お目当ての店が…。
海外でも、日本でもそうなのだが、「行こうと思っていた店が閉まっていた」という経験が、幾度となくある。
情報サイトやガイドブックで調査して、目当てのお店を目的地と定め、その上で、Google Mapなどで調べて「営業中」となっている。
そうなれば、心身ともにそのお店から提供していただけるものを、受け容れる準備を万端にして、その所在地へ向かうことになる。
いわば、前のめりになった「出鼻を挫かれる」ことが、時としてある。
「臨時休業」だ。
(もしくはGoogleを含めて古い情報を当てにしていて「移転・閉業」していた、という場合だ。)
もちろん、人が生きる上では、予測しないことだらけだ。
様々な事情が、その店に関わる人にも当然あるだろう。
それは十分理解している。
わかってはいるのだけど、ショックを受ける。
少なからずダメージは、ある。
それが、例えば旅先の食べ物屋さんとかだったら、ほかの選択肢を見つけにくい郊外や街はずれになるところなら、なおさらだ。
そこから(大げさに言えば)「旅を立て直す」、つまりダメージをゴキゲンな方向に転換させるためには、何より、咄嗟にオルタナティブ(代替案=“Plan B)を見つけられるかにかかっている、と言ってよいだろう。
2024年7月末から8月にかけての旅において。
3泊滞在したタイ🇹🇭ソンクラーの街で、2度「出鼻を挫かれる」思いをした。
1度目は、滞在最初の朝。ソンクラーを見下ろせる丘にケーブルカーで登って観光する前に、宿からその乗り場までの中間地点ぐらいにあり、「朝から営業している人気のカフェ」で朝食をとろうと計画していた。
すでに強い陽射しのタイ南部の街歩き。
それでも、滞在ホテルから徒歩10分ぐらいなら、そこまで苦にならない。
着いた!涼みつつ朝ごはんを…と思っていると…
やってない!閉まってる…。
もちろんお店の方にはその事情がある。十分理解できる。
さて、これからどうしよう…
涼しくエアコンの効いたカフェで…という気持ちで前のめりになっていたこともあり、困ったぐらいに次のアイデアが浮かばない…。
さらにこのカフェ、ちょっとばかり郊外地にあることもあり、「飲食店」の選択肢がそもそも少ない状況。
あてなく、歩を先に進めて、丘に向かうケーブルカー乗り場へ。
どうしようもなく、漫然と「店から徒歩10分」の目的地へ。
おなかすいた、喉乾いた。
(手持ちの水が少なかったのは不覚だった)
そして、暑い…。
道中には水を買えそうな商店さえない。
「選択ミス」を意識すればするほどドツボにハマる。
さらに、道に迷ってしまった。
近道のようなところには野犬がいて不穏だ。
やっとの思いで、ケーブルカー乗り場へ。
そこの売店で、ペットボトルの水を買って水分補給。
当面の危機は脱した。
丘の観光中も、実のところ、ささくれ立っているような気分が継続していた。
ケーブルカーを降りて引き続き漫然と歩き出す。ほどなくして移動式のアイスクリーム屋さんがあるのを発見。
これまで、移動式店舗のアイスクリームを試したことはなかったのだが、実はずっと気になっていた。
今がそのタイミングだ!と試してみることにした。
ココナッツベースの味。
さっぱりしていて、とても好みの味。
トッピングも絶妙なり!
これは「選択成功」ではないか!
おいしいアイスクリームを食べて、気分転換できた感じで、そこからは気分的にも元気に歩き回ることができた。
気持ちを切り替えるのに、結構長い時間を要してしまった…。
選択間違えた、とか、失敗した、とか、しまった、とか。
そこからどう立て直すかってのも、大げさな話、旅も他の人生の場面でも、大切なことなんだよなぁ。