仮面ライダーエボル Phase: LEGEND 【企画編】
はじめに
🔻私は主にTwitterにて特撮二次創作を公開している。
・そこでこのようなツイートをしたところ、いくつか反響があった👇👇👇
・知り合いの二次創作作家さんでも、あまりこの辺を言語化している方はいらっしゃらない。
・しかし私個人としては興味があるので、腹を割るなら自分から のつもりで記していく。
・どのような思考を経て、
・どのような論理のもとに、
・どのような成果物を出力したのか
という部分にフォーカスし、一定以上の再現性が伴うような記述を目指す。
・反省点や今後の課題なども整理し、フィードバックに活かしたい。
🔻今回扱う拙作はこちら。
仮面ライダーエボル Phase: LEGEND
・「仮面ライダーエボルにレジェンド形態があったら?」というコンセプトの作品群である。
・クウガからジオウまで全20体を制作した。
エボルの観察
🔻エボルのレジェンド形態を描こうと思った経緯から説明する。
・2018年の登場以来、私はずっと仮面ライダーエボルのデザインが好きだった。
・宇宙船の特写を舐めるように見返したし、PLEXの山下貴斗氏によるエボルのデザイン画を拝むためだけに、『ビルド』公式完全読本を購入したりもした。
🔻エボルのデザインの白眉は、何と言ってもそのマスクデザインだと思う。
・濃紺色でブラックアウトされた口元は、地球人類80億全員を蔑むような哄笑をたたえる。
・口腔の虚空を貫く針のごとき2本の牙は、蛇のように狡猾で残忍なエボルトの悪烈さを直感的に訴えかけてくる。
・額に戴く星座早見盤によって円形に抉られた複眼は、歪んだ眉間のようにも見え、愉悦に目を見開く彼の精神性そのものを表すかのようだ。
・顎まで降ろされた複眼の先端は、あたかも人間が笑った際の表情筋の動きをトレースするかのようで、吊り上がった口角の存在を錯視させる。
🔻しかし最も秀逸なのは、よく見るとこの複眼が一対のコブラになっている点であろう。
・ビルド系ライダーのデザインの特徴である「複眼がモチーフそのものを表している」というコンセプトを、一見気付かないほど巧みな塩梅で、マスクの繊細なバランスを保ったままに、忍ばせているのである。
・前述の2本の牙も、実はこのコブラの「舌」に相当しているとわかる。
・さらに顎まで降りた複眼も、よく見ればコブラの「下顎」を兼ねている。
・このようにエボルのマスクは、各部の造形が「コブラ」というモチーフに接続され、加えて「エボルトのキャラクターを滲ませる」という機能までも果たしている。
・造形・モチーフ・機能が有機的に連関しているそのデザインは、ライダーデザイン史に残るマスターピースの一つであると、私は高らかに宣言したい。
🔻ならば、このマスターピースの可能性をより探求したいという思いが芽生えるのも、また必然であった。
エボルの拡張
🔻だが、実際のアイデアのきっかけは、それとは別の角度からやってきた。
・DXエボルドライバーには、歴代最強フォームの変身音が収録されている。
・これはDXビルドドライバーに歴代基本フォームの変身音が収録されている仕様の延長だと捉えられる。
・そしてビルドのレジェンド形態は、歴代ライダーの基本フォームを模した姿で統一されている。
・ならば、この法則をエボルに当てはめると……
エボルのレジェンド形態は、歴代の最強フォームを模した姿なのではないか?
と妄想できる。
🔻そしてここで再び、「エボルの複眼は一対のコブラ」という私の琴線ポイントが立ち上がってくる。
・ビルドのレジェンド形態は歴代ライダーと全く同じ姿であるが、せっかくエボルの新形態を妄想するのならば、既存の最強フォームと全く同じ姿というのも味気ない。
・描く側としては、自らの琴線を刺激したデザインに最大限のリスペクトを込めて、その可能性を広げてみたい。
🔻したがって、
・エボルのレジェンド形態は
・歴代ライダーのモチーフそのものを模した複眼によって
・マスク全体としては歴代最強フォームの姿を再現している
というコンセプトがここに決定した。
・首から下をどうするかも考えてみた。
・ラビットフォームやドラゴンフォームから逆算すると、おそらくエボルのレジェンド形態の首から下は〈エボル仕様に塗り替えられた元ライダーの肩アーマー + コブラフォームの胴体〉というパーツ構成になると想像できる。
すると、
・首から下の部分ではあまり差異が生まれない
・複眼に重きを置いたアイデアなので、見せたいのは首から上
・クウガからエグゼイドまで計18体ものレジェンド形態を描く計画のため、マスクのみの方が量産が楽
という理由から、「マスクのみを描く」という構図も決定した。
・アス比はTwitterの縦型表示において最大の画角である4:3に設定し、いよいよ個々の作品の制作が始まった。
……と、ここまでで既に2000字を超えてしまったので、続きは次回に。
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