れいわ新選組の2議員への公費問題

れいわ新選組の2議員への公費問題について、妻に質問された。どう思うか、と。

まず、私はこの党へは投票していないし、この2議員へも投票していない。では否定的かと言われれば、そうではない。肯定的かと言われれば、そうでもない。無関心かと言われれば、やはりそうではない。

考えるのは、「国民に選出された国会議員が活躍しやすいように環境を整えるのは、国益に適う」ということだ。

第一に、この2議員は、公正なる選挙によって当選している。ならば、この2議員が参議院において活発に議論し、他の政治家では出せない観点の議論を出し、国をより良くしていくべく、奮闘してもらうのが最重要である。
彼らは、多くの日本人では経験しえない経験をしてきている。であるならば、これまでの政治家とは異なる視点で政治活動を行える可能性はある。
こういう議論をするとき、山本孝史元参議院議員が思い出される。彼はガンに罹患し、酸素吸引機を装着しながらでも議員を続け、ガン基本法の成立に貢献した。それは与野党を超えて高く評価されている。それは、この追悼演説を見れば、分かるだろう。
そういう立場、経験、境遇の議員だからこそできることがある。言い換えれば、そうでない人には盲点となってしまい、見過ごしてしまっているものを、この2議員は行いうる。

第二に、そのために環境を整えるのは、特段おかしいことではない。障害者基本法、障害者差別解消法で謳われる通り、「合理的配慮」は行政機関にとって義務だからだ。
しかしこれは障害者にとってのみ、「差別的に有利」なものではない。例えば総理大臣が足を骨折し、車いすが必要になったとしよう。では、車いすだからという理由で総理をやめろ、議員をやめろ、というのはおかしい。なぜなら、総理大臣に必要なのは政策を判断する能力であり、足が骨折していてもそれは務まるからだ。全ての議員が同様である。
だから、国会を車いすでも活動しやすいように、また特別な器具でも活動しやすいように改修することは、全ての議員にとって有益であり、合理的である。そしてそれは国民にとって有益である。

第三に、どの政治家でもそうだが、一期目ですぐに成果が出せるものではない。どの政治家も当選してからも勉強し、政策立案・実現のための努力をし続ける。この2議員が第一期在任中にどれだけの成果が出せるのかは分からないが、すぐに成果を出せるかと言えばそうは簡単ではないだろう。そういう意味では、他の1年生議員と同様の目で、評価をする必要がある。
それでも彼らが何に賛成票を投じ、何に反対票を投じたかは分かる。また、すでに意見書を出したようだが、こうした活動ひとつひとつを、我々は確認し、国会議員として十分な活動をしているか、そして今後、より良い活動を行いうるか、見定める必要がある。

以上のことから、2議員が国会で十分に政治活動を行えるよう、環境を整えることは国益に適うことである。それを十分に整えた上で、彼らの政治活動をチェックすることが、政治を見る側に求められる。

2議員を評価、判断するのは、あくまで政治家として何を成し遂げたかであり、その審判は次の選挙で行うものだ。

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