推しが毎日私の体内で死ぬ2~ヘルパーT細胞~
推しのレア度を叫んで第1回終わりましたが、
第2回、再び「胸腺」の話題に戻ります。
ちょっと語り足りないことがあったので。
胸腺は「T細胞の教育機関」。
その最盛期は10代です。
人体が中高年になる頃には、
推しの母校は廃校寸前。
ほとんどがその機能を喪失し、脂肪に置き換わってます。
おのれ脂肪(脂肪は悪くない)。
脂肪といえば、脱線ですがかわいい細胞を紹介しておきたい。
推しではないけど、かわいいから。
脂肪細胞と間違われがちな…
肥満細胞(マスト細胞:mast cell)
脂肪細胞はその名の通り、脂肪を蓄えてる細胞なんですが、
肥満細胞は肥満とは関係ないです。
ちなみにこのマスト細胞、
花粉症などの説明で、ちょっと悪者扱いされてることが多々あり、
その辺も気の毒。
彼らはその存在を果たしてるだけなのに、
自分たちにとって都合が悪いとす~ぐ悪者にするの人間の悪い癖ですわ。
悪玉菌・善玉菌然り、腐敗・発酵然り。
これらの判断基準って、
「人に都合いいか悪いか」だけなんすよ?
脱線から復帰。
それにしても母校が廃校寸前とか、
推し(T細胞)ヤバい。
ヤバいとか言っても、
細胞には「分裂して増える」能力あるので、一応は大丈夫なんですが。
(クリプトパッチとかもあるし…これは後日語る)
さて、推しの名前の由来である「胸腺(Thymus)」の
紹介は一通り済んだことにして、
次は推しを少し詳しく紹介していきます。
T細胞と言っても、種類があるんです。
どうする?推しがよりどりみどりらしいよ!
私の知ってる範囲で言うなら
ヘルパーT細胞(Th)
細胞傷害性T細胞(CTL)
制御性T細胞(Treg)
ナチュラルキラーT細胞(NKT)
ほら!もう、よりどりみどりで困る!!!
ヘルパーT細胞から語りいきますよ……!
しつこくおさらいしますけど、
皆さんご存知の「白血球」のうち60%が、
あの有名な「好中球」です。
ヘルパーT細胞は、0.449%です。
しれっと1切ってる!
小数点になってる!
尊いぞ!
ヘルパーT細胞(Helper T cell)
この推しの名前の由来、
それは「他の細胞の活性化を補助(help)するから」なんですが、
私はNHKスペシャル「人体」で
「司令官」
として紹介されてたので、誰が何と言おうと司令官です。
多くの教科書等でも「免疫の司令塔」として紹介されてるかなと思います。
ちなみに、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、
ヘルパーT細胞(細胞表面に「CD4」をもつ細胞)を狙うんですよ……
疾患の話題は非常にセンシティブなので、
表現をかなり自重しますが、
防衛軍の司令官が先に滅びたらどうなるか…… ※
ウイルスの名の通り、免疫を不全にする。
(※細胞には、人間の軍隊と違って、誰かが死んだら他の細胞がその役割を代行するなんてことはありませんからね……って言いたいところだけど実はあるんだなぁこれが。ごにょごにょ…)
インフルエンザ戦は免疫細胞擬人化漫画で描きましたが、
HIV戦を描いたら、確実に私が地獄に落ちるな…と思いました。
推しの苦戦は、ぶっちゃけ萌えたぎるのですが、
推しが惨殺されたら流石に泣き叫びます。
健康が一番ですよ。難しいけど。
健康を保つことは、
世界平和を維持することくらい凄いことなんですよ。
今、自分が健康だ!って自信もって言える人は喜びに咽び泣いてください。
さて、話をヘルパーT細胞の紹介に戻します。
ヘルパーT細胞(司令官)にも種類がありまして!
えっまだ細分化するの?読むのやめよう、と思った方、
ここまで読んだんだし、待って待って!
とりあえず今回、一覧だけ見ていって!
Th1細胞(T helper 1 cell)
Th2細胞(T helper 2 cell)
Th17細胞(T helper 17 cell)
この3種類がいるんですよ!
(追加で見つかってるなら論文URL教えてくださいすぐ見に行く)
次回はそれぞれの尊い特徴について語ります!
つづく