【Prodigal Son 殺人鬼の系譜】を観た
Amazon Prime Video で配信されているドラマシリーズ【Prodigal Son 殺人鬼の系譜】が、とても良い。
プロファイラーのマルコムは、シリアルキラー『外科医』の息子。
FBIをクビになりNYPDで働くことになり、NYに戻って来た。
プロファイラーとして事件を解決していくクライムストーリー。
父親がシリアルキラー、逮捕のきっかけがマルコムの通報からなどの経緯があり、マルコムは記憶の欠落やPTSD、睡眠障害などに悩まされている。
トム・ペインが演じるマルコムの病みっぷりは、なかなかのもの。
このドラマは事件解決だけでなく、シリアルキラーの家族という特殊な人間模様、登場人物みんなが何やら秘密を抱えているような、さまざまな謎が散りばめられていて、マルコムの母親(シリアルキラーの妻)や刑事のギルも信用できない感があって、楽しめる展開です。
残念ながらシーズン2で打ち切られてしまいました。
なので、すっきりしない謎は残ったままだし、もやる終わり方ではあるんだけど、
どう転んでも、マルコムや彼の家族、周囲の人間、誰かが破綻し、何かが壊れる、そんな未来しか見えないような閉塞感もあるので、案外この終わり方は合ってるのかもしれないなと思ったりもした。
だって、たとえばシーズンが続いて、マルコムとダニが恋愛関係を発展させたとしても、マルコムの侵した罪や精神状態を考えると、平穏でハッピーな展開はありえないし、破滅的な未来になる方がしっくりくる。
でも破滅的な未来を見たいか?と訊かれると「う〜ん」って感じ。
シリアルキラーの息子で、殺人鬼の父親と特殊な深い関わりを続けてきたマルコムの、内なる殺人鬼が覚醒するなんて展開も見たくはない。
自分は父親とは違う、いや、同じかもしれない、そんな葛藤に苛まされているマルコムは気の毒ではあるけど、わかりやすく単純な救いの手が差し伸べられるなんて展開も、陳腐よね。
だからまぁ、回収されないままの伏線がいっぱいあるけど、
打ち切られたシリーズものの中では、割と納得感のある終わり方ではあります。
(海外ドラマを見まくっているせいで、いきなりの打ち切り〜! 新しい人物が登場した途端の打ち切り〜! 突然メインキャラが事故死の設定になって変わる、などの「あるある」に耐性ができただけかもしれんけど)
あと、シーズン2のエピソード8に
アラン・カミングが出てたのが嬉しかったな〜
ユーロポールのプロファイラーで、ベストセラー作家。
でもそれも今は過去の栄光、みたいな、密かにちょっと落ちぶれてる気障な役柄がなかなかによろしいです。
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