演技は「何もしない」ほうがいい
私が指導しているスクールでは、最近ミドルエイジのクラスを多く担当していまして、
ほとんどの方が40代50代で、約7割が女性です。
私のレッスンでは度々、はじめましてではない人も含めてレッスンの最初に一人ずつ自己紹介してもらいます。
これって私としては重要なんです。
自分というものを常に客観的に見てほしいのと、自分が生きてきた人生そのものに自信を持ってほしいからです。
特に50代以上の人は、その人が生きてきた中で経験してきた何かが、演じる時にけっこう自然に現れてくるんですよね。
だから極力余計な芝居をしないように指導しています。
実際50代から芝居を始めた方はテレビのバラエティ番組の再現Vみたいな、超々わかりやすい、リアルから遠く離れた芝居をしがちです。
そういう芝居も時には必要ですけど、映画のオーディションでそれやったら99%受かりません。
だから、恐れることなく「何もしない」ができるのを目標にします。
「何もしない」って、ほんとに何もしないんじゃないですよ。
〝表現しよう〟という意識を捨てるということですね。
演技というと何かを表現するものという思い込みが強いあまり、がんばって表に現そうとする。
それをやめてしまいましょう。
あ、ちなみに余計な芝居をしないというのはどの年齢の人もそうですよ。
映像の演技の場合特に、「表現しよう」という意識は最小限でいいです。
もし、表現を大きくするように演出されたとしたら、
表情や行動を意識的に大げさにするのではなく、
あなたの中に起こる感情を大きくする仕掛けを自分で作ってください。
そうすれば必然的に表に出てくる表現も大きくなります。
「仕掛け」ってどういうことかわからない人もいると思うので、
↓参考記事