義両親にベビーカーを買ってもらった時の話
X(旧ツイッター)で育児系アカウントをフォローしていると、かなりの頻度で義母・義実家への愚痴ポストを目にする。
私の夫の両親は、いい人だし恵まれていると思う。
だがネガティブな感情を今まで一度も抱かなかったかというと、そんなことは全くない。
彼らにとって初孫となる第一子の妊娠・出産に際し、いわゆる“孫フィーバー”も起きたりして、なんだかイラッとさせられることは度々あった。
初めてゲンナリしたのが、2年以上前、出産祝いでベビーカーを買って頂いた時のこと。
義実家の近所に某ベビー用品店があり、そこでベビーカーを買ってあげましょうというので、ご厚意に甘えてついていった私たち夫婦。
「好きなのを買ってあげる」と言われていたのに、いざ売り場に着いたら、なぜか執拗にアップリカを推してきた。
話を聞くと、どうやら事前にそのお店を下見した際に、店員にアップリカを猛プッシュされていたようで・・・。
その経緯を聞いて、ハーンなるほどね、と思った私。
BtoCのメーカーで、小売店向けの営業として働いた経験のある私は知っている。
複数のメーカーを扱う店舗において、店員が特定のメーカーを客にやたら推してくる時は、おそらく裏で販売促進のキャンペーンか何かが動いているのだ。
この期間にこれを売ると、いくらキャッシュバックされるとか、一番売った店員が表彰されるとか、そういうのがメーカーと小売店の間で取り決められていたりする。
もしそうでなくても、在庫を減らしてしまいたいとか、絶対に何か事情があるはずなのだ。
それでうちの義両親はアップリカ推しの店員に、そのベビーカーの押し心地や畳み方なんかも実際に体験させられて、まんまと丸め込まれたんだろうな・・・と苦笑いしてしまった。
ちなみにそのベビーカーは『スムーヴプレシャス』というアップリカの中でもハイクラスのモデルで、後述するが、実際、かなり質の良いベビーカーではある。
私はぶっちゃけ当時ベビーカーに全然詳しくなく、特にこだわりもなく、ネットで見かけたベビーゼンYOYOがなんだかスタイリッシュだし移動に便利そうでいいな、となんとなく思っていた程度だったのだが、
ベビーカーについて入念にリサーチし、いくつか事前にあたりをつけていた夫は不本意そうな表情。
「これもいいらしいよ」と隣に並んでいるサイベックスに言及してみるも、「お母さんが1人のとき、それだと畳むときに大変でしょう(by義母)」「そうそう、ママが使いやすいのが一番(by義父)」と返され、
小型で軽量が売りのベビーゼンに関しては「安定性が一番。赤ちゃんを乗せるんだからしっかりしていないと・・」と一蹴される始末。
「ついさっきママの使いやすさが一番って言ってたじゃないですか」と突っ込みたくなるのを抑える私。
これはもう、アップリカしか買う気ないなと察した私たちは、結局そのアップリカのベビーカーを買っていただくことにした。
さっきも述べたが、ベビーカーに大してこだわりはなかったし、良いベビーカーを買って頂いたのは間違いない。感謝もしている。
ただ、あまりいい気分にならなかったことも事実である。
そんなにアップリカを買いたかったのであれば、先にそう言ってくれればよかったのに。
「好きなのを買ってあげる」と言われていながら、実質１つしか選択肢がなかった。その過程が気に入らない。
アップリカを買う理由として「ママの使いやすさが〜〜」と、私の立場を勝手に利用されたことも正直面白くなかった。
ママは私ですけど！ 私、そんなこと言ってませんけども！笑
なんというか、お金を出すという立場を利用して、自分の気持ちを押し付けていることに、いい歳して気がつかない人達なんだ・・・と、とても残念な気持ちにさせられたと同時に、出産を前にして、「産後もちょっとウザいこと言ってきそうだな・・・」という予感が頭をよぎってしまったのである。
正直ベビーカーくらい自分達で買える。今回、買わせてあげた、とすら思っている。
私がベビーカーにこだわりのない嫁でよかったね、と心底思っている。
私の知り合いの同世代ママは、正直ベビーカーにこだわりのあるお母さんばかりだ。
特に東京は、都心に行くにつれアップリカのベビーカーなんて見かけない。
サイベックス至上主義、もしくはサイベックスが最低ラインでバガブーかnunaならまあ良し、というママがゴロゴロいる。
私がそういう嫁だったら、どうなっていたんだろうか。
「好きなの買ってくれないんだったら自分で買うのでいいです」
なんて言ったら間違いなくお通夜だし、
かといって欲しくなかったベビーカーを買ってもらい、それで外出するのはテンションガタ落ちだろう。
もしくは本命のベビーカーは別で自分で調達する、なんてこともあり得るが、初めからベビーカーを2台も家に保管するなんて邪魔の極みである。
そういうことを色々考えると、義両親のあの行動はなかなか罪深いよなあと思うし、自分自身もわりと根にもっていた。
先ほども書いた通り、ベビーカーの購入には良い思い出がないが、そのベビーカー自体はとても良いものである。
都心は面白いくらいサイベックスだらけだけど、我が家の『アップリカ スムーヴプレシャス』、結構おすすめです。
いわゆるAB型?の3輪ベビーカーで、リクライニングできるので、新生児期から、子供がある程度大きくなってからも使えるとされるタイプ。
何より良いのが安定感。見て貰えばわかりますが、タイヤがかなりゴツいので、多少の段差は余裕だし、アスファルトなどの振動も結構吸収して、滑らかに、ストレスフリーに推すことができる。ベビーカー売り場でいろんなものを試しに押してみたけど、我が家のベビーカーに勝るものはない。
畳むときも、片手で畳める。
見た目は、まあ人の好みによるが、お値段そこそこするだけあって、安っぽさはない。赤ちゃんの手すり(フロントバー？)が簡単に外せたり、ベルトもつけやすくて、かつ危なくなかったり、と細かい利便性が満載である。
難点は、まず重いこと。階段は地獄。畳んで出し入れする時は体力を使う。
あとは、荷物を乗せるスペースがわりと小さい。厚みのあるバッグなどはつっかえるので載せられない。サイベックス見てると、いっぱい積められていいなあ、と思うこと多々あり。
もうすぐ第二子が生まれ、暮らしも千葉のマンションから都内の戸建てに移ったので、赤ちゃんファースト事業を利用させてもらって新しいベビーカーを買ってもいいな、と思っている。
いまだにベビーゼンYOYOは、うちのベビーカーにはない良さが詰まっていると思っているので、今度こそ買おうかな。モデルチェンジの噂とかあるけれど。
買ったらその際はレポートしようと思います。
ではでは。