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ノンデュアリストとコースの実践者とのちがい


私たちが自我について学ぼうとしない理由

非二元の探究者やノンデュアリティのスピーカーさんたちのことをノンデュアリストと呼んでいるわけですが、私がそのノンデュアリストさんたちを見て思うことがあります。

それは、自我について語るノンデュアリストがあまり見られないということです。

まったくいないというわけではありませんが、そのほとんどが非二元や真理や愛やワンネスといったものについてフォーカスして語るノンデュアリストたちばかりだということです。

自我について語るノンデュアリストさんも、もちろん見られたりしますが、やはり少数だといえましょう。

なぜ、そういうことを思うのかというなら、コース(ACIM/奇跡のコース/奇跡講座)の学びにおいては「自我の思考体系」「自我の力動論」といったものについて徹底的に学んでいくからです。

そして、その実践においても自我を直視するということをしていくので、その「ちがい」を実感するわけです。

私たちはこの世界の幻想から目覚めていくために非二元のスピリチュアリティ(霊性の道)を歩んでいるわけです。

そして、どのようにして私たちはこの世界の幻想から目覚めていくのかというなら、幻想、自我といったものを直視して、取り消していくことによって、それが可能となるわけです。


幻想を直視しないかぎり、誰も幻想から逃れることはできない。見ないでいることにより、幻想が保護されているからである。(T-11.Ⅴ.1:1)

奇跡講座/中央アート出版社


自我を直視していくことによって自我は取り消されていき、私たちは解放されていくことができるにもかかわらず、私たちは自我を直視することもせずに、自我を否認したままで、そうなることができると信じているといえましょう。

でも、コースの学びが深まって、コースが教えていることを理解するようになっていくと、自我を取り消していくことがとても重要であると分かってきます。

それゆえ、ノンデュアリストさんたちはなぜ自我についてあまり語ろうとしないのだろう?と思うわけです。

もちろん、その理由が理解できないわけではありません。

要は、自我を、幻想を、私たちは直視したくないのです。

それがどういうことなのか?というなら、

自我を直視するならば、自我である自分が消滅するのが分かっていて、それが恐いのだということです。

じつのところ、私たちは自我(偽りの自己)のままでいたい、つまり、私たちは個の自分を保持したままこの世界の夢を見続けていたいのだということです。

コースの教えに基づいて自分たちをありのままにみるならば、とてつもなく真理や愛やワンネスといったものを恐れている、拒絶しているということが認識できるようになっていきます。

ただし、普段の私たちにとって、そのことは無意識に隠されているので、それに気づくことはほとんど不可能だといえます。

それでも、コースの形而上学(思考体系)を理解していくにしたがって、そのことが明らかになっていきます。

コースの教えを学べば学ぶほど、理解すればするほど、自我を認識していくことがいかに重要かということも分かってきます。

とにもかくにも、普段の私たちは自我に対してまったく無自覚になってしまっています。

自我と同一化してしまって、自我そのものになってしまっています。

「自分は存在している」「世界は存在している」と知覚していること自体が、つまりはそういうことなわけです。

その結果として、私たちは苦痛、苦しみを経験するわけです。

であるにもかかわらず、私たちはその真実を否認、隠蔽したまま、真理(非二元)や愛やワンネスといったものを探究しているつもりになって、仮(偽り/代替)の喜びや平安でごまかすということをしているのです。

自我とはそういうものです。

そして実際のところ、私たちはその自我と同一化してしまっているのです。

それが、いけないということではけっしてありません。

そのことを自覚していくこと、つまり、自我がしていることを認識していくことが重要なのだということです。

コース学習者である私たちに求められているのは、まさにその実践です。

ようするに、この世界を手放そうとは思っていない自分、この世界の夢から目覚めようとは思っていない自分(自我)を自覚/認識していくことが、コースの実践において私たちがしていくことなのだということです。


あなたの為すべきことは、愛を探し求めることではなく、ただ自分自身の中に築き上げてきた愛を阻む障壁のすべてを探して、見つけ出すことだけである。(T-16.IV.6:1)

奇跡講座/中央アート出版社


真理を幻想に持ち込むのではなく、幻想を真理に運ぶということ

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