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45歳からのはじめてのエンタープライズ営業

コドモン足立です。突然ですが、皆さんの会社には華々しい実績のあるエンタープライズ営業(大手法人営業)の方って在籍されていますでしょうか?? 営業パーソンという大きな市場の中でも、そこに当てはまる人はまだまだ絶対数はかなり少ないのではないでしょうか。

今回はtwitterアンケートの結果を受け、20年近くSMB営業中心だった私が必要に迫られて、苦手意識のあった「エンタープライズ営業」をチームメンバーと一緒にはじめて体系的に学んでみての気づきについてnoteを書いてみたいと思います。

既に世にはエンプラ営業のナレッジを体系的にまとめられた素晴らしいnoteはたくさんありますので、そのあたりは、よりプロな皆様のそちらのnoteに譲りつつ、私からはあくまでエンプラ営業を「まだしたことない」「はじめたばかり」という私のような初心者の方と同じ目線で、取っ掛かりをしやすくなることをゴールに書かさせていただきます。

軽く自己紹介しておくと15年ほど飲食メディア営業、4年ほど飲食向けSaaSの普及営業、そして現在は5年間保育・教育施設向けにICTサービス「CoDMON」を普及するセクションの責任者をしています。どんな奴やねんは素敵にまとめていただいたこちらの記事をご参照ください。

【こぼれ話】自分にはエンプラ営業は無理かもと思った経験 その①
最初の会社で、誰もが玉砕していた大手法人(上場会社)をとってきた先輩がいました。その人は毎日のようにその会社のエントランスに用事がなくとも通い、入り口にいる人に声を掛け続け、関係性をちょっとずつ作り、結果的に受注をしました。当時の私はそんな話を聞いてすげーと思いつつも、再現性なさそうだし、自分には向かないからいいやなんて思ってしまいました

結論。SMB営業とエンプラ営業そんなに変わらない気がする

いきなり釣り的で、かつエラく挑戦的やんと思わせる見出しから入って恐縮ですが、後述する外部アドバイザーの方から、約2年のレクチャーを受け、またそれらを実践してきてみて、もちろん手法においての種類や幅、奥深さなどには違いがあったりのですが、正直なところ、個人的には、今のところ本質的な点においては世間で言われているほどSMB営業と大きな違いはないと感じています。

おそらく意識として大きくスイッチしなきゃいけない部分があるので、そのために別モノだよと言ってくださっているのかもしれません。

ずっとSMB営業ばかりだった人間からすると、巷で言われているような「エンプラ営業は別モノだよ」「高度な技術がいるよ」などと聞いて必要以上に身構えてしまうより、営業としてやるべきことや必要なスキルはそんなに変わらないかもと難しく考えない方が、逆に入口としては、とっつきやすく早く成果が出せるのではないかと感じています。

※注 これはうちのお客さまの業界がそこまで大企業のお客様がいないからということもあるかもしれません

こんなこと言うと既にエンプラ営業を極めている方々からすると、おいおいと総ツッコミが入りそうです 笑。また内容も至らない点ばかりの内容かもしれません。

ただ今回は繰り返しになりますが、あくまで私と同じようなエンプラ営業において初心者の方向けに、変に臆さないでその道の入りやすくするために、なんとなくイケそうというイメージを持っていただけるところまでがこのnoteの役目です。その点はあらかじめご了承いただき大目に見てください。。汗

今までは「売った」のではなく「売れただけ」だった

基本的にはSMB領域を新規開拓することが私の最も得意とする領域ではありますが、実は前職でも、前々職でも大手法人を担当したり、大手法人営業チームを任されたこともあり、上場企業や何百単位での店舗数を持つ大手法人を受注した経験がないわけではありませんでした。

ただ、その多くの場合はアウトバウンドや先方からの問い合わせなどでどうにか接点をつくり、すぐ決まるケースは少ないので、その後も接点を細々と持ち続けることで相手の良きタイミングが来て受注するというパターンでした。

今までの自分のエンプラ営業の認識としては「大手法人はお客さま側の良きタイミングが来るまで継続的に接点を持てば良い」というスタイルでした。これは今考えると、ただ単に「お客様が買ってくれた=売れた」状態なだけであり、決して、こちらが主導して売ったわけではありませんでした

そんな中、我々のマーケットである保育・教育業界においても、上場していたり、多数の施設を持つ大手法人と呼ばれている企業があります。

しかし、該当する法人数は少ないので、もし他社に先行されてしまったり、こちらの至らぬ対応で機会を損失することは、限られたこのマーケットの中で取り返しつかないリスクになり得ると思い、早急にエンプラ営業チームの強化が課題となりました。

しかし残念ながら、私を含め、社内にきちんとしたエンプラ営業のナレッジを持つ人間がいません。そこで時間をお金で買うべく、外部のプロフェッショナルなアドバイザーに教わろうと決めました。

【こぼれ話】自分にはエンプラ営業は無理かもと思った経験 その②
こちらも最初の会社での経験ですが、たまたま広告会社からの予算が余ったと連絡が来た案件を対応し、都内の飲食モールにある飲食店をごそっと一括受注しました。その時はおいしい、ラッキーと思ったのですが、それをしめたと思った会社から、お前はモール専門だと任命され役割が固定されてしまいました。当然、しばらくは予算期も終わったばかりで、なかなか相手にさえしてもらえず、結果が出なかったことでチームリーダーは退職、自分も追っかけ続けて、ようやくなんとか1年で小さい3モールほど取れた感じでした。何より、その間にせっかく自分のお客様からきた追加や紹介の連絡も自分で売らせてもらえず、他のメンバーに譲らなくてはいけなかったことが悔しく、なんとも悶々とする日々でした。

直接会いに行って外部アドバイザーを招聘

幸運にも今はtwitter、noteをはじめ、さまざまなツールで営業ナレッジについて発信している人がたくさんいる時代です。

私は新しい領域を学ぶときの手法として「複数の情報を多読的に得て、その共通項を見つけることで再現性の高いエッセンスを見つける」という形をよく取ります。

エンプラ営業についても幾人かの凄腕の方々が発信していたので、まずはその情報を集め、そのエッセンスを抽出しようと試みました。

その結果、どうやら比較的に、体系化が進んでいる外資系SaaS出身の方や、バリバリ実践して成果を出していた人の多い元○ークス出身者の営業の方がエンプラについて洗練され、体系的にまとめた情報発信をしていていることがわかりました。また、その人たちが発信している内容も共通項が多いこともわかりました。

そこで、その中で一番私にとって、体系的にかつ、わかりやすくまとめて発信している141さん( https://twitter.com/DJ_141 )に目をつけ、ストーカーのごとくSNSを追いかけ→141さんが登壇されるというイベントに押しかけ(コロナ前)→名刺交換してアドバイザーになってください!とお願いしました。

結果、約2年の間、エンプラ営業のエキスパートである141さんに当社のエンプラ営業を担当するチームに伴走していただき、エンプラ営業のイロハを教えていただきました。そのおかげでチームのレベルが爆上げできました。感謝しかありません。

▼名だたる企業で恐るべき実績を残され、現在はログラスで活躍されている141さん。エンプラ志す皆さんのバイブルになりうる彼のnoteは必見です!

例えるなら「アタック25」が一番しっくりきた

SMBは網漁、エンプラ営業は一本釣りとか、SMBは短距離走、エンプラ営業はマラソンなど、さまざまな例えをされることがありましたが、正直、私にはもちろん全部の案件では難しいのですがSMBにおいても、ここぞというキングピンになりうるお客様については徹底的に調べ上げ一本釣りすることはあるし、かつ交渉がマラソンになることは全然あるしなぁと、あまりしっくり来ていませんでした。

そんななか一番しっくり来た例えが、アドバイザーの141さんより教えてもらった「SMBは一本線のステップ階段のイメージですが、エンタープライズは面取り合戦みたいなもの」という例えでした。

受注に向けて、アポ→商談→合意→契約とひとつひとつステップを踏む、時には1段も2段も飛ばすこともあるSMB営業と比べ、エンタープライズ営業は受注率を高めるために、なるべく多く面をとる。決まった順番はないし、必ずしも全部抑える必要もないけど、いかに戦略的により多くの面を抑えることが大事というイメージとのことでした。

これは私の中で勝手に変換され、「なるほど、そうか!エンプラ営業=クイズアタック25なんだ(下記参照)」と、実にしっくり来たのを覚えています。シンプルにたくさん多く面を取ること勝利につながるし、一定の面を抑えれば、必ずしもパーフェクトにしなくても勝てるあたりもイメージぴったりです。

今ではチーム内では、お客様の中でコドモン推しになった人をコーポカラーのコドモンブルーになぞらえ、「青」と表現しています。MTGでは「どうやって青を増やす?」「この〇〇部長ってもう青だっけ?」なんて会話しながら案件を進めています。

このアタック25における「どれだけ青を増やして行くか」においては結局、都度都度、その時の相手にとってのベネフィットとこちらが提供できる価値のすり合わせにおける価値合意が必要です。ここ自体の本質はSMB営業と何ら変わりません。これがあんまり変わらないなと思う点です。

ただ、少し注意すべきはご案内する相手が現場か、本部かでその価値を感じるポイントは違うという点です。これはよく言われる買う人と使う人違う問題なのですが、ただそこについても、SMB営業でも持つべき「あくまで相手にとっての価値は何か?を追求できるスタンス」をきちんと持ってれば、それなりに適応できると感じています。

コドモンのエンプラ営業の三種の神器

直線的なステップの2次元とは異なり、3次元になる大いなる面取り合戦において、どこからどうやって進めるのかが重要になります。より多くの面をより早く、より効率的に取るには、やはりそのための地図やコンパスが必要です。

外部アドバイザーの141さんからは星の数ほど、たくさんナレッジやTipsを教わったのですが、その中で、当社が特にフル活用して徹底して使い込んでいる上位3つは何?と聞かれれば「組織図」「アカウントプラン」「MEDDIC」です。これらはまさにエンプラ営業における地図やコンパスと言えるでしょう。

組織図

案件における地図。無知な私たちが初めて「組織図を作ってください」と教わった時に、本当にそこまでする必要あるのかと半信半疑でしたが、今ではそれなしには考えられません。

案件のゴールに向かう道は一本道ではないので、どこからどう進めていくのか、何人の人が青になったのか、誰かを青にすることで誰まで青にしやすくなるのかなど攻め手を考える時にとても役立ちます。

アカウントプラン

案件における予定ルート。ゴールに向けて逆算で組み立てられた仮のシナリオです。現実で起きたことを上書き反映しながら進めていきます。

基本的には商談のゴール設定が受注と決まっているSMBとは異なり、エンプラにおいては、効率的に青の面を増やすために一回、一回の商談のゴールをどこにおくかが重要です。あらかじめ仮説シナリオを描いておくことで数手先のことも想像しながら目の前の商談をどうすべきかを考えられます

MEDDIC

案件におけるコンパス。詳細は割愛しますが相手と合意をとっていく上で知って抑えておくと有利になる情報の頭文字をとったものです。これらも全部抑えなきゃいけないわけではありませんが商談を進めながら一つ一つピースを埋めていく感じになります。注意点としては、エンプラ営業は人が多く関わるゆえに伝言ゲームになりやすく、組織の論理も働くので、しつこいまでの情報真偽の確認は必須です。

これらは上級者の方々からすると、初歩中の初歩かもしれませんが、これを当たり前のように使いこなすことを徹底するチームにするのは想像以上に難しかったです。あれこれ手を出さずにまずはこれをきっちり実施していくところから初めても良いかもしれません。

エンプラ営業を極めよう

いかがだったでしょうか??深ぼろうとするとどうしても文章が長くもなりますし、詳しい方からのツッコミもより激しくなることを見越して(笑) あえて極めて浅く概論やイメージをお伝えする感じにとどめました。

なるほど、これなら自分たちでもできるかも!と思った皆さん、大きな会社の意思決定を変えていくということは世の中に大きなインパクトを与えることになりますのでとても価値のある営業だと思います。

まずはこのnoteを取っ掛かりにしていただきつつ、とっても奥深い世界なので、いろんなnote(一番下にあるおまけ参照)や本を通じて学びを深めていき、ぜひ私たちと一緒に極めて行きましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

最後に仲間集めの宣伝です

コドモンは「子どもを取り巻く環境をテクノロジーの力でよりよいものに」をミッションに掲げた保育・教育施設向けのサービスを展開している会社です。絶賛仲間募集していますのでご興味ある方は是非に。

コドモンが紹介された記事

【1万施設突破】“子育てネットワーク”の中核を担う急成長ベンチャーの戦略

保育・教育施設向けICTシステムで成長 なぜコドモンは外部調達なしにNo.1になれたのか

おまけ

私が参考にしたエンプラ営業noteまとめ。ご紹介した141さんのnoteの他、参考になった記事をまとめました

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