初めての網膜剥離(4)手術後と見え方

これまでの経過はこちらから。

手術後は朝食後にすぐ執刀医の先生方の診察があります。これからが大変ですよ、網膜剥離は患者さん次第です。と何度も諭されます。それを本当に実感していく記録です。

手術後は朝・昼・夕方・就寝前の4回、目薬3種類を5分おきに差されます。今まで自分でできていた作業ができません。ぼやけて目薬の口がどこか見えないから。手術後4日間ぐらいは余裕で来てくれた看護師さんたちも、患者さんが増えるにつれて疲れた顔で来てくれることになり申し訳なさ一杯でした。眼の感覚としてはごろごろする感じ。大きくは動かすことができませんでした。

視界の変化

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手術後2日〜3日ぐらいの視界イメージです。(画像はフリー素材使用)

実際は顔を上げて歩くことができなかったので診察時の記憶から作っています。上の方にゆらゆら水面みたいなものがあります。見えている風景がぼやけた水の中から見ている感じです。また、瞳孔を開く目薬のせいか常に視界は白く眩しい。また、歪みも酷かった。

うつぶせ寝について

手術後3日間は昼夜問わず絶対うつぶせ(顔を下に向けていること)を命じられます。夜間は1時間ごとに見回りで確認されます。そこで仰向けになっていたりすると声をかけられて直されます。

うつぶせ寝初日の夜は全く眠れません。うつぶせ寝で辛いのは額と首と肩と腰。首の後ろと腰に湿布をもらいました。痛み止めは頭痛用としてのみ。その他の対処はされませんでした。がんばれ!の応援のみ(笑)それでもいい方です。

昼間はテーブルにタオルをひいてその上に額をのせて、テーブルの下でスマホを見ていました。見にくいのは当然ですが、このうつぶせをどうしたら楽にできるのだろうと、ネットで体験談を探して参考にしていました。そして真似をしてみて合う・合わないと試行錯誤。その時にメモ帳に記していた図解がこれ。

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うつぶせ寝で実感したのは頭の重さ。最初に支給されたU字枕は意外と固く、寝る時には頭が痛くなります。そのため普通の枕の上にタオルを折り畳んで柔らかくフィットさせる。鼻と口の部分は空ける。

そうすると頭(首)が持ち上がって反ってしまって痛いので、首〜胸をまっすぐにしたかった。四角いマットだけでは薄かったので掛け布団を1枚もらって厚みを足し、顎をその端にひっかけるようにして、頭の位置を固定。両腕を投げ出すように力を分散。

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私の場合はこの寝方が一番落ち着きました。夜間に見回りに来た看護士さんからも「まったく寝姿が崩れてなくて素晴らしい」と褒められました(笑)執刀医の先生からも「レンズが一ミリもズレていないのがすげー」といわれていたようで光栄です。

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眩しさと眼精疲労

手術後に変わったのは視界の歪みのほか、明るさに敏感になったこと。窓からの太陽光はもとより、蛍光灯の明るささえ眩しくて開けられませんでした。一番強烈なのは診察時。ライトを照らして眼内を診察するのが辛かった。眩しさで頭痛が酷い。(頭痛は退院後もしばらく続く)こればかりは鎮痛薬をもらって安静しかありませんでした。先生に頭痛の事を話すと、瞳孔が動く際のためと説明されました。しばらく我慢とのこと。また、スマホでいろいろ調べることはストレス発散になっていたのですが、長時間見ていると眼精疲労の感じが強くでていました。後頭部が痛かったり、眼の上が締め付けられる痛みだったり。音楽やラジオで気を紛らわすようになりました。

術後4日目〜

4日後、横向き寝が解禁。私の剥離箇所は左上なので、右側を下にして寝るようにと指示されました。これが本当に嬉しかったです。楽に寝れる!しかし昼間は横ではなくうつむいていてとのことでしばらく湿布とはお別れできず。

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このころの視界イメージ。だんだん水面が下がってきて、ちょうど水面から見るような感じ。上の方はくっきり鮮明な視界です。歪みは変わらずあります。

この頃自分の左目を見ました。真っ赤。軽くホラー。白目の3カ所に黒い糸のような跡。この糸はだんだん溶けてなくなります。この時不思議だったのは、鏡を離すと黒目が無意識に外側に動くこと。ちゃんと鏡を見ているのに。怖かった。この感じが残るんだろうか?と不安で先生に確認したところ、やけに嬉しそうな顔で(笑)術後は見えていないため、まだ筋肉が弱く動いてしまうのだそう。時間が経って見えるようになるとそれもやがて治るとのこと。

お風呂も解禁されました。が、顔は洗ってはいけないのと眼にお湯がかからないようにとの指示付き。眼はシールの眼帯を貼付けます。入浴時間は約30分。

退院前日、まっすぐ立って歩いても良いとの指示。それでも寝る時、昼間はうつ伏せもしくは横向き寝でいるようにと。そして入院病棟から外来診察へ。久しぶりの下界(笑)人の多さに目眩するってこういうことか、と思うくらいの不調に襲われる。この時に計った視力は裸眼で0.01ぐらいだったとのこと。

退院日のこと

朝4時に目が覚めて、廊下でみた朝焼けがとてもきれいで泣けてきました。

目薬の指導としばらく気をつけることの説明。退院後数日は自宅療養。うつ伏せ・横向き寝は眼の中の空気が抜けるまで続けることを指導されました。ちなみに頭痛の件は眼科の方からはもらえないので市販薬で対応するようにとのこと。

眼帯は退院時には外しました。その時には充血もきれいになり、ごろつきは感じていたけれど痛みなどはありません。目薬の効果もあって眩しいので遮光グラスは必須。

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退院する日、病室には大勢の患者さんが新しく入ってきており、一気に賑やかに。お世話になった看護士さんや先生、そして同じ病室で励ましてくれた先輩方にお礼もそこそこに追い出されるように(笑)12日間の入院生活を送った病院を退院しました。


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