どんな「のり」を使うのか
道具って大事ですよね。こどもは特に、道具の使いやすさでやる気もテンションも変わるので、こどもと工作などをする際には『のり』の種類も大事です。私達も性教育ワークショップを始める際には『のり』はかなりの数を買って検討しました。せっかくなので、その際の感想をまとめてみます。
自宅で過ごす時間が長い今、お子さんと工作をする機会も増えていると思いますので、参考になると嬉しいです。
『のり』にこだわった理由
私達のワークショップで使う素材は色々なものがあります。
子宮はモコモコの布。
陰茎はメッシュの布。
卵管は編み込まれた糸。
精管は刺繍糸。
子ども達が楽しんで性について学べるよう、そして各臓器の特長を表現できるよう素材を選んでいます。
子宮にはモコモコの布を使って、胎児が育つ部屋を表現したり。
精子には細かく刻んだ刺繍糸を使って精巣内にたくさん存在することを表現したり。
また同じ材料であっても様々な色を用意し、からだの中に多様性があることを示しているのですが、、、、こうして選びぬいた素材達、実は大きな欠点があります。
のりで貼り付けにくい!!!
なので、のり選びにはかなり苦労しました。
いわゆる液体のりは、ワークショップ中(約1時間)には乾きません。また、はみ出てしまうとベタベタしたりまわりが汚れたりします。
ならば普通のスティックのりはどうかというと、細いもの(毛糸や刺繍糸など)を貼ろうとすると、のりのハミ出しが広くて手がベタベタになってしまいます。
ワークショップ参加者は小学校低学年から中学年がメインなので、のりの操作に細やかさは要求できないし、手がベタベタになろうものなら一気にテンションが下がってしまいます。
そこで、細かく塗れて、手がベタつきにくい『ペンタイプののり』にターゲットを絞り、色々な種類を買って比較検討しました。『ペンタイプののり』の比較サイトって見かけないので(当たり前だ)、ここにまとめてみます。
※ここでの『ペンタイプののり』というのは、スティックのペン状、液体のペン状のもの、どちらもを含むことにします。
1. 「消えいろピット ほそみ」 (トンボ鉛筆)
私たちが最終的にワークショップに採用したのはコレ。サイコーです。
このノリは色がついているのが長所の一つ。
素材に直接のりを塗ると、のりに毛糸や布の繊維がからみついてしまいます。画用紙にノリを塗って素材を貼る方式で、子ども達に作品を作ってもらってます。なので自分が塗った場所か分かるのは重要。
しかも名前の通り乾けば色は完全に消える(ちゃんと計測してないけど、10分くらい)。
一番の難関である毛糸も画用紙にちゃんと付けられます。
手についても拭きとれます。
力強くノリを画用紙に押し付ける子が多いのですが、このノリは潰れると画用紙上にダマになってしまうのが欠点です。でも乾きが早いのであまり気にはなりません。
詰め替えがあるのも経済的かつエコです。
2. おやっとのり (呉竹精昇堂)
握りやすい形状ですが、ノリが出しづらいです。接着力が少し弱く、毛糸はダメでした。
紙同士は問題なく付くので、紙しか使わない工作には向いていると思います。
ノリに色がついてるから、塗ったとこがわかりやすいのは良いです。
3. アクアピット液体のり (トンボ鉛筆)
ノリが出る部分が「細」と「太」になっており、用途に合わせられる優れもの。スティックのり
ノリの出は良く、粘着力も十分。画用紙に毛糸をつけられました。
形状が持ちやすいのですが、強く握るとノリがドバッと出て、子供向きではない印象です。
ノリの色はありません。
4. アクアピット強力ペンタイプ (トンボ鉛筆)
ノリの出る量が私たちのワークショップに使用するには少なすぎました。細かいものを貼るのに向いてます。
ノリの色は透明で、自分が塗った場所は少し分かりにくいです。
5. ピットマルチ (トンボ鉛筆)
本来接着剤として使用されるものですが、試してみました。
画用紙に毛糸は付けれれましたが、はみ出てしまった部分がベタベタし続けるので、私たちのワークショップ向きではありませんでした。貼ってはがせるという言葉通り、一度のりが付いた部分がベタベタし続けるので使い方を選びますが、小さい子向けの工作などで、大人が先に塗って、こどもがくっつけるところだけをやるなどには向いていると思います。
ということで、色々なぺんのりを試してみた結果、私達のワークショップでのイチオシは「消えいろピット ほそみ」です。
他にもおすすめの「のり」がある!!っていう方は、是非教えてください。