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慢性的な疲労の原因は

慢性的な疲労感は、肉体または脳の労働能力の低下、気分の落ち込み、倦怠感、意欲の低下、時に苛立ちを伴います。
ひどい場合は仕事、家庭あるいは社会活動に支障もきたしてしまいます。

膠原病や貧血など、医学的原因がない場合、このような持続的な疲労の原因は生活習慣や食事、栄養のアンバランスによる可能性が考えられるのです。

栄養素でいくと、ビタミンB群、ビタミンC、マグネシウム、チロシンの欠乏による疲労が多くを占めるといわれています。

ビタミンB

水溶性であるビタミンB群は細胞の代謝で重要な補酵素の働きをします。
ビタミンB群の不足は疲労の原因となります。
運動、加工食品の摂取、糖分、澱粉の多い食事はB群の不足しやすくなります。

B群は欠乏症状が出る前の軽度の不足状態から疲労感を感じます。
見逃せないのは薬剤によって引き起こされるB群の欠乏です。

代表的な例として、避妊薬はビタミンB2、B6、B12、葉酸の欠乏を引き起こします。
H2受容体拮抗薬はB12、葉酸を。
プロトンポンプ阻害薬はB12の欠乏を引き起こします。

これらの薬の投与中に疲労感を訴えた場合はB群の投与で改善するそうです。

疲労の改善や心身能力レベルの向上のために、まずビタミンB群を意識的に摂ってみてもいいかもしれません。

酸化とストレス

酸化ストレスの増加と疲労とは深い関係にあります。

酸化ストレスとは、”酸化反応により引き起こされる生体にとって有害な作用”のことを指します。

地球をとりまく大気には、酸素が約21%含まれています。
呼吸をすることでこの酸素を取り入れ、食品を食べることにより糖質、脂質、たんぱく質などの栄養素を私たちのからだの中に取り込んでいます。
取り込んだ栄養素から、私たちのからだの働きの元であるエネルギーをつくるためには、栄養素を燃やすこと、すなわち"酸化"が必要になります。

しかし、酸化は身体の中全体で起こっているため、酸化によって細胞が傷つけられることがあります。
これを酸化ストレスと言います。

発生した酸化ストレスに対し、抗酸化能(活性酸素を除去する能力)が追い付かない状況になると、酸化ストレスがたまっていくことになります。これが慢性的な疲労につながります。

その原因には、虚血や心理的・肉体的ストレスといった病気によるもの、紫外線や放射線、大気汚染、タバコ、薬剤、金属。酸化された食べものなどを摂るなどの日常生活の要因によるものがあります。
また、過度な運動も酸化ストレスを高める要因の一つになります。

活性酸素とは好気性生物が酸素を消費する過程で発生する副産物のことを言います。
身体に取り込まれた栄養素の多くは分解され、グルコース(糖の一種)や脂肪酸となって、細胞の中にあるミトコンドリアによって酸化されます(酸化的リン酸化反応)。
この時に、酸素は他の分子との間で自身がもつ電子を受け渡すことで不安定となり、活性酸素と呼ばれる物質に変わります。
活性酸素は、元の物質である酸素よりもずっと、他の分子を酸化する能力が高いという性質をもっています。

活性酸素の多くは、それを除去する酵素や抗酸化剤でなくなります。
この仕組みを”酸化ストレスの防御系”と呼びます。

しかし、過度の運動や運動不足、偏った食事、喫煙などの不健康な生活習慣、あるいは慢性炎症などによって、活性酸素の生成と消去のバランスがくずれると酸化ストレスが生じ、老化や病気の原因となる可能性があるのです。

活性酸素は身体を錆びさせるので、ビタミンCや抗酸化作用のあるもの取り入れてバランスを保つ必要があります。

マグネシウム

マグネシウムは体内でタンパク質合成、細胞膜の構築、神経の伝導、ホルモンおよび神経伝達物質の合成と結合、全てのエネルギー代謝(ATPは主にMg-ATPとして細胞に存在)、筋収縮後の弛緩など色々な代謝、機能に関わっています。
このため、マグネシウムの欠乏は持続的な疲労を誘発してしまうのです。

マグネシウムの欠乏は、

過剰なアルコール、食物脂肪、リン酸 (ソーダ)
多量の発汗
激しい運動
更年期
長期にわたる強いストレス
月経過多
利尿薬の使用

などで引き起こされます。

また、身体的ストレス(痛み、妊娠、睡眠不足など)、医学的ストレス(心的外傷、熱傷、感染、外科手術、薬剤、放射線など)、環境ストレス(騒音、公害、暑さ、寒さ、アレルゲンへの曝露)、感情的ストレス(興奮、試験のストレス、不安、うつ病など)でも起きえます。

マグネシウムの欠乏は血液検査では診断が難しいとされています。
これは体内のマグネシウムの99%が組織内に蓄積され、血清中マグネシウム濃度では正確に欠乏を判定できないから出そうです。

また、利尿剤およびプロトンポンプ阻害薬(PPI)を服用している場合は、マグネシウム欠乏の影響が増大するので注意が必要です。

マグネシウム欠乏は以下の症状から判定します。

・平滑筋のマグネシウム欠乏症状
息切れ、運動後の喘鳴、血管性頭痛、頻尿、便秘

・骨格筋のマグネシウム欠乏症状
足の痙攣、筋肉の緊張、線維束性攣縮、筋肉痛、むずむず症候群

・心臓血管のマグネシウム欠乏症状
不整脈、動悸、血圧上昇

私のおすすめのマグネシウムたっぷりなお塩は、


チロシン

チロシンはアミノ酸の一種。
魚、鶏肉、肉などのタンパク質に富む食品に多く含まれています。
チロシンはドーパミンの前駆体 (構成単位)で、ドーパミンは、アドレナリン、ノルアドレナリンへと代謝されます。
チロシンは必須アミノ酸ではないが、ストレス下においては条件的必須アミノ酸と位置付けられています。

ドーパミンは注意力や集中力を高める働きがあり、知覚情報を脳へと伝えます。
また、自発行動およびエネルギー消費を調節してくれます。
理想は、ドーパミンレベルは一日の勤務時間中に高い方が良いそうです。
また、ドーパミンレベルが低い場合、うつ病患者において倦怠感および意欲の欠如が見られることがあります。

チロシンの摂取により作業記憶や情報処理の正確さを改善できます。
チロシンの欠乏はストレス、不安、気分低下および能力低下に繋がる場合があり、チロシン補充は、脳のドーパミンおよびノルアドレナリンを増やすことで、これらの欠乏症状を改善します。

チロシンは、チーズ、納豆、豆腐、バナナ、ナッツ類などに多く含まれています。



今回は主にお塩は全部悪じゃなくて、大事なミネラル分である。
自分が使っているお塩を紹介したい投稿でした!!!



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