アコースティックギター録音を考える-3
以前アコースティックギター録音を考える-2という記事を書いて、ヤマハのサイレントギター(SLG200)でアコギ録音をするとシンプルにこなせる、という内容を書きました。
今回はPCで使うVSTプラグインをご紹介します。実は、サウンド的にはこちらの方が私的には推しで、初めてこのプラグインを使ったときはかなり感動しました。
前回の方法
SLG200は
・ピエゾピックアップで拾った音をそのまま出力
・SRTで箱鳴りを加えて鳴らす
これらを選んで(あるいは混ぜて)鳴らすことができます。DTM的には、SRTを使えばオーディオインターフェースに直結でもかなりいけるかも、ということを書きました。
今回の方法
SLG200からはピエゾで出力し、NEMBRINI社の ACCOUSTIC VOICEというプラグインで箱鳴りを加えるという方法をとっています。
ヤマハのSRTと比較するとさらにアコギらしさがリアルに再現され、ライン録りでこのくらいいけるとは・・と驚きました。
音サンプル
比較しやすくするため、あえて前回と同じ演奏音源を使用し、
・1番目はピエゾの音そのまま(前回と同じ音)
・以降は、1番目の音にACCOUSTIC VOICEを通した音となります。
いかがでしょう?私感ですが、とてもピエゾの音を加工したとは思えないほど、アコギの生鳴り感に近づくと思います。
なお、ACCOUSTIC VOICEを通した4種類の音は、ギターのモデリングを変えたもので、
・2番目:GUILD D-140
・3番目:Ayers DSR
・4番目:Gibson L00
・5番目:Taylor 814ce
となります。Ayers以外は有名なメーカーなので、アコギ弾きの人なら(好みはあれど)あーなるほど、という音になっているかと思います。
感想
恐らくですが、ヤマハのSRTの方はアンプ接続でライブ使用も考えたうえで、あまり濃いモデリングはしない音にしてあるのかな?と思いました。
一方、ACCOUSTIC VOICEはPCでの録音前提かつ、アンプでの色付けが起こり得ない分、思いっきりモデリングに振り切っている、というふうに聴こえます。
どちらも純アコギでは出来ないことを実現しているので、音楽制作系の者としてはありがたいツールです。