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自我から解放されて自由になる方法は、自我について理解していくこと
投影、否認、隠蔽について
コース(ACIM/奇跡講座/奇跡のコース)の形而上学が根付いていくことによって、「投影」「否認」「隠蔽」というものがはっきりと認識できるようになっていきます。
内側を見たくない、罪(罪悪感/恐れ)を見たくない、という無意識の精神力動が働いているのが自覚/認識されてくるということです。
自分の内側に正直になって観察していくならば、「投影」「否認」「隠蔽」というものを当たり前のようにやっているのが自覚されます。
つまり、コースの学びが深化していくにしたがって、自我(自分)が何をしているか?にますます気づけるようになっていくということです。
そう、自我は何をしているか?というと、
自分の内側に否認、隠蔽(抑圧)したものを外側に投影して、何かにつけ誰かのせい、何かのせいにしています。
この世界にいる私たち誰もがそうなのです。
この世界にいる私たちみんなが、まさに、投影、否認、隠蔽(抑圧)のスペシャリストだと言っもいいくらいです。笑
でも、コース(ACIM/奇跡のコース/奇跡講座)の学習者であるならば、投影、否認、隠蔽することはせっかくの赦し(癒し)の機会を逃しているということを学ばなければなりません。
むしろ、投影、否認、隠蔽に気づいていくことが私たちのしていくことなのだということです。
それによって訂正や取り消しが可能となるのです。
それなしに、「赦し」はあり得ないということです。
コースの実践を通して自分自身を注意深く観察していくならば、投影しようとする自我の力動をはっきりと認識できるようになっていきます。
自我は外側の何かのせい誰かのせいにしてでも、自分の中に罪(罪悪感/恐れ)を見ないでいようとするその精神力動がはっきりと見て取れるようになっていきます。
私たちは無意識にどれだけ自我の力動で突き動かされて(振り回されている)いることか!
それがますます自覚/認識できるようになるということです。
コースの中でもイエスは、「それらを見なければならない、自我を直視しないかぎり、誰も自我から逃れられることはできない」と教えてくれています。
幻想を直視しない限り、誰も幻想から逃れることはできない。見ないでいることにより、幻想が保護されているからである。(T-11.V.1:1)
幻想(自我)を直視していくためにも、私たちは、投影、否認、隠蔽に気づいていかなければならないということです。
投影、否認、隠蔽に気づいていくとは、つまり、自分に「正直になる」というふうに言い換えることもできます。
自我はあらゆる手法を使って、投影、否認、隠蔽しようとします。
そのような自我のトリックに気づけるようになるためにも、だからこそ私たちは自我の力動論について学ぶ必要があるのだということを知っておきましょう。
これからしばらくの間、自我の「力動論」が私たちが学ぶレッスンとなる。というのも、あなた自身がそれを実在のものとしたので、その向こうが見えるようになるためには、まず最初にそれを見なければならないからである。(T-11.Ⅴ.1:5)
コースは心理学である
「自我の力動論」は、フロイトの心理学に基づいたものです。
そういう意味では、コースは心理学なのだと言うことができます。
実際、コースの教えが真に理解されていくならば、そのことがはっきりと分かるようになっていきます。
コースは心理学と一元論的なスピリチュアリティと融合したスピリチュアリティ(霊性の道)であると。
ですから、私たちはコースの心理学的な側面、つまり、コースの形而上学的な側面をしっかり学んでいく必要があるのです。
要は、自我について、自我の力動論について、私たちは理解していく必要があるということです。
というのも、自我について、自我の力動について理解するようになるならば、むしろ、投影、否認、隠蔽にたやすく気づけるようになっていくからです。
それは、自我がしていること、自我のトリック、自我の罠に惑わされなくなることを意味します。
自我に気づいたなら、その自我を咎めずに観察してくこと、それがコース学習者の私たちに求められていることです。
自我を観察していくならば、それがいかに狂気(の思考体系)であるかを認識することでしょう。
その狂気さを認識している視点こそが、聖霊(正気/正しい心)の視点だと言うことができます。
そういうことからいっても、自我による投影、否認、隠蔽(抑圧)に気づいていくことがどれほど重要かが分かるでしょう。
むしろ、それなしでは自我との同一化から解放されることなどけっしてあり得ないということも分かるでしょう。
大事なことは、自分自身に正直になることです。
正直さは、コースを実践している私たちに求められているものです。
正直になるとは、内側の無意識にあるものを明らかにしていくということです。
私たちは自我を直視していかなければならないということ、しかも、その自我を咎めずに見ていくということです。
それによって自我はパワーを失って、取り消されていくのです。
その実践をしていくためにも、コース形而上学をしっかり学んで、投影、否認、隠蔽というものついてしっかりと理解しておきましょう。