メタバースのWeb1.0からweb3の変化 デジハリ三淵教授に教えてもらったぞ!
ついに4刷りになった『だれにでもわかるNFTの解説書』の著者 足立明穂です。
昨年11月に販売して以来、多くの方に手に取っていただいて、4刷りに。コンスタントに売れていることから、韓国語版も発売になりました!!
でも、こんなキランキランした金運爆上げの表紙になるなんて、びっくりです!w 韓国でもバカ売れしたら嬉しい!w
さて、web3とメタバースにつついて、時々、「web3になって、メタバースが誕生しました」とか、「これまでも仮想空間はありましたが、web3になって、初めて経済が動くようになったのです!」なーんて言われるのですが・・・
いやいや、15年前から、ありますってば!!
仮想空間セカンドライフを知らない人、あるいは、知っていてもハマったことのない人は、表面しか見ていないので間違った説明をしています。
今回、お世話になっているデジタルハリウッド大学院の三淵教授に、その辺の話を伺ったので、忘れないうちにまとめておきます。
あ、三淵先生は仮想空間の専門家。この分野をずっと研究してきた先生だからこそ、分析できる内容ですよ!
※以下の内容は、三淵先生と1時間ほど話をして私なりに解釈した内容を書いているので、三淵先生が考えておられるレベルに達していないところや、間違って理解してるところがあるかもしれません。
なので、この内容についての文責は足立明穂にあります。
ここの内容についての質問や反論を三淵先生に投げないでくださいね!(^^;
メタバースをどう定義するか?
ここ、実はなかなか難しい。元々、メタバースっていう言葉自体が、SF作家ニール・スティーブンスン氏が小説「スノウ・クラッシュ」で登場させた造語。
なので、明確な定義があるわけではありません。
狭い意味では、人々が仮想空間にログインしてアバターで社会生活を行い、経済活動をしているということだという人もいます。
一方で、広くとらえて、人々が集まってオンライン上でコミュニティができれば、メタバースと考えていて、SNSなんかもすべてメタバースって言ってる人もいます。
ただ、これらすべてに共通するのは
・コンピュータ内に作られた情報空間に人間がアクセスすること
・情報空間(仮想空間、デジタル空間)と人間とのインターフェイス
だと言えるでしょう。
(情報空間とか書くと、またヤヤコシイ話になりそうなので、3D空間のようなものと考えてください)
逆に言えば、人と人がコンピュータを介さずやりとりしているー例えば10人が糸電話してる状態wーのを、「メタバースだ!」って人はいません(笑)。
そのように考えてみると、実はメタバースというのは、今に始まったものではなく、昔からあったのです。
では、その歴史を紐解いてみましょう。
メタバース1.0 = Web1.0
Web1.0は、ホームページをユーザが見るという状態で、一方的に情報が与えられます。
ユーザの横のつながりがないので、一人で遊ぶコンピュータゲームの世界がメタバース1.0です。
個人的な経験でいうと、昔、セガサターンを買ったとき、というか、「スペースハリアー」をやりたくてセガサターンを買ったのですが、あの浮遊感や画面の奥に向かって飛んでいくというのは、まさにメタバース!!
でしょ? これ、まさにメタバースですよ!!
元々は、1985年にセガがゲームセンターで提供していたもの。
そんな昔からメタバースの3D空間を飛び交うゲームはあったのです。
メタバース2.0 = Web2.0
さて、Web2.0になってくるとユーザ同士の横のつながりが出てきます。
ユーザ自身がお互いに情報の受発信をしている状態で、SNSがそれ。
これと同じくメタバース2.0になるとオンラインゲームになりユーザ同士がパーティーを組んでゲームを進めるようになります。
単純に競うのではなく、グループを作って情報交換しながら協業するタイプです。
MMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game、マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン・ロール・プレイング・ゲーム)と言われるもので、同時にたくさんのユーザがアクセスし、仲間を作って目的を達成するゲーム。
リネージュやファイナルファンタジーなどが代表作ですよね。
インターネットやパソコンのスペックが劇的に進化したので、とんでもないクオリティになってきています。
メタバース3 = web3
ここからが、面白いところ。
web3って、これまたいろいろと解釈があるのですが、ユーザ同士が情報のやりとりだけでなく、価値のやりとりができるようになったことが大きな違い。
それによって、価値の交換をトークンで行って、トークン・エコノミーが出来上がってきています。
メタバース3として考えてみると、仮想空間セカンドライフは、リンデンドルという通貨(トークン)を使って、経済活動を行うことができます。
実際、セカンドライフ内でアバターの着る衣服やアクセサリーを作って販売していたり、土地を貸したり、建物を創ったり、アバターそのものをデザインするといった仕事もあります。
これらは、リンデンドルで売り買いされるようになっていて、カジノやバー、風俗店までありました。
株式会社に人事紹介業などなど、リアルの世界にあるあらゆるものがセカンドライフ内で行われていたのです。
ただ、今のweb3と違うのは、リンデンラボ社の運営によるものなので中央集権で動いていました。
リンデンラボ社が利用規約を変更すると、今まで自由にできていたことが禁止されるといったことが起きていたのです。
その都度、アバターが反乱(?)を起こして、セカンドライフ内で集会が行われたり、あるいは、リンデンラボ社のスタッフと協議するといったことがありました。
(と言っても、すべてセカンドライフ内ですけどね。というか、まさに、これがメタバース!)
そして、今は、ブロックチェーンという技術が登場し、スマートコントラクトでメタバース内のアイテムをNFTにすることで、運営会社と関係なくアイテムの売買などができるようになりました。
まとめ
以上、みてきたように、メタバースも1.0ー>2.0ー>3という変化が起きていて、今、急にメタバースが出てきたように思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。
ベースになる技術革新や、ネットワークインフラ、コンピュータの処理能力、そして、社会情勢の変化、価値観の変化などが重なって変化を起こしています。
今、web3といわれる変化も、技術、インフラ、そして、社会情勢によって人々の価値観が変化しようとしています。
そういう視点で見ていくと、実に多くの変化がおきつつありますし、単純に儲かるとか稼げるとかいった部分だけでなく、もっともっと面白いこと、多様性のある社会になろうとしていることに気が付きますよ!
もう、ワクワクしかありません!www
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