aconeco - ゆらりゆられ
今回はaconecoではテンメイ作曲の2作品目となる「ゆらりゆられ」を公開しました!
映像の桜と木の葉が風で舞い散っていく季節と併せて、「心象」が現れてくるような楽曲となっています。
楽曲解説
テンメイ 【無常ゆえの】
僕が『ゆらりゆられ』を製作するに至ったシチュエーションは
・新幹線
・路面電車
・普通の電車
の3つでした。
曲のタイトルからは、「横向き」に座席がついている普通の電車でガタンガタンと揺られている様子をイメージする方が多いかと思いますが、
僕の中のゆられゆられは「縦向き」の進行方向に座席がある電車(新幹線)です。
“新幹線や路面電車から横を向いて窓の外を見ると景色が飛び込んでくる”
これが本当に好きなんですよね。
逆に普通の電車では嫌でも真正面から人の姿が飛び込んでくるのでめちゃくちゃ苦手です。
なのでゆらりゆられを聞くと「人の顔や行動」というより、「景色や心の内側」に自然と浸ることができると思います。
目的地に向かうために乗るという理由はどの乗り物も一緒ですが、なぜか新幹線は身体を運ばれている感覚が強くて(多分速度の問題?)、ふわっとしてしまうんですよね。
僕は東京に住んでいるので、関西方面でバンドのライブがあると主に新幹線移動なのですが、
「あと家族や大事な人に何回会えるんだろう」
「ライブに来てくれた人とまた会えるかな」
といった何とも言えない“無常感”にいつも包まれます。
この無常感がゆらりゆられのメインテーマでもあります。
自分がこんなことを考えてる瞬間にも、世の中はそんなことは関係なく移り変わっていきますが、僕は仲間とゆらりゆられながら音楽できれば幸せだなという考えが根底にあります。
一歩間違えればゆらりゆらりは鬱々としたaconecoで作ったらあかんわって曲になっていた可能性もあったのですが、”どんな状況でも音楽に幸せを感じている”ことが、今後も希望を膨らますためのキーワードとして曲に上手く作用してくれました。
あなたの居場所を大切に、周りの方や物事とゆらりゆられながら、好きなことの一つにaconecoの音楽も含めて一緒に過ごしていただければ僕は嬉しいです。
では楽曲解説ですが、
aconecoの楽曲ではこれまでアコーディナを使用していなかったので、ぜひゆらりゆられでその音色を堪能してもらうためにイントロ・サビ後半・アウトロで際立つようなメロディを書いてみました。
アコーディナは曲に対して華やかすぎず、切ないけど温かみを持って接してくれるので、改めて楽器の素晴らしさに気づきました。
そしてメロディを交互に行き来するアレンジは毎度aconecoの強みですよね。
同じコード進行で違う楽器で各々のメロディラインを表現しつつ、サビ前で2つの楽器がハモリで交わる瞬間に美しさを感じてもらえたらと思います。
サビはサビ?ってくらいにピークを上げておらず、これがテーマの”無常感”とも繋がっています。
この曲でサビに入って当たり前のように豪華さや強さを持たせると、それこそ世の移り変わりの流れに乗ることになるので自分の中での違和感になってしまうからです。
桐山くんに前もってこの件を伝えると、しっかり表現してくれるので彼もまた音楽人でいてくれてよかったと思います(本当に絶妙なメロディの音価もよく頑張ってくれました)
たくさんの想いを書きましたが、曲は曲として3拍子のリズムにゆらりゆられ気楽に聞いてください!
桐山です…みなさん漂うのです…
「ゆらりゆられ」は、aconecoでは珍しいアンニュイな曲になりました。
何やらテンメイがアンニュイな気持ちになっていたようなので、ライブMCで話してもらいますね。しょうもない悩みだったらどうしよう。
3拍子と言えば世の中には踊りたくなるものもありますが、この曲は昂りすぎず落ち込みすぎず、ゆらゆらと漂うような気持ちで聴いてほしいです。
弾くのが楽しくなってしまうと音が明るくなってしまうので、鬱々と収録しました…
というのは冗談ですが(笑)、アコーディオン、アコーディナの独特の音のコントロールも楽しみながら、何度でも聴いてください!
音の切り際まで全部こだわれるのがこの楽器の魅力だし、対照的なギターの柔らかく弾く音とマッチした曲にできた自信作です。
特にアコーディナ×ギターのイントロにはこだわりました!感情ぶつけた~笑
イントロで悲しいこととか不安なことを吐き出して、あとはゆらゆらと聴くのがオススメです!
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