わび・さびと発酵
日本人として、知っておきたいわびさびのこと。
説明しろと言われても、ぼんやりしている言葉。
感覚として、何もないところの美学というか寂しさから見出す美しさみたいな?と思っていました。
そこで、たまたまビレバンで見つけたこちら。
スペクテイターなら理解できるかも!と目がルンってなって読んでみました。
するとすると、わびさびというのは情景だけでは表現できないものみたいな感じ。
わたしもはっきりと全容を理解できたわけではないですが、茶道や生け花が身近でない現代人には本質を理解することは難しいものなんだと思いました。
「現代人は忙しすぎる」
それにつきます。
わびさびの代表格である茶道は室町時代に反映しました。
その時代、スマホもなければインターネットもない。
ほんの近くの存在しか、手の届かない時代。
それは、超リアルで超アナログな世界。
今の完全デジタルとは違う世界なんです。
わたしは、この本の中でそのことがとても印象的というか、考えとして鮮明に記憶に残りました。
また、人間はアナログな存在だってことも。
いくら、世の中がデジタル化しようとも結局ひとが生きていくのはアナログな世界。
どうあがいても、完全デジタル人間なんてできないわけだし。
だから、人との繋がりやコミュニケーション、そしてそこから生まれるコミュニティこそが大切。
発酵っていうのも、アナログな世界。
そこに、ひととの親和性を再認識できました。
そんな、アナログに人間がデジタルを使って生きている時代だからこそ、発酵というものが改めて見つめなおされているのかもしれない。
そして、発酵というデジタルではどうしてもコントロールしきれない自然との調和や対話がひとを癒してくれるのかもしれない。
発酵にも、わびさびがあるのだろう。
日本にはほんとうに素晴らしい文化がたくさんあって、それはそれは素晴らしい国なんだなと思いました。