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Best of Ink 2023

2023年もインクに塗れて過ごしてしまいました。新しい種類の万年筆を買うでもなく同じ軸を使っているのに万年筆を扱うにも洗うにも全く手の汚れが減らない、むしろメキシコ行きで改めて万年筆の扱いのちょっとした難しさを学んだところもありました。
さらに新しいインクを試したり、あと現在進行形で軸+インクの組み合わせの運用を変えようと試みたり決して同じように使い続けているわけではありません。特に新しいインクとの出会いは良いものもそうでないものも新鮮な気づきがあって楽しいです。
そんな新入りも含めて今年印象に起こったインクを5つ選んでみました。

Best of びっくりインク

タスマニアのVan Dieman's Inkという万年筆インクメーカーの話は数年前から耳にしていたのですが、今年やっと試すところまでこぎつけました。オーストラリア本土とタスマニア島の自然や生態系がちょっと違うように色彩のモチーフや感覚も変わってくる、ロバートオスターとはちょっと違う色のラインアップです。特にラメ入りインクのバラエティとアイディアが面白いのですが、今回はラメなしからいくつかサンプルを買いました。その中で一番びっくりしたのがMacleay's Swallowtail Butterfly。

こういう色ってあんまり見ない気がする

とにかく明る!薄!
これはこれで面白い色ですがフローがドライめなので手持ちの中字だとベストな状態が発揮できない様子。うまい使い方を探したいです。

Best of アウェーユニインク

サッカー方面では今期メルボルン・ヴィクトリーのアウェーユニフォームを買ってこのCommon Heath(ヴィクトリア州の州花)をモチーフにしたピンクの同系統のインクがあるといいなあ、なんて思っていたのですがたまたまVan Dieman's Inkでお試しに選んだピンク、Pink Fairy Orchidsが同系統というかだいぶ実物に近い色でした。

テレビで見るとユニフォームはもっと白っぽく見えるけど並べてみるとだいぶ近い

これも上のインクほどではないものの想定より明るい色でしたがまあ読めるくらいの色ではあるので問題なし。

Best of バランサーインク

例えばブルーブラックとか黒とかいわゆる普段使いで多くの文章を書くようなある意味「つまらない」色のインクばっかり揃ってしまったな、みたいな時でも明るい色ばっかり揃ってしまったな、みたいな時でもバランスをもたらすことができるロバートオスターのCaffe Cremaの偉大さを日々噛みしめて生きています。スタメン組んでみたの記事で書いたこととかぶりますがこういうインクは持っていて損はないですし、他にも茶色以外でこういう役割ができるインクを探して持っておきたいです。

旅に持って行った万年筆のインク。Caffe Cremaはうまい中間色になるのがわかりますかね。

Best of 予期せず突然絆されたインク

新しく使い始めたとか他の色と組み合わせたとかそういうきっかけが一見ない状況でほんとうに急に「このインクいいな」と思い始めたインク、といえば文具店TAGの(京彩)蹴上の桜襲でした。自分にとってのメインの桜インクはロバートオスターのCherry Blossomで、あの素朴さのあるピンクとはちょっと違ってもう少し華やかさがあるピンクがあるといいなあ、と思っていたイメージにだいぶ近いようで。ただボトルで買うには時期尚早、もう数色見て試したりして決めたいです。

色彩雫の竹林と合わせてみました。ロバートオスターのCherry blossomとJadeとはまた違った団子コンビ。

あと絆された後に気づいたのですが前述アウェーユニフォームの同系色で濃いピンク候補にもなるかも・・・?

Best of 旅行に持っていかなくて寂しかったインク

今年の大きな遠出はメキシコ行きということで環境が普段の旅行と違うことを考慮して持っていく万年筆&インクは少ない方向に(あくまでも当社比)…と決めていて、そのため水色インクを1つも持って行かないことに。でも旅の記録とかサッカーノートとかつけてると水色欲しかったですね。特にロバートオスターのAustralian Sky Blueみたいな目の覚めるような明るいはっきりした水色があるとよかった。アクセント的な使い方ではあるもののあるとないとでは違います。赤いsheenも合わせて見ていて楽しいインク。

初めてズームニブに入れましたが濃淡があってこれも面白い


こないだインクサンプルを買ったばかりなので来年に向けて狙ってるインクは特にないのですが何度も言及している「システム変更」により軸が空いたり違う使い方になったりして新しい色を欲するようになる可能性が出てくるかな。手持ちのインクの新しい魅力が見つかることに期待。