アコースティックギター録音を考える-1
主にAudiostockでの活動について書いているAcore soundsです。
月ごと報告はいったん停止していますが、また半年程度で書こうと思っています。
この記事はAudiostock関連ではなく、アコギ録音についていろいろ自分が調べたノウハウ的なことになります。
アコースティックギターの録音について
私は主にエレキギターを弾いてきたので、ライン録りでやれてきました。
しかし、Audiostockの販売に向く音や自分の曲調の好みの広がりもあり、アコースティックギターを弾く機会が増えてきました。
マイク録りだけでは困難
アコギで弾いてマイクで録るというのが一番音的にはいいと思っており、これまでずっとそうしてきました。
しかし、
生鳴りが大きいので住宅では大きな音を出せない
リテイク等で弾きなおす際、同じ音を再現しにくい
周囲の音が入ってしまう
ということがあり、曲を定期的に作っていくにはライン録りを考えるようになりました。しかし、ピエゾピックアップのエレアコの音は生鳴りとはだいぶ違ってくるため、どうしようかと考えていました。
しかし、エレキギターほど情報もツールは多くなく、最初は困りました。それでも調べるにつれいろいろなツールやソフトを知り、ここでいったんまとめを書いてみようと思いました。
試したアイテム紹介
今回はまず私が試してみたアイテムを列挙して、次回以降それぞれについて自分目線でよかったことや助かったことを書いてみようと思います。
ピエゾ ピックアップ内蔵エレアコ
これまでピエゾの音は好きでないと思っていたのですが、下記のツールを使うための音源としてはピエゾが一番使いまわしがきくと思いました。
通常はピエゾとエレアコ用アンプを組み合わせることでいい音になると思いますが、宅録だとピエゾのライン音に箱鳴りを加えるエフェクトやプラグインを使うという方法がベストだと思ってきました。
エレキギターをアコギ化するエフェクター
これはBOSS、ZOOM等のマルチエフェクターの中に入っているものです。それぞれ面白い効果が得られます。しかしいろんなエフェクターで音を練りこんでみましたが、エレキギターの自体の音のうねり感が残り、実用上はちょっと難しいなと感じました。
ヤマハ - SLG200S
箱鳴りをDSPで付加する機能があります。(SRTパワードピックアップシステム)単なるピエゾのみのサウンドよりも単体で実用的なサウンドが得られます。また基本構造はソリッドギター(エレキギター)に近いので、大きな音で弾くのを躊躇しないくていいということが一番大きなポイントでした。
NEMBRINI AUDIO - ACOUSTIC VOICE GUITAR PREAMP
アコギ用プラグインです。プリアンプという名前ですが、実際のところピエゾの音やマグネティックピックアップの音に箱鳴り感を加えるところが肝です。一般的なエレアコをそれらしい音に変化させることができます。
ZOOM - A1 four
アコースティック楽器に特化したマルチエフェクターです。アコギ用としては、ACOUSTIC VOICE GUITAR PREAMP同様に箱鳴り感をラインで鳴らせます。マルチなので、複数のエフェクトで作りこめるのも便利です。
https://zoomcorp.com/ja/jp/multi-effects/acoustic/A1-FOUR-A1X-FOUR/
ARTEC - A1-OSJ
価格が安いにも関わらずすっきりとした高音域が得られるピックアップです。ピエゾとは違いボディーに張り付けて、その振動をラインで出します。貼り付け位置で大きく音が異なるので、音決めの詰めは必要です。
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/201191/
123music - MSP ピックアップ
A1-OSJと比べ、音傾向は中低域寄りな感じがします。これもギター側に加工を加えることなく磁石で取り付けられるのがいいです。
HOFNER - Ignition Bass SB
MSP ピックアップと組み合わせて使っています。これによりウッドベースに似た音を出すべく実験中です。かなり特殊なやり方ですが、ウッドベースを購入するのは現実的でなく、実用レベルに追い込めればと思います。
後半2つはベースですが、アコースティック類ということで書いておきました。
次回以降、もう少し深堀した内容を書いてみようと思います。