派で権力争いを繰り広げながらも、現職政治家の保身のためには団結する。そんな男たちの情けない状態から市政を救い出すために立ち上がった女性政治家たきざわ智子氏の決意に、心から敬意を表したいと存じます。
5.新しい池田をともにつくるために
松井前代表、吉村代表はじめ大阪維新の会の執行部は、冨田氏を公認した責任がある、反省しなければならない、との観点から「池田市長選挙には関わらない」との立場ですが、たきざわ氏は、混乱した市政を落ち着かせるには自分が立ち上がるしかないと無所属でも立候補する意向です。
二年半前の冨田氏の選挙で選対本部長を務めた私こそ最大の責任者であり、あらゆる機会を通じて池田市民の皆さまにお詫びを申し上げてきているところですが、他方、たきざわ智子氏が立ち上がったからには、地元の同志とともに、たきざわ氏支援に力を尽くしたく、党に公認の要請を続けているところです。
今日からお盆に入りますが、コロナ禍はますます猛威を振るっています。そんな中で市長選挙を実施しなければならない状況には忸怩たる思いがあり、その原因を作った前市長を誕生させた責任は免れないことも十分に自覚していますが、独断専行ではない、古い政治でもない、そんな新しい池田をともにスタートさせるために、ご理解とご協力のほど何卒お願申し上げます。