仮面ライダーエボル Phase: LEGEND 【クウガ〜龍騎編】
前回記事はこちら👇👇👇
仮面ライダーエボル クウガフォーム
🔻前回、エボルのレジェンド形態のコンセプトを
・エボルのレジェンド形態は
・歴代ライダーのモチーフそのものを模した複眼によって
・マスク全体としては歴代最強フォームの姿を再現している
と定めた。
・これをクワガタモチーフのクウガに当てはめると、エボルクウガの複眼はクワガタになる。
・クワガタ1匹を片目に配すと、左右の複眼でクワガタが合計2匹となり、クウガ アルティメットフォームと同じく4本の角が揃う。
・この噛み合い具合に手応えを感じたので、そのまま突っ切った。初手のクウガからコンセプトが良い感じに機能したため、18体の制作に弾みがついたと思う。
🔻ちなみに、クワガタ部分のディテールは完全なオリジナルではなく、ビルドのビートルカメラフォームの複眼(カブトムシ部分)を参考にしている。とくに脚や背中の分割線など。
・公式から拾える要素は公式から拾う というのは割とよくやるアプローチ。
・そもそも公式のマスクはプロの手によるデザインなので、あの形で全体のバランスが完成するように整えられていると考える。
・したがってそれを部分的に改変すると、どうしてもツギハギ感が生まれてしまう。このアンバランスさが目立ってしまうと、拙い印象になる。
そこで私が考えたのが、
・同じ作品内のデザインならば、
・形状や雰囲気が何かしらの法則性によって統一されているため、
・その法則性を踏襲すればツギハギ感を緩和できるはず
というアプローチ。
・例えば、エボルの複眼における直線と曲線のバランスは、他のビルド系ライダーの複眼と同じような配分になっている。
・そのため、ビルド系ライダーの複眼のディテールを踏襲すれば、元のエボルの雰囲気を損なわずに、複眼だけすげ替えることができる
……ということを期待して、ビートルカメラを参考にした。
🔻反省点
・黒い複眼の質感を掴むのに時間がかかった。アークゼロのスチルなどを観察して学習した。
・「クワガタというより、ヘラクレスオオカブトに見える」という懸念。厳密にはクワガタとヘラクレスは分節数が違うので、そこで差別化しているのだが、もう少し分かりやすくできた気もする。ツノのカーブをもっと実際のクワガタに寄せてもアルティメットフォームのイメージは保全できたかもしれない。この辺のバランスにはいつも苦心する。
仮面ライダーエボル アギトフォーム
🔻アギトは特定のモチーフがあまり前面に出ない。そこで「プレーンな龍モチーフ」として、ドラゴンフォームの複眼ディテールをそのまま持ってきた。
・シャイニングの角とコブラフォームの複眼には、偶然にも「赤色かつ顎まで伸びている」という共通点があった。おかげで相性が良かったので幸運だった。
・同色の複眼が一番ハマるあたり、やはり公式のデザインは「あの形で全体のバランスが完成するように整えられている」ものだと考えて差し支えないと思う。
・あと、アギトの顎の左右で角が段々になっている部分 が非常に性癖なので、複眼でも再現した。複眼の龍のあごヒゲに見立てているつもり。
🔻反省点
・複眼部分の線画はもっと細くても良かった。透明なパーツなのでなおさら。
・複眼部分の厚みをもう少し描き込んでおいた方が、スーツとしての現実感が増したと思う。
仮面ライダーエボル 龍騎フォーム
🔻龍騎サバイブの顔を再現するにあたって、どうしてもスリットを再現する必要が出てくる。
・龍騎サバイブに関連したアイテムで、かつスリットを持つもの……となると、必然的にドラグランザーが想起される。
・そこで、ドラゴンフォームの複眼と同じ構図でドラグランザーの横顔を「鏡」合わせに並べる という発想に至った。同じく龍モチーフであるアギトフォームとの差別化でもある。
🔻しかし実際の作業に移ると、
・スリットの間隔調整
・「どうすればドラグランザーに見えるか」
の2点が難しかった。
・額の星座早見盤の形にハマるように、スリットは同心円状に歪め、コブラフォームの悪人面を残した。
・また龍騎サバイブよりもスリットの本数を減らし(5本→4本)、一番下段の空いた空間にドラグランザーの歯を造形することで、横顔感が伝わるように努めた。というかこれが無いとほぼ龍騎サバイブのままなので、複眼がドラグランザーになっていると伝わらない。
🔻また、龍騎の赤い複眼についても再現に悩んだ。
・案1:スリット部分の一部を湾曲させ、赤い垂れ目を作る(本家と同じ)
→却下。
→エボルの複眼は全体的に釣り上がったV字のラインでまとめられているので、そこに八の字の垂れ目が混ざると統一感が損なわれる。
→また、垂れ目だとエボルの人相の悪さが損なわれ、可愛い印象になってしまう。
・案2:スリット部分の一部を赤いラインにする(リュウガ風)
→却下。
→そもそもドラグランザーの横顔全体が複眼なので、「銀一色の複眼に少しだけ黒と金が入っている」というスーツ(黒がなければスリットに見えず、金がなければサバイブに見えないので、この2色は不可欠)。
→そこに赤色まで足すと、色数が増えすぎて正確な複眼の位置がわからなくなる。というか赤部分しか複眼に見えず、巨大な複眼を持つエボルのイメージにそぐわなくなる。
・という紆余曲折を経て、「ハニカムパターンの一部を赤くする」という塩梅にとどめた。
・複眼自体を2色以上で塗り分けるのはブラックホールフォームの複眼(白+赤)を念頭に置いているのだが、やりすぎるとどこが複眼なのか分からなくなるので、そのバランスに腐心した。
🔻反省点
・スリット最上段の金色部分は、複眼の色分けではなく造形でも良かったかもしれない。「複眼以外にパーツは追加しない」という自前の法則性に、やや拘りすぎた気もする。
・スリットが「黒色で塗装されている」なのか「表面の溝に影が落ちている」なのか決めずに誤魔化してしまったので、ここはハッキリさせたほうがよりスーツとしての説得力が生まれたと思う。
3体振り返るだけで2000字を超えてしまったので、続きは次回に。
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