霊的に成長する、霊的に大人になる、とはどういうことなのか？

自分の真実について知る必要がある

肉眼の形態上では、私たちは子供の状態から成長していって大人になっていきます。

ただし、コース（ACIM／奇跡のコース／奇跡講座）の観点からみるならば、見かけ上は大人になっていったとしても、私たちは霊的にまだ幼子のような稚拙な状態にあると言うことができます。

何が稚拙な状態なのか？というなら、私たちの精神／意識が、です。

というのも、

自分が何者で、何をしているのか？
何が自分を幸せにするのか？何が自分に苦痛、苦しみをもたらすのか？

私たちはそういったことについてまったく分かっていないのです。

それゆえに、コースのイエスは私たちを「子供」「幼子」という表現をしているわけです。

実際、イエス／聖霊と共に（赦しの視点から）見るとき、この世界にいる私たちは誰もがまったくの幼子であることがはっきりと認識できます。

私たちは自らこの世界の奴隷（被害者）になって、自分が何をしているのか？まったく無知な状態になっていることが分かります。

その状態を仏教の言葉では、「無明」「無智」というふうに表現しています。

コース形而上学の観点からみるならば、私たちは「神（天国）から離れた」という妄想の夢を見ていながら、そのことがまったく自覚／認識できていないわけです。

そのような状態になってしまっている私たちのことをコースのイエスは、「子供」「幼子」というふうに表現するのは当然のことだといえましょう。

その幼子は、その夢が自分がでっち上げた夢であるということ、さらには、その夢は自分を傷つけるためのものであるということをまったく分かっていいないのです。

それが、私たちです。

私たちは霊的にはまだ幼子、子供同然なのだということです。

だからこそ、

自分は何者で？何をしているのか？どんな状態にあるのか？

私たちはそのことについて学ぶ必要があるということです。

自分の真実について知る必要があるわけです。

コースのイエスはそれを私たちに望んでいるといえましょう。

私たちが自分たちの真実について知るならば、もはや肉眼で見ている世界を見続けることを良しとはしなくなるはずです。

そして、イエスや聖霊のようなものの見方、考え方、知覚の仕方を修得（マスター）していくことをもっと望むようになるはずです。

それが、「霊的に成長する、霊的に大人になる」ということです。

ようするに、コースのイエスは、私たちがそうなっていくためにコースを通して導いてくれていると言うことができるでしょう。

霊的に成長するとは？霊的に大人になるとは？

上記に述べたように、コースのイエスは霊的にまだ幼子である私たちに対して、成長しなさい！大人になりなさい！と告げていると言うことができます。

私たちは相変わらず、妄想をすっかり信じ込んで、その妄想にうなされ続けています。

その真実についてまったく、今や、無明で無智な状態になっています。

もしそのことを認識するならば、そしてその愚かさを自覚するならば、誰もがそのような状態をもはやOKとはしないことでしょう。

むしろ、その愚かさを自覚していないからこそ、私たちは真理ではなくこの幻想の世界に価値を置き続けようとするわけです。

分かっていないからこそ、自分に苦痛や苦しみをもたらすだけしかない自我（二元性／狂気）の思考体系を手放そうとはしないわけです。

そのようにして、私たちはこの世界の被害者になってしまって、この世界に振り回され続けているのです。

そんな私たちに対して霊的に成長していくように促してくれているだけでなく、その道を示してくれている霊性の道がこのコースだといえましょう。

それに対して、私たちはこの世界の夢の中でどれだけ茶番やパロディを続けようとしていることでしょう！

自分たちが何をしているのか？についてまったく知ることもなければ、それがどんなに茶番で無意味であるか、しかも、それがどれだけの代価を支払うことになるのか、私たちは知る由がないのです。

それは、コースが教えていることがより深く理解されるようになってはじめて分かってくることです。

言い換えるなら、それがコースの学びが深まっていくことによって、分かってくることだと言うことができましょう。

ときに、ノンデュアリティの教え、あるいは、コースの教えすらも使って、スピリチュアリティという名のもとに、この世界の中で幼稚な遊びをし続けていたりするのを見て取ることができます。

いわゆる、非二元、目覚め、悟り、覚醒、アセンション、、、というスピリチュアルの言葉を概念で弄んでいたりするのが分かるわけです。

学びのプロセスが進んでいくにつれて、霊的に成長していくほどに、それがはっきりと見て取れるようになっていくといえます。

ですが、そんな彼らをもう咎めようとはしません。

というのも、かつての自分もそうであったことを理解しているからです。

私たちが霊的に成長していくならば、そんな彼らを慈悲と共に眺めることができるようになります。

むしろ、そんな彼らを通して、

成長しなさい！そしてもっと大人になりなさい！

という自分自身への「愛の呼びかけ／Calling for Love」 として知覚するようになっていくといえましょう。

スピリチュアルの終焉、時間の旅の終焉

人類の歴史をみれば、私たちはたしかにその文明と共に進化してきたかのようにみえます。

そして、スピリチュアルな時代の夜明けと共に、私たち人類はこれから霊的に目覚めゆく者として進化していくのだろうと、多くのスピリチュアリスト、ノンデュアリストたちが、そのように信じています。

これから、時代は私たちが霊的に進化していく時代になるのだと。

そう、多くのスピリチュアリストたちが「アセンション」「目覚め」というものをそのようなものだと捉えているといえるでしょう。