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Amazon広告における時間帯別レポートの活用!

こんにちは!
ACROVE採用担当(@acrove_HR)です。

今回は、
新卒入社、CX事業部マーケティング部の松葉さん(@matsuba_cchi)が、Amazon広告のレポートを活用して非常に興味深い共有をしてくれたため、一部細かい数値は伏せながらnoteでもご共有できたらと思います🔥

「こんな視点もあるのか!」「こんな分析ができるのか!」と驚かされる内容が盛りだくさんなので、ぜひ最後までご覧ください🌟


Amazonスポンサー広告時間別研究

Amazonスポンサー広告のレポートでは、
スポンサープロダクト広告のキャンペーンレポートに限り、時間単位で出力することができます⏰

こちらのデータを使うことで、何日の何時台にどの広告キャンペーンで広告指標(売上、インプレッションなど)がどのくらいだったのかを確認することができます。

スポンサープロダクト広告のキャンペーンレポートについてはこちら
https://advertising.amazon.co.jp/help/G4KJE82E7LDKAHZX

時間帯に注目した背景と仮説

「時間帯」に注目した理由は大きく2つあります。

①入札ルールの活用余地
Amazonの広告には、時間帯別に傾斜をつけて入札価格を調整できる機能があります。そちらを活用するべきか?するのであればどの時間帯に入札を強化すべきか?の示唆が欲しいと考えました。

②ユーザー属性の把握
今回研究対象とした商材は、化粧品です💄
ユーザーには学生と社会人がいることが考えられます。学生と社会人ではそもそも生活リズムが異なるため、Amazonを利用する時間も異なり、事業者視点でも売上向上に繋がりやすい時間帯が異なるのではないか?と考えました。

以上の背景より、
2つの仮説を立てて、時間帯レポートを読み解くことにしました。

  1. 売上は土日のほうが高い
    平日は時間を取れないユーザーが休日に購入しているのではないか

    • 平日の売上と比べて、土日の売上は高いか確認する

    • 売上が高い曜日に共通する傾向はあるか確認する

  2. CVR(購入率)は夜間のほうが高い
    日中に目にしたもの、検討したものを夜間に購入しているのではないか

    • →日中の時間帯と比べて、夜の時間帯のCVRが高いか確認する

今回は、ある化粧品の4週間分の広告レポートデータを使って集計しました。

⚠️あくまで1事例となるので、商材によって傾向は全く異なることが予想されます。ひとつの分析の視点としてお役に立てればと思います
⚠️具体的な数値をお出しできないため、グラデーションで数値の大小を表現しています。色が濃いほど数値も高くなります。

仮説1:売上は土日のほうが高いのか

検証:平日の売上と比べて、土日の売上は高いか確認する

このデータを見ると、
売上がもっとも高いのは土曜日で、日曜日の売上よりも月曜日や金曜日のほうが高いことがわかります。

つまり、「土日に売上が上がる」という仮説は誤りだったことがわかりました。

検証:売上が高い曜日に共通する傾向はあるか確認する

では、相対的に売上が高い月曜日・金曜日・土曜日に共通する傾向があるかどうかを見てみました。

売上が高い月・金・土では、
共通してIMP(インプレッション=広告が表示された回数)とCVR(購入率)が高い傾向にあることがわかりました。

一方で、売上が高いと予想していた日曜日は、IMPは大きいもののCVRが他の曜日と比べて低いことも見えてきました。

この結果から、以下のように推察しました。

日曜日は商品ページへ訪問したり、商品をカートに追加した後そのまま注文確定したりするユーザーが少なく、注文までのタイムラグがある可能性がある

さらに曜日別だけでなく時間別でも指標を見てみます。

データを見ると、
IMPは平日の夜、CTR(クリック率)は深夜帯、CVR(購入率)は週末=金曜日・土曜日に高い傾向があることがわかりました。

ここから推察できるユーザーの動きとしては、以下の通りです。

平日の21時頃に広告を見る(21時以降のIMPが高いことから)

気になった商品ページに訪問する(深夜のCTRが高いことから)

週末に注文を確定している(金土のCVRが高いことから)

もしAmazon広告の機能である時間帯ルールを活用するのであれば、クリック率の高い夜21時以降の入札を強化する(入札額を上げる)ことでより売上向上につながるかを検証するのもよいかもしれません。


さらにユーザーの動きについて定性的に深堀りしていくと、
具体的にどのような施策が打てるのかを考えやすくなります。

例えば、以下のような仮説と施策が考えられるのではないか?と社内で声が上がりました!

<仮説>
夜間のIMPが伸びてるのは、時間に余裕があるユーザーが色々な商品の中から”なんとなくいい商品”がないか徘徊しているからではないか?
<施策>
夜の時間帯は、主力商品や目立つ商品をより押し出すことで、ふとした時のユーザー想起を狙うといいのでは?

<仮説>
深夜帯のCTR(クリック率)が高いのは、就寝前で時間が少ないからこそ気になった/目をつけてる商品に絞ってチェックしているからではないか?
<施策>
ただ検索しているだけのユーザーと比べて深夜帯のユーザーは購入確度が高いと考えられるため、その時間に多く閲覧されている商品(=セッションが多い商品)をLINEなどのPUSH型施策で押し出していくといいのでは?

PUSH型とは、ユーザーが能動的に検索した結果表示されるPULL型(押される)施策とはことなり、ユーザーに対して事業者側が「押し出す」施策のことです。TVCMなどもPUSH型広告に該当します。

つまり、商品ページを訪問してから注文するまでの検討期間に自社の商品を訴求することによって、

  • 忘却防止

  • 他社の商品への流出防止

につながりそうですね!

仮説2:CVR(購入率)は夜間のほうが高いのか

検証:日中の時間帯と比べて、夜の時間帯のCVRが高いか確認する

続いて、2つ目の仮説検証について、曜日×時間帯別のCVR(購入率)をみてみましょう。

日中(8時~16時頃)はCVRが高く、夜間(特に深夜帯)はCVRが低い傾向があることがデータからわかりました。
これは、仮説とは異なる結果になりました…!

日中のIMPを高める動きをする(広告の露出を増やす)ことで売上向上が見込めるかもしれません。
例えば、日中に入札強化する時間帯ルールを作成して、IMP・売上の向上につながるかを確認することも、ひとつ検証の余地アリですね!

まとめ

改めて、2つの仮説に対して結論は以下画像のようになりました!

広告の入札調整をする際、もし「何となく夜が購入多そう」「土日が購入多そう」というような主観的なイメージに基づいて運用されていた方は、ぜひ客観的なデータに基づいて分析してみることをオススメします◎

実際に分析をしてみた松葉さんより…
また、曜日、時間別で分析することで、全体の売上を見ているだけでは分からないユーザーの購買行動についてイメージでき、様々な検証したい仮説も生まれてきます。
店頭と違い、EC上ではユーザーが目には見えないからこそ、データに基づいた分析をしてユーザー像をより鮮明にしていくことが重要だと改めて感じました!


いかがでしたでしょうか。

色々な切り口でデータを可視化することで、ユーザーの生活・行動についての傾向を推測し、施策立案に活用することができますね。

Googleの無料サービスであるLookerStudio(旧称:データポータル)を活用すれば、だれでも簡単にデータの可視化もできるため、ぜひトライしてみてください🙌

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