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夢と希望とおっぱいが居場所を作る話
昨年の春先、約1年の育児休暇から復帰したら異動や中途入社でメンバーが半分近く入れ替わり自分が部署で最年長になっていた。上司も年下。
いつもみんなとフランクに会話をしている上司、
「○○(←呼び捨て)、××、△△ちゃん、□□っぴー(←あだ名)、あっこさん。」と、私だけさん付け。大河ドラマなら完全に北大路欣也のポジション。
とはいえ私はポンコツのド平社員。復帰早々ベテラン大御所扱いはしんどい。なので復帰にあたり、自分の身の振り方について考えた。
A:仕事で成果を出し「あの人すごい」と一目置かれる
B:石田ゆり子かのように、遠くから見てステキ…!と思われる
C:みんなと楽しく対話し、信頼関係を築く
……Aは早々に諦めた。みんな優秀! デキる若手の群れがイキイキ働く弊社。言い換えると魑魅魍魎の戦闘民族による組織である。なんというか、うん、無理です。
理想はもちろんBのゆり子だけど、全く目指せるイメージもなく(なぜ書いた)。まずはとにかく、半年は業績を捨てる覚悟で「仲良くなる」「雑談のできる仲になる」ということに心を砕くことに。
その結果、雑談を楽しんだりランチに行ったり、何人かとは、仕事終わりのちょい飲みに行くこともできるようになった。
先日職場の飲み会があり、男性社員くんと帰り道2人になった。会の延長気分で「これだから巨乳好きは」なんてしょーもない話で盛り上がる中、急に真顔になる男性社員くん。
「いや、でもXX部の〇〇ちゃん、ほんと巨乳だと思うんですよね」
……え、急にどうした君。
どうやら彼は私になんらかの信頼を寄せてくれたようだ。彼の心にある本音の一つを私に伝えようとしてくれている。
……それはわかったけど、でも、なんだろう、何か違う。想定していた信頼関係と違う。たぶん君、石田ゆり子とおっぱいの話しないよね? そもそもゆり子は「巨乳」とか言わないのか。うん、言わないな。
脳内ではさっきのカラオケで誰かが歌っていたひげだんのP○etenderがぐるぐる回る。
「○ちゃんと、△さんも巨乳ですよね、×さんのは…うん、なんか違うな」
×さんと年齢や体型が近い私、瞬間で死んだように静かになるがそれに気付かず続ける男性社員くん。
止まらないP○etender。
グッバイ
君の運命の人はぼくじゃない
うん、まぁそうなんだけどね。むしろ○ちゃんも△さんも違うんだけどね。(←全員既婚)
「パッと見たときに思わず胸に目が行くんけど、気づかれないようにスッと目線をそらして」
あー、それはバレてます、多分確実にバレてますよ、それ。
グッバイ 本音で話し合える信頼関係
「時々、△さんがニットのワンピース着てくるじゃないですか。ニット越しの胸の膨らみとか気になって」
うわぁああ私もニットワンピ着るんだけど!もう着れねえじゃん!自意識過剰か?!いやでもなんか着れねえわ!
グッバイ 私の冬の新作
「ってか、ぶっちゃけ、〇〇ちゃんは乳○ピンクじゃないかと」
はいアウトー!それはアウト!引くよ!
ってか、グッバイとおっぱいって語感似てない?
途中から軽快なリズムと切ないメロディーで繰り広げられるおっぱい。てかこいつ、私も同様に胸(夢と希望、と呼んでいた)を携えていることを忘れているだろ。
「私は頑張ればまだ○乳出るんだからな!」と何度言おうとしたかわからなかったが、そこから想像できる未来がどう転んでも地獄なのでかろうじて飲み込んだ。
とりあえず、職場における何らかの人間関係は築けた模様。
でも、でもでも、結婚しても、子ども産んで母になっても、年齢を重ねても。やっぱり死ぬまで女性なんです。
いくつになっても言われたいのですよ。
「きみはきれいだ」
ひげだん練習しよう。
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