錆びて逝く
錆びていくのだ。感性も何もかもが。
日々の暮らしの忙しさに磨耗して鋭さを失ってゆくのだ。感情も言葉も何もかもが。
ボンヤリとした姿の見えない焦燥がゆっくりと俺の中の何かを蝕んでいく。
少し昔の自分はもう少し日々の彩りに敏感であったし、考える事が多かったように思う。
noteの更新頻度がパタリと落ちたのは小説を書き始めて、文章のテンポや言葉のリズムがボヤけてしまった事が理由の1つなのだけれど、もう一つ。大きな理由がある。
俺は今、不幸ではないのだ。幸福であるというわけではないけれど。
ただ、ボンヤリと生きづらいなぁ。と感じているくらいのもので。ずっと俺の中で鬱積していた母について書いたものやファッションメンヘラについて書いたものは自分の中ではかなりの熱量を持って書き上げたものなのだけれど、読み物として昇華してしまったせいかどうにも自分の中で書きたい事がなくなってしまったように思える。
とりたてて不幸ではなくなってしまった事を考えるとこのまま幸せになろうとした方が良いのかな。なんて事を思うけれど、どうやら俺は幸せになりたいわけではないらしく、そう考えると今俺が幸せでないのは幸せになろうとしてないからなんだろうな。世界はよく出来ている。
俺は酒を飲んで騒いでいる時やとてつもない不幸に襲われてこっぴどく気持ちが沈んでいる時の自分が面白くて好きなのだけれどなかなか不幸は降って湧いてくるものではなくて。きっと幸せもそうなんだろう。
今はただ健康的な刺激を求めている。
このまま自分の感性や価値観が錆びていって、自分が面白くなくなるのが恐ろしくてたまらない。
そしてソレをただ傍観するしかないのもまた、情けなくてたまらないのだ。
それでは。